ドライバーはサンタクロース♪あきた舞妓のプランもある、盛りすぎなタクシー会社【秋田県秋田市】

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KENTOタクシーのサンタクロースドライバーは6名。写真のサンタは、古井涼さん。

師走の秋田市を走る、蛍光色のド派手なタクシー

よく見ると、ボディーの横には大きなあきた舞妓(まいこ)の姿!

さらにドライバーに目を向けると、サンタクロースが…。

ということで、情報盛りすぎな秋田市の株式会社KENTO(タクシー事業部門「あきた県都交通」)の代表取締役社長・戸堀加奈子(とぼり・かなこ)さんに、サンタドライバー導入や、あきた舞妓ラッピングのきっかけなどについて伺いました。

サンタの力を借りて、コロナ禍後の秋田を明るくしたい

株式会社KENTO あきた県都交通 代表取締役社長・戸堀加奈子さん

昨年からスタートして今年で2回目となるサンタタクシー。

「飲食店やタクシー業界は新型コロナウィルスで大打撃を受けたので、サンタクロースの力を借りてコロナ禍が明けた街並みを少しでも明るくしたい」と、戸堀さんが発案しました。

「当初ドライバーは恥ずかしがるだろうと思っていましたが、意外とノリノリで(笑)」と、戸堀さん。昨年は5名がサンタドライバーとして運行しました。

なんと、このサンタタクシーに運よく乗車すると、ちょっとしたプレゼントももらえるそうです。

「プレゼントは基本的にアメちゃんですが、昨年は忘年会帰りの大人の方のために柿の種やサラミなども用意しました。今年も考えています」

そして、このサンタタクシーの企画を実施して、改めて「サンタさんは老若男女を問わず人気だ」と感じたとか。「サンタになるとお子さんが寄ってきて、それを見たお母さんがあわててタクシーには乗車しないですって追いかけてきたりするんです(笑)。また大人の方もよく話しかけてくれて、ドライバーは街中を走行していても注目されるのを感じるそうです」と、戸堀さん。

昨年に引き続きの実施について、当初は白紙状態だったが、周囲から「またやらないの?」という声があり決断。今年のサンタドライバーは6名になり、さらにパワーアップ(?)しました。

サンタクロースの運行は12月1日から12月25日まで。

秋田に笑顔のプレゼントを贈り届けた後に、帰っていきます。

タクシーにあきた舞妓をラッピング。一緒に街ブラできるプランも

そして、タクシーのあきた舞妓ラッピングは今年の4月から実施しています。

秋田市に大型クルーズ船が就航しているものの、「市内に英語の看板が少なく外国人の方々が困っている様子を見て」通訳機を導入したタクシーツアーを企画したとのことです。

さらには外国人客にオリエンタルな雰囲気を楽しんでもらうために、かつて秋田の繁華街で活躍した舞妓や芸者を復活させた「あきた舞妓」の事業を行っている株式会社せんにコラボを提案して、タクシーへのラッピングを実現。「タクシー業界もあきた舞妓も後継者が不足しているので、手を組んで秋田を盛り上げようと思いました」と、戸堀さん。

11月5日からは、あきた舞妓がお出迎えしたり、あきた舞妓と街ブラができる2つのコースプランも実施しています(要予約)。

後継者不足に一筋の光。20歳のタクシードライバーが誕生!

2022年に社名を株式会社KENTOに変更。タクシー業務部門は「あきた県都交通」のままですが、「イメージを一新して社員のモチベーションアップにつなげたい」と、お子さんや保護者、妊娠中の方にも優しい子育てタクシーや、お墓参り代行タクシーなどさまざまな取り組みをしています。

さらにはYouTubeやInstagramなど、SNS上でも楽しそうな発信を行っていますが、そのかいあって今年は17人が入社したとのことでした。

そして「なんだか楽しそう」と、なんと県外から弱冠20歳の若者が入社。

戸堀さんいわく、「ドライバーの平均年齢は63歳でしたが、一気に若返りそうです」。

受験資格特例教習を受けて二種免許を取得し、2025年1月にタクシードライバーとしてデビュー予定だそうです。

タクシー業界は人手不足や自動運転化などさまざまな課題がありますが「人と人とのつながりやおもてなしを大切にして、自動化できない部分を補っていきたいです」と、戸堀さんは語ってくれました。

(写真は、2024年12月5日筆者撮影)

森川淳元

森川淳元

第1期ハツレポーター
秋田県北秋田市出身です。少しばかり出版や取材などに関わったことがあり参加させていただきました。レポーターになり、改めて秋田ならではの面白いところを深掘りできたらと思います。

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