

駅の改札横で待ち時間に手相を見てもらえるなんて、面白い試みだと思いませんか?
10分の鑑定で、なんと500円という良心的な料金設定!電車に乗り遅れる心配もありません。
最近は鉄道駅も駅という機能にとどまらず、周辺住民の社交の場としても機能している、さまざまな工夫が凝らされた駅が増えているように思います。
JR福知山線(通称・宝塚線)は、大阪駅(正式には尼崎駅)と京都府の福知山駅を結ぶ通勤電車のみならず、兵庫県の日本海側や山陰地方への特急電車も運行されている路線です。その福知山線のちょうど中ほどに丹波篠山市の玄関口であり特急停車駅の篠山口駅があります。
この駅までがおおむね大阪市内や神戸市内への通勤圏となっていますので、ここを境に電車の本数も車両編成も半減します。したがって大阪駅から乗ってきて篠山口駅以北の福知山駅方面に行かれるお客さんは、到着時間によっては乗り継ぎの電車までの待ち時間が長いタイミングもあります。
そんな篠山口駅に、かつては立ち食いうどん屋さんが営業していましたが、そちらが閉店した後は、改札口の横に大手コンビニチェーンのコンパクトなセブンイレブンが開店しKIOSKの代わりに営業していましたが、それさえも経営合理化の波に押され閉店、その後は不定期で市内の料理店の女将(おかみ)さんがお弁当を販売しておられるのを見かけるくらいでした。

少し前に出かける用事があり、特急電車に乗ろうとみどりの窓口の券売機で特急券を買おうとしましたが、前の順番の方が機械のトラブルに巻き込まれてしまい、筆者は目当ての電車に乗り遅れてしまいました。
日中の閑散時でしたので次の電車まで30分近い待ち時間があり、待合室に入ろうとした際に意外なポップを見つけました。
『手相占い 10分 500円』
占いやオカルトなどが好きな筆者は大変気になり、時間も料金もお手頃なことも手伝って先生にお声がけし、鑑定をお願いしました。
手相鑑定の先生は小柄で物静かな女性の方でした。
10分間といえども、お互いにけっこういろいろなお話ができることに改めて感心させられました。
筆者はしっかり鑑定していただき、結果にも大変満足しました。
先生は道我翔(みちがしょう)という鑑定ネームで活動されており、、丹波篠山市の商工会主催の起業企画のセミナーに参加されたのがきっかけで、のちに駅でのお仕事のパンフレットを見て申請され、改札横で鑑定を始められたそうです。

篠山口駅はすこし大阪寄りにある快速と普通列車だけが停まる小さな駅なので、ここに占いの先生がおられるとは最近まで気づきませんでした。
先生は駅での鑑定以外にも、ご自宅での本格的な鑑定や、丹波篠山市内限定ですが出張鑑定もされているとのことです。
先生に手相鑑定そのものを始められたきっかけをお聞きしました。
子供の頃から筆者と同じくオカルトや占い好きだったそうで、それこそ好きが高じて一時はまるで「占いジプシーだった」とご自分でおっしゃるくらい、あちこちの占い師さんを訪ね歩いていたそうです。
その当時のご経験において大変学ぶものが多かったそうで、ご自分でも手相鑑定をしっかり学ぼうという契機になったとのことでした。
最近はさらなる高みを目指すため、沖縄に伝わる「ユタ」として生まれた先生のお弟子さんとして龍神信仰について学ばれているそうです。
篠山口駅での道我先生の鑑定日は、月曜日と金曜日の週2日で、時間は10時から15時半までとなっています。
もし、人生に迷うことがあったなら、ちょっとした旅行がてらこの駅を訪れてみてはいかがでしょうか?





