沖縄県は2023年度、たくさんの「お宝=魅力」をもつ離島各所の事業者さんたちが、SNSなどの『デジタルツール』を利用してさらに魅力的な発信をしていけるように「沖縄県主催🌺価値を伝えて売りまくるためのデジバズ講座」という取り組みを行っています。この記事は、参加された事業者さんを対象に、「ローカリティ!」のレポーターがその輝く魅力を取材し執筆したものです。沖縄離島の魅力をご堪能ください。
目次
創業は「ミルクを使ってほしい」と頼まれたことがきっかけ
美しい海に囲まれた宮古島。そんな美しい島で、2018年に「宮古島チーズ工房」を立ち上げ、チーズの生産から販売までされている冨田常子(とみた・つねこ)さん。
チーズ工房を始めたきっかけは、元々付き合いのあった牧場の経営者が「牧場の経営のためにももっとたくさん牛乳を使ってくれたらいいのに」と話していたことがきっかけでした。
1Lの牛乳から約100gのチーズができることから、冨田さんは、牛乳の10分の1の量しかできないチーズの工房を立ち上げればたくさんの量の牛乳を使えると考えました。
そこから冨田さんのチーズと向き合う日々が始まります。
紅芋やマンゴーなど、沖縄の食材を使ったオリジナルチーズが自慢
宮古島チーズ工房では、ひとつひとつ丁寧に、愛情を込めて磨きながらチーズの熟成を見守ります。白カビのチーズやイタリアのフレッシュタイプチーズ、季節のアレンジチーズなどさまざまな商品が揃います。
チーズ発祥の地であるヨーロッパではその土地の食材を使ったチーズを作るのが一般的だそうですが、冨田さんは、沖縄食材である紅芋やマンゴー、月桃を使った、思わず目がひきつけられるようなオリジナルチーズを作っています。
とても珍しいチーズですが「沖縄の食材を使ったチーズを開発したかったんです」と、冨田さんは語ってくれました。
そして、沖縄で古来から食用として飼育されているヤギですが、宮古島チーズ工房では、ヤギのミルクを使ったチーズやヨーグルトが販売されています。またヤギミルクのおいしさを味わうこともできます。
「ヤギミルクを知ってほしい」夢はヤギミルク専門の食品メーカーをつくること
「ミルクといえば牛のイメージが強いけど、ヤギミルクの認知度もあげていきたい。もともと沖縄にはヤギを食用にする文化があります。宮古島では家畜として家でヤギを飼っていて、ミルクを自分で絞って飲んでいる人も多い。しかし、牛乳のようなメーカーはないです。私の夢はヤギミルクの生産から販売まで行なう、専門の食品メーカーをつくることです」と冨田さんは元気に語ってくれました。
ヤギミルクは、人間の母乳に成分が似ていて、ビタミンやミネラルをたっぷり含んでお腹がごろごろしにくいなど、利点がたくさんあります。味にクセがありますが、飲みなれると大ファンになる人もいて、毎日飲みに来る子どももいるそうです。
沖縄県宮古島の食文化としてのヤギの存在を大事に思っている冨田さんは、ヤギに関する伝統の食文化のイベント活動も実施しています。
チーズと沖縄県伝統の食文化をかけ合わせ、宮古島でしか味わえない商品を開発もするなど、冨田さんの活動はとどまるところを知りません。
次回は11月25日、ヤギのお祭りを開催予定とのことです。
これをきっかけに宮古島を訪れてみてはいかがでしょうか?
宮古島チーズ工房
HP:https://miyakojima-cheese.com/
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