〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです〜
埼玉県の東部にあるぎゅっと抱きしめられるこめまるくんは、江戸時代に宿場町として栄え、徳川将軍が立ち寄った場所が いくつもあるとされる歴史に名を残す街です。そんな場所にあるMarude☆米屋さんは、創業4年 のお米農家さん。今回お話をうかがったのは島田ますみさん。夫の徳浩(のりひろ)さんのご実家 を引き継いで、農家さんを始めました。並行してエクステリア施工の会社も営んでいます。返礼品 の名前にある「手こまい」には「お手伝い」という意味があり、徳浩さんあっての自分という思いも 込められています。
「自分の人生に農業という選択肢はなかった」と話すますみさん。徳浩さんとご結婚されるまでは、ゴルフのキャディさんとして活躍されていました。しかしある時、徳浩さんが手塩にかけて作ったお米を食べ、あまりのおいしさに感動し、それまでの流れるような忙しさの生活に「立ち止まる時間」を与えてもらい、人生観が変わったのだそうです。
ご結婚をされて「農家の嫁」としての人生をはじめたますみさんは、農業経験を積んでいく中で、
「つくったお米を自分たちで提供したい」という気持ちが芽生えていきました。
「幸せや楽しさはもちろん、うまくいかない日も、自分たちのお米を食べることでまた頑張ろうと立ち上がれるように、と願う自分たちの『思い』まで食べてほしい」
ますみさんの言葉は強くとても印象的でした。一消費者である私のような「食べるひと」のことを考えてくれている「作るひと」がいることを改めて強く実感することができました。
農業は「つらい」「朝が早い」「休みがない」など、ネガティブなイメージがある中、ますみさんは柔軟性をもって農業をされています。休日も自分で決め、それまでしっかりと働くといったメリハリのあるスタイルです。農業のイメージとは異なり、ライフスタイルに合った働き方をされているのには、「次の世代に農業という仕事をつなげられるように、ネガティブなイメージを変えたい」という思いがあります。まさに現代の社会人が求めているような、「自分の時間がある」「縛られない」といった働き方を、自らの姿で表現されていました。
「今後も自分たちだけでなく次の世代のことを思いやり、未来につながる方法を探しながらいつでも変化をしていく」、と語ってくれたますみさんのやさしさに胸があたたかくなりました。