
さて、2025年は令和7年でもあり、昭和100年、終戦80年の節目の年である。それを記念して同年8月14〜19日、仙台の百貨店・藤崎の一番町館(仙台市青葉区)にて「駐留米兵が撮ったカラーの仙台」の写真展が開催された。さらに、およそ1ヶ月経った9月12~20日には仙台市生涯学習支援センター(仙台市宮城野区)で開催された「『センダイ・タイムマシン』パネル展」の写真展にて、うち10点が再び展示された。
いずれも初日から多くの観客で賑わい、釘付けになるほどの魅力のある写真だった。


目次
すべてが駐留米兵が撮影したカラー写真!
戦後間もない1949~51年の間に当時仙台に駐留していた米軍大佐だったノーバート・ラング氏が撮影したカラー写真が展示された。そもそも当時はカラー写真の撮影は考えられないほど珍しいもので、時は令和時代となり、昭和100年の年に展示されたのも記念になったと思えるほどのものだった。
フリーアナウンサーの渡辺祥子さんは「(当時の)複雑さが痛切に伝わってきた」と話しながら観ていた。
当時は白黒写真がメインだったためカラー写真がありのままに残されていることは本当に貴重だった。



協働で昭和100年記念の催事で始まった
毎年、NPO20世紀アーカイブ仙台によってせんだいメディアテーク(仙台市青葉区)で開催される「どこコレ?」が今夏に藤崎一番町館へ場所を移してノーバート・ラング氏が撮影した写真を基に場所を特定する催しも開かれた。「どこコレ?」は昭和時代に撮影された場所や年代が不明な写真の場所を特定するイベントである。ている。藤崎さんとの協働で(写真を)所蔵されていた郷土史研究家の千葉富士男さん、風の時編集部代表の佐藤正実さん、東北大学史料館教授の加藤諭さんの3人にが、2025年は昭和100年であることを記念して「何かできないか?」とを模索していたことが開催のきっかけである。

厳選された10点が再び展示された
昭和100年を記念して風の時編集部さんが2025年8月27日に刊行された「センダイ・タイムマシン(昭和の仙台の写真がメイン)」の写真集を基にしたパネル展でも10点が再び展示され、観客を楽しませるものになっていた。
筆者自身も昭和の写真から現代の場所を特定できた写真もあり驚きを隠せず、本当に魅力を感じさせるものだったと思えた。
また、「センダイ・タイムマシン」によるトークイベントも繰り広げられ会場内は多くの人たちでにぎわった。
筆者にとって仙台は「魅力かつ歴史のある文化遺産が多い街」だと思う。ぜひ、仙台を訪れた際にこのような催し物があれば立ち寄っていただきたい。


※画像はすべて筆者撮影