
3月9日に秋田県秋田市・御所野の秋田県中央地区老人福祉総合エリアにて「マママルシェInternational」主催の子ども向け英語/国際交流マルシェが開催され、さまざまなバザーや屋台が立ち並び、秋田各地から多くの家族連れが参加しにぎわいを見せた。
取材のきっかけは2025年1月に知り合いのイベントに参加したときのこと。同じくそこに参加していたマママルシェのメンバーである石川恵(いしかわ・めぐみ)さんと知り合い、3月開催の子ども向け英語/国際交流マルシェの取材をしていただけないかと依頼を受け、筆者はふたつ返事で快諾した。
今回はイベントの一環として英語落語家の喜餅(きもち)さんによる「英語で落語」の公演も行われており、こちらを取材することとなった。日本の伝統芸能「落語」と英語が織りなす最高のエンターテインメントをとくとご覧あれ!!

目次
王道「寿限無(じゅげむ)」から伝説の「Who are you ?ねつ造報道」を落語で披露!!
今回の「英語で落語」は午前開催の「子ども向け落語」と午後開催の「中高生から大人向け落語」の2部構成となっており、筆者は午前に開催された子ども向け落語を取材した。

当日はたくさんの子どもたちが参加し、全員が爆笑しながら落語を楽しんでいた。余談ではあるが筆者も落語の鑑賞自体初めてで、これほどまでに面白いモノなのかと感心した。
内容は王道の「寿限無」を英語で話したり、「Who are you ?ねつ造報道」として2000年5月に話題となった、当時の森喜朗(もり・よしろう)総理とビル・クリントン米大統領を題材とした話も落語のネタとして披露しており、会場に爆笑の渦を巻き起こした。他にも手ぬぐいと扇子を用いたクイズを行っており、子どもたちも積極的に関わっていた。

大切なのは想像力
喜餅さんは今回の落語で、こう語った。「落語を楽しむうえで大切なのは想像力。何かを想像するってのがすごく大事です」AIが発達している現代、単純な作業はAIにできるが人間のように独創的な発想ができない。落語は想像力をかき立てるにはまさにうってつけなのである。


演目の後半では実際に子どもたちが喜餅さんと一緒に舞台に立ち、落語を体験したり全員で寿限無を大声で斉唱したりと落語の楽しさと奥深さを肌で感じ取っていた。

落語は国境を越えて多くの人々に愛される日本の伝統芸能である!!
喜餅さんは2010年頃から英語落語家として活動を始め、2013年に独立した。すでにアメリカやトルコ、中国、フィリピン、セーシェルなどの7カ国で「英語で落語」の公演を行っており、外国の子どもたちにも寿限無は愛されている。
落語活動だけでなく、パブリックスピーカーとして2015年にトーストマスターズクラブに所属。世界大会で「The next speaker is HONNO Kimochi」とアナウンスされて、かつ優勝することが彼の目標だ。
またセミナー・ワークショップ講師としても活動しており、人前で話す技術、話を面白くする技術、コトバを強くさせる技術など、言葉で表現することを伝授している。自身のYouTubeチャンネルも開設しており、落語だけでなくラジオやスピーチやプレゼンの動画もアップされるなど充実したコンテンツとなっている。
落語のみならず、スマートフォンGoogleレンズを活用した謎解きツアーも開催!!
「英語で落語」が終わった後、今度はマママルシェの別のイベント「謎解きツアー」も開かれた。こちらでは主にスマートフォンに搭載されているGoogleレンズで外国語を読み取り、謎を解いていく仕組みだ。

問題は全部で4問。正解するとアルファベットのシールを一文字ずつ貼り、穴を埋めていく。全て正解すると宝箱の鍵が解除され、お宝が手に入るのだ。子どもたちはスマートフォンをフル活用して謎解きを進めていく。



そして4問全て正解すると、ある単語ができあがった。それは「Gift(贈り物)」である。参加した子どもたち全員に海外のポテトチップスがプレゼントされ、子どもたちは大喜びだった。
取材を終えて・・・
実は、筆者が今回のイベントを取材するに至った経緯がある。それは1月に行われた「縄文の会」という飲み会である。このイベントは秋田市雄和地区で農業を営む「農家キク」の代表で山内朋宏(やまうち・ともひろ)さんが秋田県埋蔵文化センターの吉川耕太郎(よしかわ・こうたろう)さんとともに不定期で行っており、主に旧石器時代や縄文時代の文化や風俗をスライドショーで紹介しつつ、酒を飲みながら学ぶという「大人の歴史塾」なのである。縁は異なもの味なもので、そこで石川さんに出会いこの取材を行うことになった。
今回は子ども向けの国際交流マルシェを取材したが、改めて英語の楽しさと無限の可能性を秘めていることを理解した。石川さんは、秋田はまだまだ教育格差がある地域なので、今後もこういった活動を続けたいと語った。一言で「教育」と言っても方法はさまざまである。今回のように落語や謎解きを活用した英語の学び方もアリなのだ。日本の伝統芸能である落語がこれほど面白く、「お笑い」の基礎になっている事実を知ることができた。小さな交流から、喜餅さんやマママルシェの石川さんに出会え、イベントに参加できたことを感謝し、またお二人の「これから」に期待したい。
※写真はすべて筆者撮影
情報
・喜餅さんの公式ホームページ:URL:https://www.kimochi2010.com/
・公式YouTubeチャンネル:URL:https://www.youtube.com/@Kimochi2010
・公式X(旧Twitter): URL:https://x.com/honeypotter1974
・公式インスタグラム: URL:https://www.instagram.com/kimochi2010/
・公式FaceBook: URL:https://www.facebook.com/kimochi2010
・公式TikTok:URL:https://www.tiktok.com/@kimochi_channel2010
・公式ブログ: URL:https://note.com/kimochi2010
・あきたマママルシェ 公式インスタグラム:URL:https://www.instagram.com/mamamarche_akita/
秋田県中央地区老人福祉総合エリア
〒010-1412 秋田県秋田市御所野下堤5丁目1-1
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