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旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館(以下、凱旋記念館)周辺は旧海軍佐世保鎮守府の中核となるエリアでした。凱旋記念館で周辺地図を手にいれ、周辺に残る海軍施設を巡りながら海軍のまち佐世保の歴史を学びましょう。
旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館で周辺地図をゲット!
第一次世界大戦における佐世保鎮守府所属艦艇の活躍を記念して建設されました。現在は市民の文化活動の場となっています。二階ギャラリーには佐世保の近代史を解説したパネルや映像展示があり、佐世保の歴史が学べます。ここで地図を手に入れ、周辺散策にでかけましょう。
目次
周辺散策で海軍施設巡り①旧佐世保橋~下士官兵集会所跡
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旧佐世保橋は、海軍鎮守府の表玄関にあったことから「海軍橋」と呼ばれていました。橋の袂(たもと)には下士官や水兵の休養や娯楽のための下士官兵集会所がありました。戦後は米軍の司令部が置かれたことからCP(Command Post)ビルと呼ばれていました。橋を渡った浜田公園には旧海軍橋の欄干の一部が保存されています。
周辺散策で海軍施設巡り②旧佐世保鎮守府長官官舎跡~旧佐世保海兵団跡
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佐世保川を左手に見ながら川沿いに歩くと、歴代の佐世保鎮守府長官が生活した官舎の跡にいたります。大変豪華な建物でしたが昭和20年の佐世保空襲で全焼し、跡地は佐世保公園の一部となっています。現在では築地塀と庭園の一部が残るのみです。
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旧長官官舎跡の築山を左手に見ながら園路を歩くと、佐世保海兵団跡記念碑の裏手にいたります。佐世保海兵団は佐世保鎮守府と同時に開庁され、終戦まで56年にわたり水兵の基礎訓練が行われました。石碑の前に広がるニミッツパークの大部分は海兵団の訓練が行われた営庭でした。
周辺散策で海軍施設巡り③旧平瀬橋梁~米海軍佐世保基地メインゲート前
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海兵団跡記念碑を後にし、海兵団時代から残る佐世保公園のクスノキ並木の下を歩くと、西九州自動車道の高架下にかかる平瀬橋にいたります。橋の下流側には明治35年に開通した鎮守府専用鉄道の橋脚が残っています。また、この鉄橋は昭和43年の原子力空母エンタープライズの寄港に反対する人々と機動隊が乱闘を繰り広げた場所の一つです。
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平瀬橋からフェンスを左手に見ながらかつての線路跡の歩道を歩くと、米海軍佐世保基地のメインゲート前にいたります。基地のシンボルとなっている鳥居と錨(いかり)のモニュメントがありますが、この錨も旧佐世保海軍港務部で使用されていたものです。
周辺散策で海軍施設巡り④海上自衛隊佐世保地方総監部前~海上自衛隊佐世保史料館(セイルタワー)
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米海軍佐世保基地の錨のモニュメントを通り過ぎ、横断歩道を渡ると海上自衛隊佐世保地方総監部前にいたります。ここはかつて佐世保鎮守府の本庁舎が置かれていた場所で、表門などいくつかの建物が残っています。普段は立ち入ることはできませんが公益財団法人佐世保観光コンベンション協会主催の「海軍さんの散歩道」ツアーに参加することで見学が可能です。
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海上自衛隊佐世保地方総監部を左手に見ながら、かつて「鎮守府通り」と呼ばれた国際通りを歩くと八角屋根とガラス張りが印象的な建物が見えてきます。ここは旧海軍の歴史と海上自衛隊の活動を展示する海上自衛隊佐世保史料館、通称セイルタワーです。一日いても飽きない濃密な展示は必見です。
周辺散策で海軍施設巡り⑤教法寺
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セイルタワーを後にして道なりに歩くと教法寺にいたります。戦国時代創建の古刹(こさつ)で、境内には明治30年に起こった端艇の転覆事故の慰霊碑や、昭和20年の佐世保空襲の傷跡を残したイチョウの大木もあります。辛くも戦災を免れた立派な山門をくぐると、すぐ目の前がスタート地点の凱旋記念館です。
凱旋記念館を起点に、佐世保の歴史と海軍遺構を巡る散策は、戦争の記憶と平和の大切さ、そして街の発展を肌で感じる貴重な体験です。記念館で地図を手に入れ、旧佐世保橋や佐世保海兵団跡、海上自衛隊佐世保史料館(セイルタワー)などを訪れ、歴史的背景や街の変遷を学びながら散策を楽しんでみてください。
(川内野篤さんの投稿)