世界標準の教育「国際バカロレア」を広め、若者の「挑戦したい」を実現。早大3年生の挑戦【東京都渋谷区】

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国際基準の教育「国際バカロレア」は、日本ではまだ認知度が低いが、世界160の国と地域で学生向けに提供されている教育カリキュラムだ。その特長は自らが考え、行動する力を付ける点にあり、本カリキュラムで高い成績を収めれば海外の一流大学への道が大きく開ける。

「より多くの人が『国際バカロレア』の教育カリキュラムを知り、学び、世界に挑戦していける環境をつくりたい」と語るのが、「株式会社Linksenpai」の創業者であり、早稲田大学の3年生でもある吉田志織さんだ。自らが「国際バカロレア」の卒業生である吉田さんは、本カリキュラムを受ける学生が将来、世界に挑戦していく環境を作るための個別家庭教師サービスを展開している。

今回は、吉田さんから起業に至った経緯や、日本人の挑戦者を増やしたいという思い、将来実現したい未来について伺った。

世界標準の教育を通じて、世界に挑戦する若者を増やしたい

株式会社Linksenpai(以下、Linksenpai)は、現在、早稲田大学基幹理工学部3年生の吉田志織さんが2024年7月に設立した会社で、世界標準教育のひとつ「国際バカロレア(International Baccalaureate、以下IB)」を受ける学生に特化した個別家庭教師サービス「国際バカロレアアカデミー」を提供している。

IBは、国際バカロレア機構(本部ジュネーブ)が、より多くの国や地域に国際的な教育を広める目的で生みだした教育カリキュラムで、世界160の国と地域にある約5,800校の認定校を通じて(文部科学省IB教育推進コンソーシアム、2004年3月時点)独自のメソッドに沿った教育が提供されている。

「IBの教育カリキュラムは、学生たちに世界の複雑さを理解して自らが考え、行動する力を与えるもの。日本の「詰め込み教育」とは真逆の「究極アウトプット教育」と言えます。このカリキュラムで良い成績を収めれば、海外の一流大学への道が大きく開ける非常に価値があるものです。

しかし、日本では一部のインターナショナルスクールのみが認定校となっており、その数は合計200校もありません。より多くの人が、IBの教育カリキュラムを知り、学び、世界に挑戦していける、そんな環境づくりをしたいです。」と吉田さん。

吉田さんが、日本におけるIBの情報の少なさに課題を感じてスタートさせたのが「国際バカロレアアカデミー」だ。

IB卒業生が、毎日コミュニケーションをとりながら伴走。自らの後悔から生まれたこだわり

「私自身が、学生時代に約8年間ペルーやアメリカなどの海外住まいでIBを受けてきました。日本に戻ってきて大学進学をする時に、進路について色々なことで悩みました。例えば、海外の大学に受かっても奨学金がおりずに入学を断念せざるを得ないことがあります。もっと早くから金銭面も準備しておくべきだったと後悔しました。

IB卒業生の先輩だからこそ、伝えられることがある。今の学生さんたちに向けて、一緒に世界を目指す伴奏支援をしたいです。(吉田)」

こんな後悔があったからこそ、「国際バカロレアアカデミー」の講師陣は、全員がIB卒業生だ。また、講師は生徒とともに学習計画を立て、毎日コミュニケーションを取り、目標達成を目指すことを徹底している。

大学のビジネスコンテストを機にできたメンターの存在が大きな価値

Linksenpaiの設立は、2024年7月だが、吉田さんは2023春から、サービスの開発をスタートさせ紆余曲折がありながら法人設立まで進めてきたそうだ。

「一番大変だったことは、起業について右も左も分からない状態だったことです。サービスを作り始めた当初は、知識もコネクションもゼロの状態でした。

そんななか、早稲田大学の起業家教育『W-EDGE』プログラムが開催するビジネスコンテストに応募したところ、優勝することができました。そこで起業のプロであるメンター的な先生とつながりを持つことができ、スタートアップに関する知識・コネクションをたくさんいただけるようになり、出資もしていただいています。

一人ぼっちでゼロから生み出すのではなく、未来への道筋にアドバイスをくださるメンターの皆様に、本当に感謝しています。(吉田)」

吉田さんは「国際バカロレアアカデミー」のサービス提供では伴奏者となる、または伴奏者を提供する立場だが、起業のうえでは伴走される側として「寄り添ってくれる伴走者がいることの大切さ」を噛み締めているようだ。

▲YouTubeチャンネルでも自らIBの情報発信を続けている

日本人に足りないのは「自信」。挑戦者を増やすために挑戦し続ける

「何か新しいことに挑戦する時、一人ではなく一緒に走ってくれる先輩の存在はとても大きいです。社名のLinksenpaiも先輩とリンクしていこうという思いで付けました。

また、この伴走者は日本人にとって特に必要だと思います。日本人に足りないものの一つは『自信』です。文化や教育の背景があってか、留学・起業・海外移住・転職など人生の大きな選択を迫られた時に『自分ではできないのではないか』『失敗したらどうしよう』とネガティブな感情を抱き、一歩が踏み出せない。そんな人が多いと思います。

そんななか、新たな一歩を踏み出せる人をより多くする。それだけで日本はもっと元気になるはずです。一人でも多くの挑戦者を増やす、日本を元気にするため、私自身が挑戦していきたいです。(吉田)」

<取材先について>

株式会社Linksenpai 公式HP:https://linksenpai.com/

国際バカロレアアカデミー 公式HP
丸山 かなみ

丸山 かなみ

東京都台東区

副編集長

浅草在住、食べ物とお酒が大好きな「ローカリティ!」副編集長。

世界は知れば知るほど面白い。その面白さをキャッチして、とことん深堀りし、多くの人と共有できるように、日々、好奇心旺盛にアンテナを高くして生きていきたいです。

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