ハツレポグランプリ2025ノミネート推薦作品が決定!!

【ハツレポグランプリ2025】ノミネート推薦30作品が決定しました!

ハツレポグランプリ2025ノミネートへの推薦をいただき、皆さまには感謝申し上げます。

今期(2024年9月1日〜2025年8月31日)、全国のハツレポーターの皆さんから寄せられた記事は、なんと753本。
どの記事にも一人ひとりの「驚き・発見・感動」が詰まっており、心を動かすものばかりでした。

その中から、9月15日〜9月30日に皆さまから推薦いただいた作品は95本。
さらに、編集部選定メンバー5名がそれぞれ30本ずつ選定し、のべ245本にのぼりました。

日頃から「ローカリティ!」を支えてくださっている皆さまに、改めて感謝の気持ちでいっぱいです。

投票で選ばれた245作品には、推薦された方々の強い思いが込められており、まさに地域や人々をつなぐ「ローカリティ!」の本質が感じられる作品がそろいました。
その一つひとつが、誰かの心に灯った小さな火であり、読む人の胸にも新たな火をともすような力を持っています。

その中から30作品を選定するのは困難を極め、編集長、副編集長、編集者を含む5人の審査員が、2時間以上にわたり厳正な審査を行いました。審査員一同、その全ての作品に感動し、執筆者・投票者の皆さまの心の火を真摯に受け止めながら、選定に取り組みました。

\ノミネート推薦30作品一挙公開!

【各記事の講評担当】編集部・森川淳元・立元久史・大石茜・田口有香・渡邉俊

森内利佳さん
一般的に深刻な内容になってしまう傾向にある「難病」というテーマ。しかし、「難病でも幸せ」というタイトル、冒頭で示される“シロクマセンセイ”という当事者の愛称から、会ったことのない当事者に親しみが湧き、前向きな気持ちで読み進めることができます。視力を取り戻した“シロクマセンセイ”が八女の美しさに涙した場面は、移住前後の変化を見守っていたパートナー・森内さんだからこそ表現できた描写であり、心を動かされました。(編集部・大石)
阿部宣行さん
「東北の春を彩るのは、桜だけじゃない」という“常識を覆す主張”が、冒頭から読者の心をつかんでいます。リード末尾の「『あの日 』と『今』をつなぎ、命の記憶を未来へ託している」という一文は、主催者の思いやまつりの狙いを一言で表した表現の妙であり、引き込まれました。なにより、臨場感のある写真が見事。青空を勢いよく泳ぐ青い鯉のぼり、子どもたちの生き生きとした表情・動きから、まるで自分が足を運んだ気持ちになりました。「この目で見てみたい」と思った読者も多いのでは。(編集部・大石)
田川珠美さん
“一般的な秋田への印象”と対比させることで「秋田でのワイン作り」に意外性を引き出している点、「秋田への移住にそんなお洒落な理由がある!?」「昨日まで麻布十番の店にいた人が、秋田県というのは極端すぎやしないか!?」など田川さんの率直な疑問が、読者をクスッと和ませ、本文に引き込んでいます。特に、取材時の現場感を感じる描写や、ソムリエの人生を追うなかで感じた田川さんの驚きや発見が散りばめられていることで、文章全体から人の息遣いが感じられ、うんうんとうなずきながら心地よく読みました。(編集部・大石)
久松公代さん
乳がんを患い、右胸を全摘出したハツレポーター・久松さんだからこそ紡げた「胸がなくても生きていける」という言葉。このひと言に詰めこまれた、乳がん発症時の不安や、手術を決断するまでの葛藤を思い、心が動かされた読者も多いのではないでしょうか。乳がん手術の前後の流れを具体的にたどっていることから、乳がんの知識を学ぶうえでも役立つ文章になっています。詳細に書かれた久松さんの心境の変化は、乳がん患者の多くに通ずるものであり、乳がんへの理解促進や、多くの女性を勇気づける文章です。(編集部・大石)
編集部 田口有香
総代の動きやご神体を戻している状況が伝わる写真はさることながら、「あたりが暗くなった午後7時ごろ」「白い衣をまとった宮司」など、田口さんが目の当たりにした情報が具体的に文章で示されていることから、ご神体を移動している一部始終が目に浮かぶようです。読者はまるでその場を一緒に歩いているような感覚になります。また、事実を淡々と並べる報道スタイルの文章が読者に信頼感を与えているほか、遷座祭の核となる宮司や総代長のセリフを末尾に挿入することで独自性も際立っています。祭りへの敬意が伺える書きぶりも魅力。(編集部・大石)
もとだてかづこさん
「生まぐろ市場でオペラを歌う」というタイトルを読んで、その“あり得なさ”から思わず本文を読み進めてしまった、という読者もいたはず。オペラ参加者でもあるもとだてさんが、練習から本番に至るまでの心境を時系列でたどっていることから、読者は観客の視点ではなく、”舞台に立つ1人”になったような気持ちに。なかでも、「16時、開演のアナウンス。327人の観客と拍手」という描写は、舞台に立ったもとだてさんだからこそ書けた表現で、現場の緊迫感や高揚感が凝縮された秀逸な一文です。(編集部・大石)
山下春奈さん
小永田神代神楽は、「来るもの拒まず、去る者拒まず」で長年たくさんの人をつないできたお祭り。楽しげな雰囲気が具体的な祭りの描写と写真で表現され、「にぎやかな過疎」という力強いワードで村の状態を分かりやすく簡潔に表す書き手の手腕はお見事。参加者の声もリアリティーを帯びており、読み終わったころには小菅村に行きたくなる、帰ってきたくなるはずです。伝統を守りながらも、楽しさで受け継ぐ姿に、地方の未来のヒントまで見えた気がします。(編集部・立元)
田畑詞子さん
100円の金髪から始まった遊び心が、12年で人を巻き込む“渦”へと育っていく過程を、やさしい筆致ですくいあげた一編。出会ったことはなくても知っているというほど秋田では名の知れたキャサリン、その本質を突き、丁寧にまとめ上げられています。ヒゲダンスから盆踊り、占いまで、どんな場にでも溶け込み笑顔を生み出すキャサリンの魅力が存分に詰まった文章。好きなことを好きなように続けることで、渦に巻き込まれた人がつながっていく。自分らしくいることを軽やかに肯定する実践録です。(編集部・立元)
久松公代さん
生まれつき重い障がいのある息子、悠河さんへの思いを、親の視点で丁寧に描いた記録。リハビリのために歩行器を使って歩行練習をするそうですが、普段意識せずに行っている「歩く」という行為が、彼自身や周囲の人にとって大きな意味を持ちます。先生や家族の優しさに支えられ、悠河さんの笑顔は周りに希望と勇気を与える、そうして歩んできた21年間が思い起こされます。小さな前進が大きな力になることをやさしく伝えてくれる記事です。(編集部・立元)
中尾絵里さん
歴史の長さが明らかな「850年」、意外性の高い「神社の宮司がオールドカーイベントを開催」という2点をタイトルに差し込むことで、他記事と差別化され、読者の関心を引いてます。さらにタイトルを読んだ後に目に入るトップ写真を、あえて宮司姿にすることで、確実に読者を本文に誘導する流れも素晴らしいです。本文でも、「20台ほど集めたところこれが好評で、〜現在では毎回100台以上が集まる」などと具体的な数字を入れることで、イベントの変遷がわかりやすく紹介されています。(編集部・大石)
愛智なおゆきさん
蔵元・磯さんの好奇心旺盛なお人柄が伝わるセリフ(「やりたいことがあるのなるのなら、わがままにやればいい」)をタイトルとして挿入することで、読者に親しみやすい印象を与えています。本文では、単に「酒」だけにフォーカスするのではなく、笠間という土地の文化(石材・笠間焼)にも触れながら、酒造りへのこだわりを紹介することで、読者の間口を広げる構成に。特に「地元で出た廃材などを用い、〜『ハンドメイド』で作り上げた」という愛智さんの驚き・発見が表現された一文で読者の心をつかんでいます。(編集部・大石)
渡邉貴裕さん
天災がまちや人にどれだけの影響を与えるのかを知っているライター・渡邉さんが、地震・豪雨被害を受けた能登まで足を運んだという経緯に大きな意味を感じました。特に、冒頭で地震当時の渡邉さんの状況を説明している点が秀逸(「2024年元日の夕方、宮城県でも緊急地震速報が鳴った。〜ニュースが流れた。」)。読者にも緊迫感が伝わり、感情移入しやすい導入です。また、「手つかずの輪島ステーションホテル(2024年10月28日撮影)」などと、写真に写し込まれた状況を注釈として添えることで、“写真を見る”だけでは伝わりにくい背景や状況まで知ることができます。(編集部・大石)
昆愛さん
多数の記事を執筆されている昆さんの詳細な取材が素晴らしいです。公演の企画発案者、脚本、演出、劇団員などのコメントはもとより、さらには会場の声も拾っており、臨場感にあふれて、多角的に記事を読むことができました。“地域でふつうに暮らす人々”を舞台にする「劇団ごきげんよう」の講演は、まさしくローカリティ!そのものですね。(編集部・森川)
野口千惠さん
大阪・関西万博の関西パビリオンのオープニングセレモニーで和歌祭の大神輿を担がれた翌日、今年4月に逝去された和歌山の岸本知事。和歌祭実行委員会広報担当として知事の祭と郷土への思いを「和歌祭」の実行委員会の方からコメントをもらい、記事にするという野口さんの行動力が素晴らしい。同時に、記事を執筆した野口さん自身の岸本知事に対する思いも十分に感じられました。(編集部・森川)
くりたなおさん
地域の豆腐屋×就労継続支援B型事業所に着目して、その設立から詳細に取材されていますね(かつては都内に多くあったのに激減しているというのは知りませんでした)。単なる豆腐の販売など事業所紹介だけではなく、地域とのつながりによるお客様の反応、またその声を利用者の方がどう感じているかまでをフォローされていて素晴らしいです。地域との関係が温かさを感じると同時に、スタッフの「豆腐レストランをやりたい」という声に力強さを感じました。(編集部・森川)
田口怜奈さん
「壱岐牛肉うどん」とってもおいしそうです(笑)。牛競りが行われる家畜市場の食堂での「牛肉うどん」。まさしく究極の地産地消ですね。競りの説明はもとより、恐るべきスピードで麺をすするとか、時間に追われるため老若問わずにガツガツ食べてカオスな状況など(笑)、田口さんの食堂の描写が細かくユニークで、言葉選びのセンスも感じます。楽しく読むことができました。(編集部・森川)
昆愛さん
東日本大震災で原発事故のあった福島県で、中間貯蔵管理センターのあるいわき市で行われた『未来へのバトン 福島県中間貯蔵施設問題の不条理を読み解く』著者の出版記念会の模様をリポートしています。門間氏の講演内容を読み、いまだ行き先が定まらない汚染土壌など、現地の人が抱えるさまざまな問題を知ることができました。門間氏の「この問題を“自分ごと”として考えてほしい。これは原発を抱えるこの国、そして私たちの未来そのものに関わる問題だ」という言葉が心にしみました。(編集部・森川)
中尾絵里さん
はんてんといえば北国のイメージですが、その90%が福岡県の筑後地域で作られてるのを初めて知りました。実際にはんてんを活用している人を見つけて取材する、中尾さんのフットワークの軽さが素晴らしいです。室内着だけではなく現代風な使い方のアレンジを知ることも出来て、古くても洋物を見直すというライフスタイルの参考になりますね。3歳の娘さんのはんてん姿、かわいいですね。(編集部・森川)
椛澤弘之さん
一度きいたら忘れられない見出し。見出しだけで私の心はズキューンと打ちぬかれました。大阪のキタミナミの知っているようで知らない話からスタートして、ディープな天満の飲食店の話題に。エチオピアの正体はまさかの……、しっかりとオチまであってさすが関西人!!椛澤さん、サイコー!(編集部・田口)
編集部 天野崇子
我らが副編集長・あまのんの2025年の大作です。見出しの10文字でばっちり、読みたいスイッチが押されますね。リードにも、音や色などが細かに描写されていて、行ったことがなくてもその場の空気感が伝わってきます。あまのんが一杯飲みながら「音頭」に耳を傾け、ニヤリとしている様子も手に取るようにわかってしまう。ちょいブレの写真がこれまたリアル。(編集部・田口)
愛智なおゆきさん
津軽三味線、町中華のご主人、現役のテナーサックス奏者、一見情報が多いと思われる見出しですが、アイキャッチの写真ですべて回収しちゃってます。愛智さんの丁寧な取材でご主人がだんだんと乗ってきて、最後は演奏までしてくれちゃう。取材対象者も取材者もいい時間になっているのが伝わります。最後はご主人へのお礼で締めくくっていて、愛智さんご自身の誠実さが現れています。私は愛智さんに「記事を書いてくれてありがとう」と言いたいです。(編集部・田口)
波名城優さん
子どものアレルギー体質と貧困問題の社会的な要素を、波名城さんのご家族の話を交えて書いてくださいました。店主の名城さんの思いも丁寧に聞き出せていて、当事者だからこその寄り添った質問ができているのだと思います。(編集部・田口)
編集部 森川淳元
さすが、ロカ!のバズリストの記事。見出し10文字とアイキャッチにパワーを感じます。逆境に立ち向かうためにノリノリでふざける大人の記事に元気をもらいます。今の子どもたちが大きくなった時、困難なことがあってもこの記事を参考に乗り切ってくれたらいいなって思います。コロナの大打撃に立ち向かったこんな大人たちがいたと語り継ぎます。(編集部・田口)
猪澤航さん
待ってました、猪澤さんのグルメ記事。今や全国区になろうとしている猪澤さんが紹介するグルメは間違いない!!ローカリティ!内にも猪澤ファンも多いです。今回は、「ザンギ」という料理を紹介してくれました。2段落の小見出し「ザンギの旨い店を紹介しますので、「旨い・おいしい」の表現は使いません」も秀逸です。テレビの食レポをするタレントさんにも見てほしい!読むだけで、ビール3杯、ハイボール2杯はいけちゃいます。(編集部・田口)
前田かおりさん
戊辰戦争のプロジェクトだけでなく、フィーチャーしている櫻田さんのストーリーに引き込まれます。いわゆるコミュ障だったと語られる櫻田さんが、プロジェクトを通じて人との関わりに興味をもち、新たな仕事、介護職が見つかるまでの素敵なストーリーが描かれています。戦闘服を着こなすためのトレーニングや、関係者へのアポ取りから取材まで、その一つ一つが挑戦でした。やってみないとわからない!そのチャレンジ精神が芽生えた経緯に注目です。(編集部・渡邊)
愛智なおゆきさん
縁起物とされるレンコン、日常で食卓に並ぶ食材ですが、その栽培過程を知らない方も多いのではないでしょうか。人気があるレンコン農家さんの栽培に密着しつつ、その農家さんの人生のストーリーにも注目です。きっかけは東日本大震災。当時は単身赴任で離れて暮らしていたため、家族と共に暮らせることの大切さを実感し、祖父母が以前営んでいたレンコン農家に転身されたそうです。結果的にレンコン栽培も、家族との暮らしも両立した、充実した暮らしが伝わってきます。(編集部・渡邊)
久田一彰さん
ある日、焼き印パンを食べていた久田さんはふと、焼き印パンは当時住んでいた福岡だけのものなのか、と疑問に思います。ローカリティ!の全国に散らばるハツレポーターさんたちに、Slackというツールを使って質問してみると、続々と各地からご当地な情報が集まってきました。それぞれの焼き印を楽しめるだけでなく、そうざいパンにも焼き印があるということを知り、ハツレポーターコミュニティの結束の強さが浮き彫りになった記事でした。(編集部・渡邊)
大野佳子さん
福井市で牧場を経営する名津井さんは90歳。20歳の時に独立して始めた牧場が育ったストーリーが描かれています。幼くして両親が他界したため引き取ってもらった叔父に、少しでも近づくために努力を続けてきました。広い視野と柔軟な発想で困難を乗り越え、奥さんと一緒に牧場を少しずつ大きくしてきました。大事なのはコミュニケーション。一緒に働く仲間とも、動物とも、相手を思いやって接する名津井さんの優しさが伝わる記事でした。(編集部・渡邊)
亀谷忠史さん
江戸時代から長州藩の産業政策の軸となっていた和紙。その生産が戦後に一度途絶えてしまった後に、復活させた施設を取材しています。水道水をさらに冷やした水を使用し、体にも大きな負担をかけながら作られる和紙の手の込み様が伝わってきます。そんな製造過程を知った後に実際に和紙を購入してみるとその魅力がより一層感じられたようです。施設で見て聞いた内容と、執筆者の感動がうまく表現されている記事です。(編集部・渡邊)
小嶋智司さん
コンパクトな記事ですが、執筆者の感動体験がうまく表されています。450年前の食べ物「染飯」に出会ったのは伝承館においてでしたが、それを実際に食べられるお店を探し出し、向かうまでの行動力が素晴らしいです。そうして歴史を学び、自分の足で辿り着いた染飯を食べた時の感じ方は随分違ったものだったようです。今を生きる私たちが地域の伝統を継承していくことの大切さが学べる記事です。(編集部・渡邊)

次なるステージ!【ハツレポグランプリ2025】ノミネート15作品の最終選定へ!

753作品の中から245作品を、さらにその中から厳選された30作品が発表されましたが、いよいよ次なるステージへと進みます。この30作品から編集部でさらに15作品を選出し、いよいよハツレポグランプリ2024の最終候補として選定いたします。

審査員によるさらなる厳正な審査が行われ、作品が選ばれます。10月12日に最終候補となる15作品を発表いたします

最終投票が12日よりスタート。あなたの心に火を灯した作品へ一票を

最終選定に残った15作品の中から、皆さまの投票によってグランプリを決定いたします。
10月12日から19日までの期間、投票を受け付けますのでぜひご参加ください(ページを都度更新いたします)。

「あなたの心に火を灯す一作」を選んでください。
皆さまの一票が、思いをつなぎ、共感の火をより大きく照らします。

編集部の審査と皆さまの思いが重なり合い、価値ある作品たちがひとつの光として輝きます。

ハツレポグランプリ2025発表!

日時:2025年10月19日(日) 18:45~(締切18:15)
場所:後日発表
対象:どなた様でも試聴いただけます!
内容:ハツレポグランプリ2025、他特別賞の発表

皆さまのご協力に心から感謝しつつ、今後もローカリティ!を盛り上げてまいります。引き続き、皆さまのご参加と熱い応援と投票をお待ちしております!一緒にローカルの魅力を広げていきましょう。