セルフケアグッズを販売するフィットネスブランド「uFit」を運営する株式会社MAKERS(メイカーズ)は、「スポーツと運動の力で、一人一人の健康に貢献する」をビジョンに掲げ、自宅で使えるフィットネス器具の企画・販売を行っています。
また近年はサッカーのJリーグやバスケットボールのBリーグのチームと契約し、選手をコンディショニングの面からサポートしています。
代表取締役の林 慧亮(はやし・けいすけ)さんは「事業を通して、セルフケアを文化にしたい」と話します。林さんにセルフケア事業を行う背景や目指す未来について伺いました。
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「ケアへの興味」が事業の原点
林さんは大学卒業後、SNSコンサルティングを行う企業に入社し、ビッグデータの活用やマーケティング試作、コンサルティング業務に携わった後に2018年に独立しました。独立当初はWebマーケティング事業をメインにトレーナー業も行っていましたが、2020年6月に事業売却をし、セルフケアグッズの開発・販売を本格的に開始しました。
セルフケアに関する事業を展開するのには、ある理由がありました。それは、バスケットボールに打ち込んでいた学生時代にさかのぼります。林さんはある時期に腰痛が原因でバスケットボールができないという辛い経験をしました。その苦い経験から「手軽なケアで丈夫な身体づくりに貢献したい」と思うようになったのです。
そのようにして、ケアやトレーニングに興味を持ち始めた林さん。当初は副業でパーソナルトレーナーとして人の身体づくりをサポートしていましたが、「一人一人にトレーニングのサービスを提供するよりも、物を作る方がより多くの人の身体づくりに貢献できる」と考え、セルフケアグッズの開発に舵(かじ)を切りました。
徹底的にお客さまの立場で考える、商品開発へのこだわり
2020年から本格的にセルフケアグッズの販売を開始し、お客さまからの満足度も高いというMAKERSのフィットネスブランド「uFit」。その理由はMAKERSの事業の軸にあると林さんは話します。
「私たちの事業の軸になっているのは『お客さまに価値貢献できるか』ということです。そのため、常に製品のアップデートを細かく行っています」
例えば、運動・トレーニング前後の体をほぐせるマッサージガン「RELEASER(リリーサー)」は、およそ13回改良。「おじいちゃんにプレゼントしました」というレビューや、「使い方がわからない」という意見を参考に商品の改良を行ってきました。「お客さまの声を聞き、お客さまの立場になって商品開発を行っています」と林さんは胸を張ります。
多くの人が健康でいられるように「ケアを文化にしていきたい」
そして、見据える未来として「ケアを文化にしていきたい」と林さん。「セルフケアはまだまだ一般の方には広がっていないと思っています。身体が疲れていたり、調子が悪くてもそのままにしている方が多いのが現状です。放っておくと症状が悪化し、健康でいられなくなってしまいます。だからこそ、多くの人にケアを身近に感じてもらい、セルフケアが大事だという意識を持ってもらいたいです」
さらに、運動教室やケア教室といったリアルな場を増やし、一人でも多くの方に体をケアする大切さに気付いてもらう機会を作っていくそう。最終的に目指すのは「ケアを文化に」。 林さんとMAKERSの挑戦はまだまだ続きます。
※写真はすべて株式会社MAKERS、提供
聞き手:國府谷純輝、執筆:亀田健太