新幹線の基礎、交流電化発祥の地!作並駅、これを見逃すな!【宮城県仙台市】

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交流電化発祥の地と記された石碑 日付、1955(昭和30)年8月10日も記されている。作並駅構内にて

奥羽山脈を挟み、仙台と山形を結ぶ鉄道路線・仙山線は全線開通の1937(昭和12)年から90年近い長い歴史をもつ。仙山線沿線には観光地が多く点在している。訪れる人のほとんどが、作並温泉、山寺などを目的に観光する人が中心だ。

ただ、仙山線はそれだけではない。日本で初めて交流電化の試験が行われた路線である。後に新幹線を走らせる基礎となったとても貴重な遺産である。2014(平成26)年には「土木学会選奨土木遺産」に登録された。その記念碑が作並駅構内にある。性能試験に適した勾配であったこともあり、交流電化の試験路線に選ばれたのが始まりである。

作並駅構内には交流電化の由来が記された案内板もある

1954(昭和29)年には設備が設けられ、翌年から半年近くにわたって機関車によって交流電化試験が行われ、成功を成し遂げたのだ。そして、全線開通から約20年後の1957(昭和32)年に交流電化としての営業運転が仙台~作並間で始まった。

また、作並以西は直流電化区間だったために交直セクションとしても約10年役目を果たした後に1968(昭和43)年に全線が交流電化されて現在に至っている。さらに、新幹線の基礎として高速移動が可能な路線も次々と開通して移動の足としての役目を大いに果たしている。

旧作並機関区(作並駅構内にて)
転車台跡(作並駅構内にて)
土木学会選奨土木遺産記念碑(作並駅待合室にて)

作並駅や仙山線の車窓から周りを見渡すと新たな再発見ができるはず。ぜひ、じっくりと楽しんでいただきたい。

※画像は2025年5月20日すべて筆者撮影

渡邉貴裕

渡邉貴裕

宮城県生まれ。現在も宮城県仙台市に住んでいる根っからの宮城県民です。趣味は旅行と読書ですが、最近では仙台の街が好きでまち歩きも楽しんでいます。主に仙台を中心とした魅力を発信します。時には市外となる場合もありますので、何卒よろしくお願いします。

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