〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです〜
お客様に提供する味にこだわり続け、「地元発ブランド牛の魅力をたくさんの人に届けたい」という一心で、お店を切り盛りしている方がいます。
山口県宇部(うべ)市で昭和20年からお店を構える「杉山精肉店」の代表・杉山 達雄(すぎやま・たつお)さんです。
お店は一見まちのお肉屋さんのように見えますが、実はショーウィンドーに並ぶお肉の数々は、地元産の黒毛和牛「宇部牛(うべぎゅう)」。
茶畑が広がり豊かな土壌に恵まれている宇部市小な野地区でストレスフリーに育った宇部牛は、生活習慣病の予防効果が高いと期待されるオレイン酸が60%以上含まれており、脂まで柔らかいといわれています。
「杉山精肉店」は山口県で希少な宇部牛の取り扱い店で、その味に惚れ込んだ多くのファンに支持され、県内外にあるさまざまな有名料理屋にも牛肉を卸しています。
シンプルだからこそ嘘がつけない、自信を持って届ける宇部牛
杉山さんは高校卒業後、一度は県外で就職をしましたが、父親がスーパーを経営をすることになり、宇部市へUターン。初めはスーパーの青果担当でしたが、それから精肉店へと事業を切り替えて以来、この道30年以上のプロフェッショナルです。
「おいしいお肉っていうものはね、シンプルな状態が一番わかるんだ」と杉山さん。
「塩コショウの味付けだけでも、のど元を通る前に肉のうまみが伝わってくる。そういう意味でも、宇部牛は最高においしいよ」
人はおいしいものを食べたとき、おのずと口角があがり、笑顔になってしまうものです。そんな瞬間を満たしてくれるこだわりの食材こそが、本物の「おいしい」なのかもしれません。
シンプルだからこそ、嘘がつけない。
その目利きで小野地区の牧場に足を運び、宇部牛を直接買い付け、土地に根付いている精肉店だからこそ、自信を持って届けられる味がありそうです。
「一度食べればおいしさが分かる」宇部牛を通じた新たな出会い
杉山さんに思い出に残っているエピソードをお聞きしたところ、ふるさと納税を通じた新しい出会いがあったと教えてくださいました。東京をはじめとする山口県外の方から、返礼品として出品している宇部牛に、たくさんのオーダーを頂いたそうです。
「なかには、毎年リピートしてくれる方が何名もいらっしゃるんですよ。(インターネットを通じたオーダーなので、お店に買いに来てくれる地元のお客様とは違って)どんな方なのか、お顔は分からないけど、ちゃんと名前も覚えていますよ」と話す声色は、まるで大切な人について語っているような雰囲気でした。
杉山さんは、この出来事をきっかけに宇部牛の魅力を再確認し、「一度食べてもらえたらきっとおいしさを分かってもらえるのではないか」と確信したそうです。
「一人でも多くの方に、おいしい肉を食べて笑顔になって欲しいと思っています。そして、宇部発ブランドを全国に届けていけたらうれしいです」
「おいしい」という言葉に込められた精肉店2代目の宇部牛に対する思いを感じながら、ぜひ一度堪能してみてください。