特別な人たちと特別な日に極上のふぐと、心温まるおもてなし【熊本県熊本市】

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和食ランチ「ふぐ乃小川」水前寺本店(水前寺公園)

熊本の名勝・水前寺公園のほど近くにある老舗「ふぐ乃小川」。

そののれんをくぐった瞬間、香ばしいだしの香りと、ほのかな緊張感が胸をくすぐる。

ここは、ただ“ふぐを食べる店”ではない。――まるで、一つのドラマが始まる舞台のようだった。

店長・野添さんの写真

ふんわりとした照明の中、テーブルへと案内してくれるのは店長の野添さん。

愛嬌たっぷりのキャラクターと、心をくすぐるトークで場をあたためてくれる。

ふぐの王冠をかぶりながらの登場は、ちょっとしたサプライズ。

けれどその笑顔の奥には、老舗の誇りと確かな職人技が光っている。

炎が立ちのぼる「ふぐひれ酒」の演出はまさに圧巻。立ち上る香りと共に、ふぐのうまみがふわりと広がる。その一瞬、店全体が幸福な静寂に包まれた。

最高の料理たち

ふぐ刺し(てっさ)の写真

まず目を奪うのは、まるで花びらのように並んだ「ふぐ刺し」。透き通るような白身に、包丁の音すら感じるほどの精緻(せいち)な技が宿る。

一口含めば、弾むような歯ごたえと、静かにひろがる甘み。レモンを絞ると、ふぐの香りが一層際立つ。

ふぐピザ(ピザ・サラダ・ポテト)

続いて登場したのは、なんと「ふぐとエビのクリームピザ」。ふぐのうまみとエビの甘みが重なり合い、チーズがとろける。

これはふぐ乃小川と、磁石、電磁波、冷風の3つを組み合わせて食品を急速冷凍する技術「プロトン冷凍」のコラボで生まれた逸品。“老舗の挑戦”を感じる新たな味だ。

ふぐ天丼の写真:サクサクの衣に閉じ込められた、ふぐのふわふわな身

ひと口ごとに、海の香りが口いっぱいに広がる。

ご飯に染みたタレがまた絶妙で、「贅沢なB級感」がたまらない。

ふぐ鍋(てっちり)の写真

そして、最後を飾るのはやはり「ふぐ鍋」。じっくりと煮込まれた白身から、だしが黄金色に染まっていく。

箸でそっとすくえば、身がほろりと崩れ、スープには職人の時間と思いが溶け込んでいる。心も身体も温まる――まさに“締めの芸術”だ。

お楽しみは、ふぐ酒(ふぐひれ)を使ったエンターテインメント性あふれるお酒の演出。アルコールの香りとともに、ふぐの風味がふわりと広がり、炎がパッと立ち上るその瞬間、店全体が特別な空気に包まれる。

この一幕だけでも、訪れる価値がある。

TikTokで見ていただきたい。https://vt.tiktok.com/ZSU5PJPmP/

この店での特別な思い出。

それは――娘の彼氏と初めて出会った日。

緊張と期待が入り混じる食卓で、野添さんの明るい声とおもてなしが、場の空気をやわらかく包んでくれた。

「この店にしてよかった」――そう心から思った瞬間だった。

ところが、その“顔合わせの日”には、模試の真っ最中だった息子が来られなかった。

けれど、なんとその週の終わり、「今度は俺も行きたい」と息子が言い出し、お昼ランチに再び「ふぐ乃小川」を訪れることに。

ふぐの香りに包まれながら笑い合うひとときを作れた。

ふぐのうまみと、人の温もり。

その両方を味わえる「ふぐ乃小川」は、ただの食事処ではなく、“人生の記憶をつくる場所”。

特別な日に、特別な人と――

熊本・水前寺で、心がほどける時間を。

情報

📍ふぐ乃小川 水前寺本店

住所:熊本市中央区水前寺公園24-2(公園から徒歩すぐ)
おすすめ:ふぐ刺し、ふぐピザ、ふぐ鍋コース、ふぐ天丼2枚目:ふぐ刺し(てっさ)の写真

佐藤琢朗

佐藤琢朗

1974年(昭和49年)3月2日、熊本県阿蘇市生まれ。現在、熊本市在住。菊陽町立菊陽西小学校の理科専科。理科専科として「理科は感動だ!〜世界は不思議であふれてる〜」を実現する感動サイエンスteacherとして奮闘中。日本理科教育学会員、ソニー科学教育研究会(SSTA)会員。社会貢献として、熊本市少年少女発明クラブで講師を務め、理科好きな子を育てる活動を行なっている。たくちゃんせんせーとして、YouTuber、TikToker(@taku_oo7)の一面も持っている。

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