沖縄県は2023年度、たくさんの「お宝=魅力」をもつ離島各所の事業者さんたちが、SNSなどの『デジタルツール』を利用してさらに魅力的な発信をしていけるように「沖縄県主催🌺価値を伝えて売りまくるためのデジバズ講座」という取り組みを行っています。
この記事は、参加された事業者さんを対象に、「ローカリティ!」のレポーターがその輝く魅力を取材し執筆したものです。沖縄離島の魅力をご堪能ください。
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先祖代々牛飼い農家、畜産を通じて地域貢献を
先祖代々、石垣島で牛飼い農家というぼーのファームの代表、宮良央(みやら・なか)さん。ご自身も小さい頃から家業を手伝ってきました。高校時代に後を継ぐことを決意し、東京農業大学に進学。内地の牧場での修業期間を経て、石垣島に戻りました。
現在は、「母、姉、妹、たまにおやじ」の家族で運営をしています。ぼーのファームのモットーは「畜産を通じて地域貢献を」。地域に根ざした企業を目指し、今後は地元での雇用の創出にも取り組んでいきます。
パンチのある肉の味を持つ幻の石垣産黒毛和牛
沖縄県は黒毛和牛の飼育が盛んで、南国生まれ南国育ちの「おきなわ和牛」として知られています。中でも石垣島は豊富な地下水があり、温暖な気候で、内地よりも牧草の生育が早いことなど、和牛の繁殖経営に適した条件が揃っています。
輸入の草に頼らず、島で育ったミネラルが豊富な牧草を与えられています。「肉もほんのり牧草の香りが感じられ、パンチのある味だと言われます」と宮良さん。
牛の命に0~100まで責任を持つ決意
これまでは飼育を主に取り組んできた宮良さんですが、2023年12月15日に精肉加工場と精肉店をオープンしました。「生産、飼育、屠畜(とちく)、食肉、加工、販売まで、全てに携わることが大切だと思います」と宮良さん。愛情をもって育てた牛に最後まで責任を持ち、美味しく食べてもらいたいという思いがあります。特に経産牛、つまりお母さん牛として役目を終えた牛を美味しいお肉にするということにも取り組んでいます。
郷土料理の牛汁や島ハーブソーセージを商品化
「利用しづらい部位を使った加工品の開発に力を入れたい」と宮良さんは言います。「すじ肉やすねの部分など少し硬くて使いづらいと思われがちですが、実は独特の風味があり、肉の味が濃いんです」。じっくりコトコト煮て牛汁にすると最高だそう。島レモン、また島唐辛子や島こしょうなど、石垣島にしかない農産物を扱う地元の農家と協力して、ソーセージなどの食肉製品作りにも取り組みたいと考えています。
育てた牛に最後まで責任と愛情をもって、生産から販売まで携わり、安心安全安定したお肉を美味しく皆さまに味わってもらいたいです。