「みそ汁をキライな人っていないでしょ?」おなじみのみそ汁を自分好みにアレンジして楽しめる!みそ汁専門店「まり福」【愛知県名古屋市】

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カスタマイズして好みのみそ汁をいただきます!

年配の方から家族連れまで幅広い世代が訪れる、みそ汁専門店「まり福」(名古屋市瑞穂区)がオープンから1年を迎えました。「まり福」の特徴は、各種の出汁(だし)、味噌(みそ)、野菜の具材、トッピングなどから好きなものを選んで、カスタマイズしたみそ汁を食べられること。身近な家庭料理でありながら「初めて食べるみそ汁」に出会えます。

コンセプトは「カスタマイズ」、原点は介護食にあり

店主の福田真理さんがこの店のいちばんのコンセプトとして掲げているのは、みそ汁をカスタマイズできること。その原点には、両親の介護食をつくるなかでみそ汁が喜ばれるメニューだったという経験があります。

店主の福田真理さん

「みそ汁がきらいな人っていませんよね」と福田さん。「だから、介護食でもみそ汁は親が喜んで食べてくれました。やっぱりなじみの味なんです」。でも、毎日同じでは飽きてしまう。そこで、福田さんは出汁や味噌、具材を変えることで、飽きずに食べてもらえるよう工夫していました。この頃から、「いつか、カスタマイズできるみそ汁のお店を出せたらいいなあ」と考えるようになったそうです。

ご両親が亡くなり、「今からやらないと、きっと夢で終わってしまう!」と一念発起、カスタムみそ汁専門店の準備を始めました。「飲食業を経験している知人からは、絶対ムリ!と反対されました」と苦笑します。反対にもめげず、厨房の動線、設計、オペレーションなどは「カスタムできること」を優先して計画。2023年9月にオープンにこぎつけることができました。

カスタムすることがお客様の楽しみの一つに

なじみのみそ汁だからこそ、好みも千差万別です。具だくさんが良い人もいれば、「とうふとわかめだけがいい」という方も。そこで、選択肢をできるだけ多く用意し、メニューを見ながらお客様自身が注文用紙に記入するスタイルをとっています。

メニュー。①出汁をかつおか煮干しから選ぶ。②味噌を、郡上味噌、信州味噌、麦味噌、赤味噌、手作り味噌(1日5食限定)から選ぶ。具材は週ごとにA、B(各野菜5種)が用意されており、トッピングも可能。
週替わりの具材は、野菜5種セットのA、Bから選択。一つひとつの野菜の調理方法も、ゆでる、素揚げ、オーブン焼きなど明記されています。
食べたいものにマルをつけて、スタッフに手渡します。スタッフが確認をして、調理を開始。この用紙は伝票の代わりにもなっています。

素材のバランスが腕の見せどころ。食材に合わせた調理方法を

毎週の具材を選ぶ際に、福田さんが気をつけているのは、「まずは旬のものを選ぶこと」。旬だからこそ、おいしくて栄養価も高く、お客様にも喜んでいただけるからです。また、根菜、葉物など具材の種類や色合い、調理方法のバランスも大切にしています。

例えば、かぼちゃ。シンプルなのは蒸すことですが、素揚げにしてもおいしい。玉ねぎは炊くと甘み、オーブンで焼くと食感を楽しむことができます。こうした調理方法は手間がかかることもあり、「お店だからこそできること。出汁や味噌、野菜のそれぞれの風味や味をおいしく楽しんでいただけたら」と福田さんは考えています。

注文に応じて、福田さんがすべてのみそ汁を調理しています。

七味、一味、山椒、ブラックペッパーなども用意されています。

子どもたちから「調理実習でつくったよ」世代を問わず楽しめる料理「みそ汁」

年齢層高めの方々も多く来店されます。みそ汁をつくることが大変になった世代が「まり福」へ足を運び、自分好みのみそ汁を楽しんでいます。

一方、週末や夏休みには家族連れで来店される方も増えてきました。子どもたちから「調理実習で、出汁をとってみそ汁をつくったよ」と聞き、とてもうれしかったと福田さんは言います。「煮干しの頭をきちんととって出汁をつくったそうなんです。日本の食卓に欠かせないみそ汁が学校で受け継がれていることは本当にうれしいですよね」。

一人世帯や高齢世帯では、みそ汁を1人分、1回分つくることが難しくなっています。そんななかで、「みそ汁を嫌いな人っていないと思うんですよ。だから、カスタマイズできるみそ汁専門店を開きたかった」と話す福田さんの発想は、いわば逆転の発想。日本の伝統食、家庭料理としてみそ汁を次の世代に引き継ぐために、たくさんの人に愛されてほしいお店です。

【店舗情報】

カスタムみそ汁 みそ汁や まり福

住所:名古屋市瑞穂区瑞穂通7-31
営業時間:10:30〜15:00 (14:30ラストオーダー)
定休日:日曜&月曜&第三火曜(その他臨時休業あり) 
カウンター7席 予約不可
Instagram:https://www.instagram.com/misoshiruya_marifuku

【訂正】
本記事内に確認不足による誤りがありました。
「初めて食べるみそ汁」に出会出合えます。について、正しくは「初めて食べるみそ汁」に出会えます。
とすべきでした。訂正してお詫び申し上げます。
11月13日 ローカリティ編集部

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加藤道子

加藤道子

愛知県名古屋市

第7期ハツレポーター

ひとり旅と温泉が好きなフリーライター。運転免許がないため、どこへでも公共交通機関を利用して出かけていましたが、加齢のためか左ひざを損傷中…泣。

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