ほうき、スポンジ、ペットボトルのフタが筆に!?書道×日用品で筆圧を探求する書き初め会 【東京都渋谷区】

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突然ですが皆さん、「筆圧」を意識していますか?

鉛筆やボールペンやシャーペン、私たちの身の回りの筆記用具は筆圧を意識しなくても書けてしまうものばかりです。

書道で欠かせない道具の筆は、筆圧のかけ方次第でいろんな書き方ができます。そんな「筆圧」に注目した書道をするためになんと筆を身の回りの物で作りました。

作った筆がこちら

輪ゴム、スポンジ、ペットボトルのフタ、モール、、、それに加えて

ほうきでも書道をしちゃいます。

筆だと思って使うと筆になるんです。

こうして一風変わった筆を使った書き初め会が開かれました。

会場は渋谷にある100BANCHのイベントスペースです。

100BANCHは100年後の未来を作る活動を支援する場所です。アーティストやデザイナー、起業家などが集まり、実験的なプロジェクトを進めています。

今回の書き初め会を主催した「にゅ~書道開発委員会」も書道の新しい可能性を追求するプロジェクトとして活動しています。

司会のにゅ~書道開発委員会リーダーみょん太郎(増田海音)さん。

詳しいプロフィールを紹介すると、

2002年生まれ。静岡県浜松市出身。二松学舎大学中国文学科書道専攻4年生在学。 高校から書道にどっぷりと浸かる生活を経て、公募展重視の書道界に若干の引け目を感じるようになる。2024年7月、「遊び心を解放したい」という気持ちから「にゅ~書道開発委員会」を設立。同年9月から100BANCH GARAGE Program 85期生として活動を始める。過去の制作には「〈○○なひらがな〉をしたためるゲーム」「バイオラブレター」がある。仮名が好き。

ウォーミングアップで気持ちを込めて今年の干支の「巳」の字を書きます。

自分なりに書いた「巳」の一文字を見せあっての自己紹介タイム。

続いて書き初めの歴史についてレクチャーをして参加者が基本の知識を得たところで今回の本題の筆圧の探求が始まります。

今回の実験は衣食住を中心に身の回りにあるものを筆にしています。

いざ実験!

ここからは三つの班に分かれて、

・日用品の筆で書く
・ほうきを筆にして書く
・普通の筆で書く

三つのブースを交代しながら書いていきます。

日用品の筆で書くブース

輪ゴム、スポンジ、ペットボトルのフタ、モールといった筆を使ってバラエティ豊かな筆圧で書きます。

輪ゴムの筆、全体的に線が薄くてほそい。

スポンジの筆、コントロールが難しそう。

ペットボトルのフタ、いろんな線が一度に書けます。

モールの筆、筆先が柔らかそう。

ほうきを筆にするブース

「今年の漢字」を書く時に使われそうな大きな紙に豪快に書いていきます。

墨をたくさんつけた割に薄かったり、しましまの線が引けます。

文字ではないけどきれいな波が描けました。

交代して別の班の人がほうきの筆を使う時には、なんと自身の手を筆代わりにする人も出現し、書く作業にノリノリになってきているようすが伝わります。

豪快に書きすぎて会場の床に墨を飛ばすことも・・・片付けが大変!

普通の筆で書くブース

筆圧を比べるために普通の筆で書くグループの様子はこちら

真剣に書いてくれています。

普通の筆で書く別のグループの中には、絵を描き始める人々も。右下の絵がリアルです。

全員一通り書き終わって貼り出された作品群

右上のいろんな素材で書いた「圧」の字の圧が強い
個性的な文字たち

個人的におもしろかった文字をピックアップしてみます

輪ゴムで書いた「新」。

いろんな太さの線が集まって勢いのある「新」になっています。

細く切った布の筆を使った「毛」

細い線の集合で書かれた「毛」は何日か放っておくと伸びてくる毛のイメージとピッタリはまっています。

ペットボトルの筆で書いた「人」

かすかすの特性が逆にいい味を出しています。

ほうきを筆として使って書いた感想を聞いたところ「書きにくかったです」と正直に言われました。そりゃそうです。

「動物の毛で作った普通の筆が一番書きやすい」という当たり前の結論になったものの、参加した人々は変わった筆のバラエティ豊かな筆圧をうまく使って、ここでしか作れない独特な字がたくさん生み出される意義深い書き初め会となりました。

高橋かずひろ

高橋かずひろ

東京大田区在住。ハウスダスト所属のフリー素材モデル。
そんな変なことを良く知ってるね、とよく言われる。変わったモノ、場所、イベントを気が付いたら見つけている。
変わった食べ物をレポートする謎フード公安委員会の会員もやっている。

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