
2025年8月23日秋田県湯沢市院内地区において「いんないこどもまつり&MiRai農園収穫祭」が開催された。老若男女、誰も置いていかずに全員が楽しめる。そんなお祭りの開催は簡単に聞こえて難しいことである。この裏側に隠された想いと地域の人々の活動についてレポートする。
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どこの屋台も大盛況の収穫祭!地域のそれぞれの団体が工夫を凝らし出店

お祭りの前半は「いんないこどもまつり」と題して雄勝(おがち)小学校の児童さんとその親御さん、湯沢翔北高校の生徒さん、さらには同じ湯沢市の秋ノ宮地区の若者団体AsoV!Va秋ノ宮(あそびば あきのみや)の方々がそれぞれ屋台やゲームを運営しにぎわいをみせていた。
自分のスマホフォルダの写真から作れる缶バッジ、射的、さらにバランスボールに10秒以上乗れたら射的を一発追加できたり、かき氷・ポップコーン・玉こん、など、どこの屋台も大盛況であった。
湯沢翔北高校の生徒さんは「映えスポットde写真ラリー」。院内地区にかかわる問題を出題し、正解したらそのスポットで写真を撮影、3カ所分集めたら景品がもらえるというイベントを開催していた。学校の総合探究の授業で参加していたそうで、地域の人と積極的なコミュニケーションを図りながらはじける笑顔で大人気であった。

日が暮れてくると次は「いんないおとなまつり」と題して、大人とお酒が主役のお祭りが始まった。イベント序盤に子どもたちが収穫してくれた野菜を調理したり、4種類の効き枝豆大会を開催したり、牡蠣(かき)やホタテ、焼きそばなども振る舞われたりと、より一層にぎやかな夜になった。地域の方々と世代をまたいで盃(さかずき)を交わしながらお互いの夢などの話も盛り上がっている様子であった。

終盤では湯沢市雄勝地区にゆかりのあるロックバンドCHAOSの方々がカバー曲を披露してくれた。若者に人気な令和の曲から、誰でも知っている昭和の名曲まであり、会場はさらに一体感が増していった。フィナーレでは湯沢出身の花火師さんが手がけた花火も打ち上げられ、大盛況で幕を閉じた。

運営側が楽しくなければ、参加者も楽しいわけがない!
これらの楽しいイベントを行う上で大事にしていることは、「やっている自分たちが楽しい気持ちで行うこと」だそうだ。「運営している人たちが楽しくなければ、参加者が楽しいわけがない!」、院内の人々は口をそろえて、こうおっしゃっていた。たしかにどのブース、場面を切り取っても一貫して笑顔の絶えないお祭りであったなと感じる。もちろん運営していくうえで苦労した点もあったとしても、心の底から楽しむことを追及しているお祭りに参加したくないと思うわけがない。そして大人と子ども、全世代に寄り添った企画を行うことで参加した誰もが「楽しかった」という気持ちで帰ることができる、そんないるだけで楽しい空間が出来上がっていた。
「ここに戻ってきたい」と思えるように楽しませたい
院内地区は少子高齢化が加速している地域である。地区の高齢者の方々は「大きなものを求めに一度外に出たってかまわない。俺たちはまたここに戻ってきたいと思ってもらえるように子どもたちを子どものうちに楽しませる努力をするだけだ」とおっしゃっていた。現状、院内地区では、Uターンで地域づくりを行っている人がたくさんいる。院内を楽しい場所だと思ってもらえるように楽しんでいる大人たちであふれるまちであった。
照井楓さんの投稿
情報
院内地区センター
電話:0183-52-2498
いんない未来塾
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