あのルーブルも認めた、香川から世界へ羽ばたく若手書道家

(写真提供:郷祥氏)

 

「書の道を極めたい、そう思ったからです」と、作品に対する熱い思いとは裏腹に冷静に話すのは、香川県を中心に活動する書道家の郷祥(ごうしょう)さん(33)。会社員でありながら、仕事のかたわら書道家としても活動しています。

郷祥さんは若くして書道の師範免許を取るも、書の魅力を多くの人に広めようと思うと壁にぶつかり、限界を感じたのだそうです。「書の魅力は書道をやっている人にしか伝わっていない。誰が見ても魅力を感じ、一目見て芸術として認識されるように書の道を極めたい」。そう決心し、新たな道を模索し始めました。そこで生まれたのが次の作品です。

 

蝋墨書『極』(写真提供:郷祥氏)

 

代表作『極』。

見る者を圧倒するこの作品は郷祥さんの代表作。「雪舟国際美術協会 ~書画への架け橋~」にてオーディエンス賞を受賞しました。

一般的な書道作品とは一線を画す独特な表現は、“蝋墨(ろうぼく)“という技法により生み出されています。蝋墨技法は、書家の早川鐵牛(はやかわてつぎゅう)氏により考案されました。まず蝋で書いた文字をブラシで削り、削った部分に墨を入れていき、最後に蝋を抜く特殊な技法です。一つとして同じものができない書道にも関わらず、いくつもの工程を踏まなければいけない蝋墨技法の難しさは想像を絶します。郷祥さんは「コントロールができず、根気がいりますね」と苦笑いしながら話してくれました。

そんな書への追求を止めない郷祥さんの作品は海外でも評価が高く、『幸』『禅』『般若心経』の3つの作品はルーブル美術館の地下「カルーゼル・デュ・ルーブル」への出展を果たすほど。世界最高峰の美術館に日本文化を代表する書道の作品、さらには筆者の地元・香川の書道家の作品が展示されることは、大変誇りに思います。

海外から注目を浴びる郷祥さんですが、地元への思いも強く、書道により香川県を盛り上げてくれています。地元の丸亀市の藍染を使用したマスクのデザインや、同じく丸亀市・春日神社の御朱印帳のデザインなど、次々に作品を手掛けます。今年7月には自身初となる個展を高知蔦屋書店にて成功させました。

 

藍染マスク(写真提供:郷祥氏)
春日神社御朱印帳

 

従来の書道のイメージを超えた芸術作品を生み出し続ける郷祥さんは、今も新しい作品の制作に励んでいます。

「既存の枠に捉われない自由な発想で、書の可能性を追求します」。そう語る郷祥さんは、自分の作品を通じて全国民に「書は世界に誇れる芸術なんだと認識し、日本人は普段から優れた芸術に触れているんだということを感じてほしい」と思いを述べてくれました。

その思いを作品として表現し、私たちに書の魅力を伝えてくれる郷祥さんから、今後も目が離せません。

 

郷祥instagramアカウント→ https://www.instagram.com/artist_goshow/

郷祥Youtubeチャンネル→ https://www.youtube.com/channel/UCXif68wad5vskQisUGl439Q

直井祥起

香川県丸亀市/第2期ハツレポーター

茨城生まれ香川育ち。
かけだしのうどん県民ハツレポーター。茹ですぎてコシのない記事はしょうがないって手打ちにしてね。エッジの効いたのどごし感じるハツレポを届けたい、あなたのそばに。