
6月も、「ローカリティ!」には全国各地から多彩な記事が寄せられました。
初夏の訪れとともに、その土地ならではの季節をテーマにした記事が多く集まり、地域ごとの自然の表情や暮らしの風景が色鮮やかに浮かび上がりました。
目次
季節をめぐる奇跡の風景
初夏を彩る風景や、その土地ならではの季節の表情が見えてくる記事が集まりました。
阿部さんは、いつもながら写真で伝える力が抜群ですね。季節感にあふれた、現場性が高くどれも現地の空気を感じさせてくれます。垂水遺跡に触れた部分は、それだけで一つの記事として読んでみたかったです。
貴重な花に出会った喜びを、昆さんらしいまなざしで綴られた記事。読む側にもその感動が伝わります。
佐瀬さんの写真は、言葉以上に心に迫るものがあります。また素晴らしい記事をお待ちしています。
地元の味はやさしさのかたち
くりたさんの日常の一コマを価値あるニュースへ変える視点が光っています。
上野さんは、もはや“究極の食レポライター”。写真と文章の臨場感で、読んでいるだけでおなかがすいてきます。仙台に行ったら、ぜひ立ち寄ってみたくなりますね。
地元の観光や文化を“食”を通じて発信しようという、福島ならではの取り組みを昆さんの目線で紹介してくれました。
人と「まち」をつなぐ、あたたかな暮らしの輪
「まち」は、やはり人がいてこそ形づくられていくもの。そのことを感じさせてくれるような取り組みが、今月も多く寄せられました。
お久しぶりの相沢さんの記事。描写の奥にある課題意識がしっかりと伝わってきました。会費も参加費も発生しない町内会の仕組みをに注目した視点が素晴らしい。そうした動きを丁寧に拾い上げて記事にする、その感度の高さに改めて驚かされました。
小国町のつむぐマルシェは現場の空気感をそのまま閉じ込めたかのような臨場感がありました。
埼玉に出雲大社があるなんて知りませんでした!地域の意外な一面を教えてくれてありがとうございます。足立さんには、ぜひこれからも、こうした“発見のあるローカル”をどんどん届けていただけたら嬉しいです。
昆さんの守備範囲の広さに驚かされます。さまざまなジャンルや地域を訪れ、丁寧に記事にしてくださっています。
学び、感じ、受け継ぐ。地域文化のリレー
現場に足を運び、地域の息遣いをそのまま伝えてくれる記事が勢ぞろいです。
亀田さん、学校の授業を取材させてもらえるなんて本当に素晴らしいですね。タンポポ博士の取り組みも興味深いです。この調子でたくさん取材を重ねていってほしいです。
昆さんからは地元の彫刻師や花火づくり体験など、地域に根付く深い歴史や文化が紹介されました。おかげで知らなかった福島の地名をたくさん知ることができます。
目の見えない人も、見える人も、一緒に絵本を楽しめたら。そんな、くりたさんのあたたかく丁寧な視点が光っています。
椛澤さん、今回も現場性のある素晴らしい記事でした。平家落人の起源に触れながら、地域の歴史の奥深さを感じさせてくれる内容で、とても興味を引かれました。
高校生の怜奈さん。古事記にも登場するという猿岩を、とても印象的に記事にしてくれてありがとう。壱岐の歴史に触れる視点が素晴らしかったです。
たくちゃんせんせーの記事には、自然から受け取ったエネルギーがそのまま表れていて、とても心に響きます。自然と対話するような視点が魅力的です。
わたしのストーリー、病気とともに生きる
久松さんの記事では、「心の揺らぎ」に寄り添うような温かな視点が印象的でした。がん治療に関する実体験や工夫が、同じ境遇の人々にとって大きな励ましになっていると思います。
乗り物とまちの物語
マニア心をくすぐる地域の貴重な記事が集まりました。
渡邉さん、岡山での取材ありがとうございました。転車台の写真や動画から、現地の雰囲気がリアルに伝わってきました。細やかな記録に感謝です。
只見線と水郡線。深い自然に抱かれながら、静かに人の暮らしを運ぶ鉄路。その沿線に広がる息をのむような風景を記録した写真展は、鉄道とともにある地域の営みを静かに物語ってくれます。
焼き印パンに続いて、今回も久田さんらしいコレクション記事。つい引き込まれてしまいます。
一風変わった不思議な場所や食べ物
ローカリティ!らしい味わいがある記事です。
豚足=エチオピア!独特な食文化と命名された時代の背景とを面白く記事に落とし込んでいる椛澤さんのユニークな目線がいいですね。
人間にとってなくてはならない空気を祭るという発想と人々の取り組みが興味深いですね。
忘れない、そして未来へ
6月は13本もの記事を書いてくださった昆さん。その中でも中間貯蔵施設や震災関連の記事は昆さんならではのジャーナリズム精神が光っていました。
6月の記事全体を振り返ると、改めて「ローカリティ!」が大切にしているのは、「現場で感じたこと」と「人の思い」だと実感します。どの記事も、書き手が自分の目で見て、心で感じたことを、まっすぐに表現してくれていました。
7月には参議院選挙が行われ、「日本人ファースト」を掲げる政党の言葉が耳に残りました。そこからふと自分の心に浮かんだのが、「ローカルファースト」という言葉。地域に根ざし、そこで暮らす人の声に耳を傾けること。それこそがローカルメディアの意義であり、「ローカリティ!」の大切にしている価値なのだと、あらためて感じました。
小さな気づきが、誰かの世界を少しだけ動かすかもしれません。来月も、そんな物語に出会えますように。