警報機なし!遮断機なし!全集中で「踏切のある石段」を突き抜けろ!【山形県山形市】

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仙台と山形を結ぶJR仙山線。この路線には、どこか懐かしい雰囲気をかもし出すローカル線ならではの光景が数多く存在する。中でも、今回紹介するのは、山寺駅からほど近い場所にある、ある寺院に現れるスリル満点の踏切だ。

山寺駅から直線距離で約1キロメートル東側にある「山寺千手院」。この寺院は、その名の通り千手観音菩薩を本尊とする古刹(こさつ)だ。山中の静寂な佇まいは、訪れる人の心を穏やかにする。しかし、この寺院には、他の寺にはないユニークな特徴がある。それは、寺院の境内に鉄道の線路が敷設されていることだ。

線路は、寺院の入口にある鳥居をくぐってすぐの場所に現れる。遮断機などはなく、線路はそのまま境内に続いており、まるで線路が寺院の一部であるかのように自然に溶け込んでいる。参拝者は、この線路を横切ってから、本堂へと向かう。

この線路、JR仙山線の線路であり、実際に電車が頻繁に通る。踏切の警報音もないため、線路を渡る際は、列車の通過に十分注意しなければならない。特に、この踏切は非常に危険だ。遮断機がないため、いつ電車が来るかわからず、一歩足を踏み外せば大事故につながる可能性がある。

この寺院は、鉄道ファンやパワースポット好きなど、様々な人々から注目を集めている。しかし、線路があるという事実は、同時に危険も孕(はら)んでいる。踏切がないため、列車との接触事故が起こる可能性もゼロではない。訪れる際は、十分に注意し、安全に参拝することが大切だ。

静寂な山中に現れる鉄道の線路、そして不思議な力を持つ鳥居。この寺院は、日常の喧騒を離れ、少しスリルを感じながら、非日常的な体験を求める人におすすめだ。しかし、そのスリルの裏には、大きな危険が潜んでいることを決して忘れてはいけない。

昆愛

昆愛

福島県郡山市

第4期ハツレポーター

埼玉県川越市出身。前住地は山形県鶴岡市。会社員のかたわら、地域資源の掘り起こしとその魅力発信活動に取り組む。2023年、「誰もいなくなった町。でも、ここはふるさと~原子力発電所と共存するコミュニティで“記憶”と“記録”について考える【福島県双葉郡富岡町】」で本サイトのベスト・ジャーナリズム賞を2年連続受賞、また2024年、天文活動の報告・交流等を目的としたシンポジウムでの発表「天文文化史で地元の魅力発信?九曜紋が導く新たな誘客構想とは【福島県南相馬市】」で渡部潤一奨励賞を2年連続受賞。

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