3月の記事をふり返る ー 編集長コラム

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3月に公開された記事を一つひとつ読み返しながら、改めて思ったことがあります。
ローカリティ!は、2011年の東日本大震災を報道したことをきっかけに生まれたメディアです。あの日を、あの痛みを、自らのことばや誰かのことばで受け継ごうとする人たちがいます。そのことがどれほど大きな意味を持つか、私たちは知っています。

同時に、ローカリティ!は単なる地域情報の集合体ではありません。
ひとつひとつの記事には、書き手自身の生き方や、そこに至るまでの道のりが刻まれています。

はじめての取材が記事になり手ごたえを感じた人。
取材をきっかけに、自分の進みたい道が開けた人。
家族を見守り続ける長い日々を言葉で紡ぐ人。

それぞれの物語が、小さな光となって静かに世界を照らしています。
その光が、誰かの心に届くことを、私たちは信じています。

ローカリティ!の根幹「人がつながる力」

震災が起こったあのとき。
震災によって、交通も、通信も、社会の仕組みも一時的に機能しなくなった。日常が失われた。

それでも人が人を思い、つながろうとしていた姿。
そんな現場を見てきた実感こそが、ローカリティ!を生み出した原点です。

「人と人との関係を何より大切にすること」は、私たちの根幹にあります。

震災報道を寄せてくれることに改めて感謝いたします。

息子の生きる力を見守る、母の言葉の強さ

久松さん、悠河君の記事を書いてくれて本当にありがとう、3月のMVP記事ですね。悠河君の生きる力を語る久松さんの言葉がとても強いです。

この記事は検診が大切だという、ご自身の経験を多くの人に知ってもらいたいという気持ちで書かれたのが素晴らしいです。

久松さんの成長が感じられる記事だと、今月のすべての記事を読んで強く感じました。

驚き・発見・感動にあふれる記事

僕はまさにこういう記事がたくさん生まれるような活動がしたかったのです。
だからこそ、みなさんから寄せられる記事は、ローカリティ!が目指してきたことそのものだと感じています。

アグレッシブに取材に向かう姿がすばらしい。

これまで、女の子がプログラミングに関わる姿って、社会の中であまり“当たり前”として認識されてこなかったと思います。だからこそ、つくばで堂々と起業している彼女のストーリーを描くことは大きな意味があります。

富士山頂のある町、小山町にある和菓子屋さん。そのストーリーを書いてくださっているのがとてもすばらしい。

おもしろい!お話を聞いた方がポーランドの市町村にあたる部分にいらっしゃるかを教えてほしいです(ローカリティの地図が広がる!)。そしてお賽銭の記事もおもしろい!

鳥の保護活動という、多くの人が知りえない情報を教えてくれてありがとう。多くの人に知ってほしい。僕も鳥を飼っていたので本当に大好きなのです。

丹波篠山や能勢町やその周辺の、これまであまりニュースにされてこなかったこの地域からこれだけ記事が出るのはとてもうれしいことです。特に置屋の記事は多くの人に興味を持って読んでもらっています。

網走ではおなじみの猪澤さん、この写真がいいですね。ローカリティ!をやってる意味があったと思わされました。猪澤さんがご自身の生きている証を記事として記してくれているのだと思います。

愛宕山も発電所もどちらも訪れたことがあります。興味深い記事をありがとうございます。いつも渡邉さんの成長をとても感じさせてもらっています。

多くの人に読まれ人気の記事になりました。丁寧に記事を書かれていることが伝わってきます。記事にコメントもいただいていましたね。引き続き楽しみにしています。

北塩原ははじめての場所、しかもこれは大特ダネですね。噴火の災害で沈んだ地域なのですね。ローカリティの一つの役割はアーカイブ性にある、それがジャーナリズムであることを改めて感じました。

「ローカリティ!」は、つながりの記録であり、成長の記録

地域のささやかなできごとや、偶然の出会い。
誰かが見逃してしまいそうな瞬間をすくいあげ、つないでいくこと。

それこそが、ローカリティ!のジャーナリズムだと、僕は思っています。

ジャーナリズムとは、必ずしも権力を批判することではない。
人や場所、できごとを「記録」として残すこと。
その積み重ねが、未来の誰かの光になる。

構造でも、ルールでもない。
人の営みそのものを信じること。
それが、ローカリティ!の核であり、私たち自身のあり方でもある。

この3月の記事たちは、そのことを思い出させてくれました。
そして今、私たちはまた一歩、未来へ進もうとしています。

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ローカリティ!編集部

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