日本初上陸!マレーシア発中国茶ブランド「BEUTEA」オープン。旅先で恋した味を、日本に呼び寄せた女性社長の挑戦【愛知県名古屋市】

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「旅先のマレーシアで飲んだジャスミンティーの味が忘れられない」

それならば日本に呼んでしまおう! と、マレーシア発の中国茶ブランド「BEUTEA(ビューティー茶仙子」に何度も連絡を重ね、ついに2025年12月20日に名古屋栄に日本1号店をオープン! そんな女性社長の熱意は一体どこから生まれたのか、取材をしました。

主力商品の「ジャスミンミルクティー」と「ジャスミングレープティー」(BEUTEA提供)

マレーシアで人気の中国茶チェーン「BEUTEA」とは?

BEUTEA」はマレーシアで2022年に創業し、2025年時点でマレーシア、シンガポール、オーストラリアに88店舗を展開する中国茶ブランドです。古式茶道に則った抽出で「本物感」を守りながら、ミルクや果実で現代的にアレンジする「新しさ」と「見た目の美しさ」が、現地の若者世代を中心に支持を広げています。

インテリアデザインにこだわった店舗で飲むラグジュアリーな中国茶体験は、昨今のアジアンドリンクブームの次の大本命になりそうです。

BEUTEAロゴマーク

マレーシア旅行で出会った衝撃のジャスミンミルクティー

「BEUTEA JAPAN」を運営するMiradear株式会社 代表取締役の太田みさ紀さんは、2024年夏のマレーシア旅行中、偶然立ち寄った店舗でジャスミンミルクティーを飲み、そのおいしさに衝撃を受けたといいます。華やかな香りが口いっぱいに広がり、ミルクとも相性が良い。すっかりとりこになった太田さんは、旅行中は毎日のように通ったそう。

マレーシアは多民族国家ですが、中国茶は幅広い層に親しまれ、街のあちこちで気軽に楽しめます。「どこでも手軽においしい中国茶が買えるといいなと思っていたら、マレーシアはそれができてうれしかったですね」と太田さん。

彼女はそこでいくつもの中国茶系ドリンクチェーンを巡ったうえで、「一番おいしかったのがBEUTEA」と断言します。

BEUTEA本社に熱い思いが届き、夢が現実に!

太田さんはコーヒーが飲めず、日常的に中国茶を愛飲してきました。しかし日本では、外出先でおいしい中国茶を手軽に飲める場所が多くありません。「コーヒーのように、どこでも気軽に中国茶が買えたらいいのに」と感じていたといいます。マレーシアでは、まさにそのような環境があり、「これだ」と思ったそうです。

帰国後もその味が忘れられず、「日本に来ないだろうか」と考え続けていた太田さん。やがて「来ないのであれば、自分でやってみたい」と思い立ち、BEUTEAの公式アカウントにDMを送りました。返信がない状態が続きましたが、約1カ月半後、「これでだめなら諦めよう」と個人の連絡先を添えて送った渾身のメッセージに、初めて本社から返事が届きました。

そこからは初のオンライン会議、初の輸入手続きなど、すべてが初挑戦。英語も得意ではない中での交渉も含め、手探りで準備を重ね、日本初上陸へ向けて動き出しました。

このような大胆な行動力を事前にお聞きして、ビジネス経験が豊富な女性起業家なのかと想像していたのですが、実は太田さんはご結婚後はずっと専業主婦だったそうです。今の生活はどうですか?と聞くと、予想外の出来事の連続でも、「これまでとは全く違う生活は刺激的で面白い」と感じているそうです。「まさか自分がこんなことになるとは思っていませんでしたが、家族の応援もあり、みんなで楽しんでいきたい」と話してくれました。

BEUTEA矢場町店について

BEUTEA矢場町店 外観

BEUTEA JAPAN 1号店「矢場町店」は、名古屋 栄の名古屋パルコ裏手にあります。名古屋駅エリアと並び、感度の高い若者が集まる名古屋の発信地です。

この場所に出店した理由を聞くと、日本初上陸ということで当初は東京出店も検討したものの、条件に合う物件が見つからず断念したとのこと。そんな中、名古屋育ちの太田さんは、土地勘のある名古屋のほうが消費者ニーズをつかめると判断し、矢場町での開業を決めたといいます。

BEUTEA矢場町店 店内。白と木目を基調としたスッキリとした色使いがおしゃれ

フレッシュでおいしい! BEUTEAのメニュー

BEUTEA JAPAN メニュー(BEUTEA提供)

BEUTEAはジャスミン茶と烏龍茶を中心に、選べるメニューが豊富です。人工香料を使わず、花や果実など天然素材のみを使用しているので、自然でやさしい香りが立ちあがります。

アレンジとしては、中国茶に北海道産牛乳を加えた「フレッシュミルクティー」、新鮮な果物を丸ごとミックスし、美しい層にした「フレッシュフルーツティー」、野菜と果物をミックスした「フレッシュベジフルーツティー」のほか、「枝豆アボガドティー」や「ビターメロン(ゴーヤ)アップルティー」などここでしか飲めない変わりダネも。

サイズはS・M・L・LLから選べる。甘さ、氷の量、追加のトッピングもカスタムできるので、自分好みの味を見つけてみてください。

今回の日本初出店で最も困ったのが「日本との食材の違い」。なんせマレーシアはフルーツが格安で手に入ることから、使うフルーツの量は桁違い。また、手に入る食材の種類も違います。現地と同じ味を再現するために、本国メンバーとも試飲を重ね、味の再現性を高めてきました。特にチーズフォーム用のチーズや牛乳は、メーカーによって味が大きく変わるため、40種類を試したといいます。

試飲してみました!

太田さんが衝撃を受けたというジャスミンティーに興味津々です。

まずいただいたのは、「ジャスミンティーマキアート」。丁寧に入れたジャスミンティーに、チーズフォームが載っています。ちょっとビールみたいですね(笑)。

ストローで飲む前に、まずはカップに直接口を付けて、チーズフォームを味わってほしいとのこと。フワッと滑らかなチーズフォームは、ほんのりと甘さと塩気があり、スイーツ感覚で味わえます。

ジャスミンティーは無糖でお願いしたのですが、チーズの濃厚な味を華やかな花の香りで包み、爽やかなのど越しです。非常にすっきりとしていて、繊細で雑味がなく、とてもおいしいです。

ビターメロンコリアンダーティー

メニューを見ていて、「パクチー」の文字に目が釘付け! パクチーのドリンクって一体どんな感じ?! 「飲んでみますか?」と言っていただいたので、「ビターメロンコリアンダーティー」も試飲させていただきました。ビターメロンというのはゴーヤのことです。ジャスミンティーにゴーヤ、青リンゴ、ケール、パクチー(コリアンダー)をミックスしたドリンクです。ケールは青汁の材料ですね。

パクチーのトッピングが載っています

「ゴーヤとケールとパクチー」というチャレンジングなラインナップにビクビクしながら飲んでみましたが、あらま飲みやすい! 確かにゴーヤっぽい苦味は少しありますが、リンゴの甘みのせいか、ゴクゴク飲めてしまいます。個人的にゴーヤチャンプルーのゴーヤはあまり好きではないのですが(青汁も苦手です)、ジャスミンティーの香りでマイルドになっているのか、これは飲めます! というよりおいしいです! ビタミンが体にしみこんでいくようなヘルシーなドリンクなので、野菜不足の方にもおすすめできそうです。パクチー好きの方にもどうぞ。追いパクチーもできます。

野菜入りティーは他にもトマトや枝豆&アボカドといった珍しいものもあるので、ぜひお試しください。

お支払いはキャッシュレスオンリー!

ご注意いただきたいのが、BEUTEAでのお支払いはキャッシュレスのみとなっていることです。現金でのお支払いはできません。

また、LINEで会員登録をすると、会員価格で購入ができるそうです。ポイントも貯まるそうなので、これはお得なチャンス!

BEUTEA 矢場町店は栄のショッピングエリアにあるので、買い物で疲れたあとの休憩にもぴったりです。

「味と品質に自信があるので、まずはとにかく飲んでいただきたい」と太田さん。本当においしいマレーシアの中国茶が、名古屋から展開する新たなトレンドになるか楽しみですね! 勢いのあるASEAN諸国のパワーを体験してみてください。

店舗情報

BEUTEA 矢場町店
住所:〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄3丁目32-7 ペリカン First ビル 1F
アクセス:名古屋市営地下鉄 名城線「矢場町」駅 2番出口より徒歩2分
電話番号:052-253-5565
営業時間:8:00〜22:00
公式サイト:https://beutea.jp/

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天野崇子

天野崇子

副編集長/第1期ハツレポーター/1968年秋田県生まれ。東京の人と東京で結婚したけれど、秋田が恋しくて夫に泣いて頼んで一緒に秋田に戻って祖父祖母の暮らす家に入って30余年。

ローカリティ!編集部のメンバーとして、みなさんの心のなかのきらりと光る原石をみつけて掘り出し、文章にしていくお手伝いをしています。

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