
「本因坊」の称号を賭けた囲碁のタイトル戦「第80期本因坊戦」第2局が2025年5月25日(日)に秋田県能代市で開催されます。会場となる「旧料亭金勇(かねゆう)」の近隣にある飲食店では、この対局を盛り上げようと囲碁にちなんだメニューが提供されています。中でも筆者イチオシのメニューについてご紹介します。
碁石を自家製「オレキエッテ」で表現。見た目で終わらない奥深いその味
ご紹介したいのは、その名も「ウニのグラタンと2色の手造りオレキエッテ I.G.O」。白と黒のパスタの見た目はまさに碁石です。

このメニューは、ウニを使ったグラタンの上に、「耳」の形の自家製パスタ「オレキエッテ」をのせ、さらにイクラとねぎをトッピングしたものです。オレキエッテには「あきたこまち」の米粉を配合し、トッピングに能代市で生産されている「白神ねぎ」を使うことで地域色を加えています。
白と黒の碁石を表現したオレキエッテはにんにくをきかせたアーリオオーリオ風の味付け。米粉を使うことであっさりした味になり、濃厚なグラタンの風味によくマッチします。そしてそこに玉ねぎの甘みやイクラのうまみ、ねぎのアクセントが混然一体となり、とてもおいしい一品となっています。
ちなみに、初代本因坊である秀策には「耳赤(みみあか)の一手」という劣勢を覆した大逆転のエピソードがあり、筆者は勝手に「耳」のつながりを感じているのでした。

「メニューでもっと能代対局を知ってほしい」まちを盛り上げる店長の思い
メニューを提供しているのは「鉄板空間 縁(えにし)」。お好み焼きやもんじゃ焼きなどに加えて、ステーキやピザ、パスタも楽しめるダイニングレストランです。(ワインも良いものが揃っています!)

考案者は店長の落合さんで、昨年の「女流本因坊戦」の能代対局の際も囲碁にちなんだお好み焼きメニューを提供しました。「もっと碁石に近い大きさのものを」とメニューを考えていたところ、オレキエッテが「碁石の形そのものだ!」と気付き、お店にあるパスタマシンでメニューをつくることに決めたそうです。「I.G.O」の頭文字を持つ食材を使うことにもこだわり、試行錯誤を経て「ウニの〜」が完成しました。ちなみに「I.G.O」は「Ikura(イクラ)」、「Garlic(にんにく)」、「Onion(玉ねぎ)」だそうです。
落合さんは「このメニューをきっかけに、国内トップクラスの棋士が能代に来る本因坊戦をもっと多くの人に知ってもらいたい」と語ってくれました。囲碁ファンに限らず、お祭り気分で多くの人に能代、そしてお店を訪れて欲しいと思います。
情報
鉄板空間 縁
住所:秋田県能代市柳町6-16
営業時間:17:00~24:00
定休日:月曜日
TEL:0185-74-5474
HP:https://emotional-dining.com/enishi/※「ウニのグラタンと2色の手造りオレキエッテ I.G.O」(一皿1,500円)は5月末まで提供(ただし、食材が無くなり次第終了)
2 件のコメント
縁さんのオレキエッテI.G.O食べてみたいです!囲碁はあまり知らなかったですが、記事を読んで興味が沸いてきました!素敵な記事有難うございます。
川添さん、コメントありがとうございます。興味を持ってもらえたのであれば嬉しいです!他の飲食店さんやお菓子屋さんなどでも囲碁にちなんだ色々なメニューや商品がありますので、良かったらご賞味ください!