「継続して飲んでほしい」安さと品質を追求し続ける、正直店長の甘酒とプロテインの店【東京都豊島区】

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東京都のJR大塚駅南口サンモール大塚商店街に、甘酒とプロテインの専門店がある。店の名前は「甘酒&ぷろていん」。昭和のたばこ屋を彷彿とさせる小さな店の小窓から、目を疑うほどの良心価格で豊富なメニューを提供している。商品の安さとアットホームな店構えには、何度も気軽に立ち寄りたくなる引力がある。開店までの経緯や開店から約2年が経過した現在までの状況、安さと品質へのこだわりについて、店長の押村 洋(おしむら ひろし)さんにお話を伺った。

 ↑ 小窓から豊富なメニューを提供  

「健康にいい、美容にいい」甘酒とプロテイン専門店をオープンさせた理由

押村店長が甘酒とプロテイン専門店の開店を考え始めたのは、ちょうどコロナウイルス感染症が流行しはじめた2020年初めのことだ。少し前から自身の体調不良に悩んでいたが、甘酒を飲み始めたことで “体全体が元気になり活力が湧いてくる感覚” を実感した。

甘酒について情報収集をするようになり、「昔から日本人が飲んできた甘酒はとても健康や美容に効果的なのに、そこまで注目されていないのはもったいない。自分が実感した甘酒の効果を他の人にも伝えたい。甘酒を飲んで健康になって欲しい」という思いが芽生えはじめ、本格的に開店の準備をはじめた。

かつて仕事で健康関連の通信販売をしていた経験から、健康に関することに興味があった。また、筋トレやマラソンにあわせて飲んでいたプロテインの効果も以前から実感していたため、健康に焦点を当てるのなら、実際に自分自身が効果を実感した甘酒とプロテインの両方を提供する店にしようと決めた。  

↑甘酒&ぷろていんの押村店長

「毎日飲んで健康になっていただきたい」徹底した安さと品質へのこだわり

「甘酒&ぷろていん」の商品は、1杯100円台からと驚くほどの良心価格だ。「一度飲めば健康になるわけではない。継続して飲んでいただくためには安くないと」という思いから、押村店長は安さと品質に徹底的にこだわっている。

商品を安価で提供するために開店当初から経費削減で内装や広告などできることは全て自分でやろうと決めた。「やったことはなかったが、一生分のDIYをやった」と苦笑いで押村店長は話す。店のメニュー看板は全て店長の手作りである。豊富なメニューだが、おのおの1杯ごとのカロリーとたんぱく質量、食物繊維量が表記され、個々の求めに応じたメニューを見つけやすくなっている。

↑ 店長オススメ甘酒: 発酵生姜甘酒 
↑ 店長オススメプロテイン : ココアプロテイン

保存料など添加物を含まない材料を使うための仕入れや保存方法、また、押村店長自ら行う発酵方法について、開店準備を開始した20年初めから開店して約2年が経過した現在も店や自宅で日々研究をしている。

実は押村店長、物件探しにとても苦労した。コロナの影響で個人事業主に対し行政から助成金が出ていたため、物件の流動があまりなく、納得のいく物件に出会えぬ日々が続いた。20年に物件探しを始めてから、22年11月の開店までに2年以上を要した。

 「物件探しに時間がかかってモヤモヤしたが、この物件に出会うまでの時間に材料管理や発 酵方法の研究がじっくりできた。それに加えて研究に使った甘酒を自分で飲んで、物件探し で歩き回っていたらさらに健康に元気になった」と押村店長は話す。

 保存料を含まない無添加の材料を使用するには、特に温度管理が大変だ。今夏は猛暑だった のでひときわ苦労した。ひとりで店を切り盛りしているため、安さと品質を保ち追求するの は管理も仕込みも大変だ。2年前の開店当初は午前7時30分の開店から午後6時の閉店まで通 しで営業をするつもりではじめたが、現在は午前・午後になんと各2時間の仕込みのため一 時閉店を挟み込んでいる。

正直すぎる!!ホームページ内のお客さんから寄せられた質問と店長の回答

「甘酒&ぷろていん」のホームページをみると、よくある質問コーナーが特に興味深い。「Q .前に飲んだ時と味が違うような」、「Q .見た目が安っぽいので衛生状態が不安です」など、掲載をためらうような顧客からの直球な質問と店長の正直な回答が掲載されている。

ホームページにここまで赤裸々に掲載するのは珍しいようにも思われるが、「ごまかしや嘘は違うという思いがある。いただいた質問全てに対し誠実にお答えしたい」と店長は話す。

甘酒やプロテインを飲んで多くの人に健康になってほしい

24年11月でオープンから2年が経つ。にぎやかな商店街の中の三差路に位置する小さな店である。顧客は少しずつ増えているものの、大きな看板を掲げているわけではないせいか、「店に気づかず通りすぎてしまう人も多い」と押村店長は正直に話す。

目立つ大きな看板を作って掲げてみては?と提案をすると、押村さんは「大きな看板は設置や維持にコストがかかる。うちは小さくて訳のわからない店だが中身を知ってきてくれる常連さんがいる。その方々に変わらず飲み続けていただくためにも、今はあまりコストはかけられない」と話す。

そうは言っても、「もっと多くの人に店に継続して足を運んでもらい、健康でハッピーになってもらいたい」という店長の思いは強い。

 ↑ 店は商店街の三差路にある

店の小窓に気づかずに通り過ぎてしまう人も少なからずいるという

JR大塚駅南口から徒歩2分。多くの人の健康と美容を願い、安さと品質を追求し続ける正直店長の「甘酒&ぷろていん」にぜひ一度足を運んでいただきたい。

情報

甘酒&ぷろていん

住所:東京都豊島区南大塚3丁目52-5
営業時間:月曜日~金曜日 7:30~18:30 土曜日 11:00~17:00
日曜・祝日休み
* 9:30〜11:30と、14:00~16:00は仕込み作業のため一時閉店
ホームページ:https://amazake.e-horizon.tokyo/

くりたなお

くりたなお

東京都杉並区

第8期ハツレポーター

静岡県浜松市出身、東京都在住。
食べること、路地裏潜入、大衆浴場で地元のお年寄りに話しかけることが大好きです。旅先等での思いがけない発見や魅力をみなさまへ上手くお伝えできたらと思います。

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