〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです〜
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栗原市、お米の甘さを引き出す「昼夜の寒暖差」
仙台藩の初代藩主・伊達政宗が生きた戦国時代から今日に至るまで、全国有数の米どころとして日本の食卓を支えてきた宮城県。県の内陸に位置する栗原市は、自治体面積の8割近くを森林や田畑が占める緑豊かな地域です。
栗原市は緑が育つ「気候」にも恵まれています。夏は昼によく太陽が照り、夜は風がそよいで真夏でも比較的涼しくなるため、「昼夜の寒暖差」が生じます。この寒暖差が、栗原市で生産されるお米の健全な生育によい効果をもたらし、炊いた時の「お米の甘さ」を引き出すことにつながっています。
大地の恵みを存分に受ける栗原市は移住者にも人気のまちです。3月、宝島社発行『田舎暮らしの本』の「2021年版住みたい田舎ベストランキング」で、東北エリア総合部門の1位に輝きました。こんな自然よし、住み心地よしの魅力たっぷりな栗原市に、創業95年となる株式会社大場商店はあります。
一等米からさらに「おいしいお米」を見つける大場商店のこだわり
大場商店は、生産者からお米を仕入れ、検査・販売する会社です。同様の会社が他にもある中、おいしいお米をお客さまに届けるためにこだわっていることがあります。
取り扱うお米は、最も品質の高い「一等米」限定。そして、同じ生産者の一等米でも、その時々の気候や水、土壌によって味が変わるため、専用の計測機を使って食味を分析します。分析した中からより良いものを選び、お米の専門家である「お米マイスター」や大場商店の従業員たちが実際に食べて審査し、販売するお米を決めます。こうした一連の手間と時間をかけておいしいお米を厳選するのが、大場商店のこだわりです。
大場商店が仕入れる生産者の中には、「献上米」として皇室にお米を献上した方もいるほどで、味・品質ともに、自信を持ってお客さまに提供しています。扱う商品は、優しい味わいの「ひとめぼれ」、もっちり感と甘みの強い「だて正夢(まさゆめ)」、希少価値が高く今では大変珍しくなった「ササニシキ」、口に入れた後に広がる甘みと粘りが魅力の「つや姫」、強いうまみと粘りのある「コシヒカリ」など多種多様で、幅広いニーズに応えています。
一粒一粒、「おいしいな」と言いながら味わってほしい
おいしいお米に誰よりもこだわるのが、大場商店の3代目社長、大場祐一郎(おおば・ゆういちろう)さんです。大場さんの「こだわりの食べ方」が、直火の土鍋で炊くこと。「こだわり過ぎかもしれませんが、三重県四日市で作られている萬古焼(ばんこやき)の土鍋で炊くお米が最高においしいですよ」と、教えてくれました。
「食の多様化に伴ってお米の消費が減り、今は米余りの時代になっています。日本のお米、栗原のおいしいお米をぜひ食べてほしい。そして、たまにはお米を夫婦や家族の食卓の中心の話題にして、一粒一粒、『おいしいな』と言いながら、ゆっくりじっくりと味わってみてほしいです」と大場さん。その思いを胸に、大場商店はこれからもこだわりの「おいしいお米」を追求していきます。