宇宙から見える唯一の防風林を一望できる「開陽台」で、地球に想いを馳せる【北海道中標津町】

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2000年、毛利衛(もうり・まもる)さんが宇宙に行った時に、とある場所が鮮明にビデオカメラに収められていたと話題になりました。

それは、北海道根釧(こんせん)台地の格子状防風林です。格子状防風林は幅180m、一辺の長さ3km、総延長は648kmとあまりに広大すぎることから、地上にいると逆にその大きさを実感することが出来ません。

しかし、飛行機以外でこの大地を感じることができる場所が地上にも存在します。

中標津町(なかしべつちょう)の「開陽台(かいようだい)」です。

丘を上ると見えてくる開陽台

防風林は動物たちの道路!生き物と町の共存

宇宙から確認できる格子状防風林を、地上から見れる場所「開陽台」

中標津町は、開拓者の町だとも言われ、明治時代に開拓された若い土地です。

館内の掲示によると、北海道の開拓時代に道内各地の原野にアメリカ型の区画整理を行い、それとともに防風林が造成されていきました。昭和時代中期になると、道内の防風林は伐採されていきましたが、根釧台地の防風林はしっかり残っているそうです。

防風林は様々な役割がありますが、肥料が飛び散るのを防いでくれたり、動物たちの移動する道になったりと、牧場や野生動物の多い中標津の町を守ってくれている、心強いパートナーなのです。

飛行機から撮影した、根釧台地の格子状防風林

遠目ですが、開陽台近くの防風林で野生キツネを見かけました

「本当に地球は丸かった!」目視で実感

開陽台は町のランドマークでもあります。

標高270mの台地にそびえ立つ展望台は、円形の回遊スペースとなっており北の大地を360度見渡すことが出来ます。遮るものが一切ないことから「地球が丸く見える場所」と言われています。

あまりに広大すぎてカメラで写しきれません!うっすら丸みを帯びているのが、お分かりでしょうか?

回遊路の一角に細長いモニュメントがあります。

説明書きを見ると、この先端が指すところに北極星があると書いてありました。

6千年前の古代中国では、かつて北極星とされていた北斗七星の2番目の星は「開陽」と呼ばれていたそうです。ほとんどその位置を変えない星である北極星は、旅人の道標として頼りにされてきた星でもあります。

あなたが、人生という旅を歩き続けて行く中でもし迷子になったら、ぜひ開陽台に来てみてください。広大な緑の大地と満天の星空がそっと優しく包んでくれることでしょう。

展望台の屋上内の様子
このモニュメントの先に北極星があると思うとロマンを感じます

※写真は全て2023年10月19日 筆者撮影

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グミ

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東京都

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