「世界の屋根」エベレストを見に自分の足で歩く②ヒマラヤの山々に登って体感した、自然が引き出す自己治癒力【ネパール・カトマンズ】

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「世界の屋根」エベレストを間近で見たい。何度も危険を乗り越えながら登山を続けるうち、心が洗われるような景色、人の良さ、動物たちとの遭遇など、山にどんどん魅せられ、いつしかヒマラヤへの憧れを抱くようになりました。エベレスト登頂は叶わずとも、その雄姿をこの目で見たい・・・。その長年の夢を、2025年秋、友人の誘いを受けてついに実現しました。前回に引き続き紀行文を投稿いたします。地球と自然の素晴らしさを、少しでも感じていただければ幸いです。

疲れも悩みも消え去る、自然からのエネルギー

三日間歩き続けたエベレストビューポイントまでの時間は、私にとって「エベレストを見たい山旅」だけに留まらず、自分の身体と心が本来の状態に戻してくれるような体験でした。

ホテルで一息ついて、外に出てみると夕陽が山々を赤く染めかけていました。空気は一気に澄み、ゆっくりと沈む太陽を眺めていると「一日の疲れ」が一瞬に飛んだようでした。

夜になりマイナス5度の外に出ると、もうすでに満天の星。すべての星がまぶしく光輝き、星座が特定できない。国内の山に登って何度も美しい夜空を見てきましたが、これだけ多くの星を見たことがありません。満天の星空を見ていると、寒さを忘れるほど心は感動であふれました。人は本来、こうした環境の中で生きている物の一つに過ぎず、特別な存在とは思えませんでした。

地球という小さい天体で、さらに小さい人間や生物が暮らしている。小さな私に起こることは、ほんの些細(ささい)なことのように感じることができました。考え過ぎていた悩みは、不思議にも一瞬に無くなり、これからは「今在る」ことに集中することが大切であり、「自己治癒力」を高めるきっかけが自然からのエネルギーかもしれません。

細胞までもが目覚める感覚、感謝の気持ちで整う身体

そして翌朝、寒さに震えながら迎えたご来光。

暗闇の中からゆっくりと差し込む光は、確実にヒマラヤの山々を赤く染め、すべての生物(いきもの)たちを目覚めさせる。この荘厳な光の輝きに感動が止まらず、自然と涙があふれました。これまでの

人生を振り返って「生きてきてよかった!」「死を選ばなくてよかった!」と神様への感謝の気持ちがいっぱいになりました。おそらく人は、感謝の気持ちを心のどこかに持っている。この感謝の気持ちが「身体を整える能力」として備わっているように感じました。

あくまでも推測ですが、光を浴びた瞬間から細胞の一つひとつが目を覚まし「お前は大丈夫だよ」と話しかけられているようにも思えました。

私たちは自然の中で深く呼吸し、ゆっくり歩き、光を浴びる。これだけで地球の小さな生物(いきもの)として元気に健康的に過ごせると感じています。

都会のまぶしい光の中で暮らすのも良いでしょう。しかし、自然の中に溶け込み、お日様の元で心も身体も開放する時間を作られたらいかがでしょうか?人生の変化のきっかけになると私は信じています。

エベレストビューポイントでの体験は、今も私の中で生きています。

疲れたとき、調子を崩しそうなとき、あの時の感動を思い出します。

健康とは、何かを足すことではなく「本来の自分に戻る」ことと確信しました。

※写真は全て2025年11月18・19日筆者撮影

加藤 晴之

加藤 晴之

兵庫県丹波篠山市在住。「丹波の山猿 はっくん」として登山ガイドをしています。また前職(臨床検査技師)時代、健康講座も行っていましたので初心者や中級クラスの方に健康情報をお伝えしながら安全に楽しい登山を行っています。他のスポーツとは違う登山の魅力を体験くださると嬉しいです

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