「もち麦」の可能性は無限大、技術力で健康かつおいしいものを【栃木県真岡市】

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〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです〜

 

栃木といえば、いちごを思い浮かべる方がほとんどだと思いますが、栃木県は全国有数の大麦の生産地でもあるのです。大麦には「二条大麦」と「六条大麦」の2種類があり、中でも「二条大麦」はビールの原料として広く知られています。その二条大麦の新品種である「もち絹香(きぬか)」が今注目されています。

栃木県真岡(もおか)市に工場を持つ「モリ産業株式会社」は、もち絹香を地元農家や全農から仕入れ、精麦し「もち麦」として販売を行っています。モリ産業株式会社真岡工場・工場長の豊田智昭(とよだ・ともあき)さんにお話を伺うと、もち麦が注目されている理由やもち麦のもつ可能性がみえてきました。

 

大注目のスーパーフード「もち麦」

そもそもなぜ今、「もち麦」が注目されているのでしょうか。その理由を豊田さんに伺うと、「そもそも大麦は栄養価が高く、白米の約17倍もの食物繊維が含まれているためです」と話してくれました。 

もち麦にはβ-グルカンという食物繊維の1つが含まれており、高脂血症や糖尿病の予防効果があるそうで、健康意識の高い方を中心に人気の商品になっています。

豊田さんいわく、麦を炊いたときの見た目や食感にも特長があるといいます。「麦は従来、炊くと色が茶色く変色してしまうことが多く、匂いも良くないことが多いです。一方、もち麦は炊いても独特の匂いは少なく、変色もしにくい商品です。もちもちかつぷちぷちの食感も楽しんでもらえると思います」。

栄養価が高く、見た目や食感も楽しめるもち麦は、健康意識が高まるなかでさらに注目されることでしょう。

 

「健康はおいしい」 餃子やすいとんなど、もち麦の可能性を模索

モリ産業株式会社の中心は栗を使った菓子製造で、代表的な商品はどら焼きやまんじゅうなどの生地に使われるミックス粉です。その技術を、もち麦の製品開発にも活かそうと模索をしているそうです。 

「当社は、『健康はおいしい』という言葉を大事にしています。健康食品というと、美味しくないというイメージを持つ人も多いですが、美味しい方が嬉しいのは間違いないですよね」

豊田さんがそう語るように、もち麦をさらに美味しく食べてもらおうともち麦を使った製品の開発にも力を入れています。例えば、「もち麦餃子」や「もち麦チヂミ」、「もち麦すいとん」など。これらは、全てもち麦を粉状にして製品化しています。モリ産業が長年培ってきたミックス粉の技術を活かした製品です。

「今後は当社の技術力をさらに活かして、もち麦を練りこんだパンなどの主食になるような製品の開発もしていきたいです。真岡市は特産品も少ないと思っているので、真岡の特産になるようなものもつくっていきたいですね」と豊田さんは新製品の開発に前向きな姿勢。今後、どんな製品ができるのか楽しみです。

今回の取材を通して、長年培ってきた技術力という裏付けがあるうえで、「おいしいものをつくっていきたい」という想いが感じられました。ぜひ、スーパーフードとして大注目のもち麦を召し上がってみてはいかがでしょうか。

國府谷純輝

國府谷純輝

栃木県栃木市

編集部編集記者

第4期ハツレポーター/栃木県茂木町出身。2021年6月より栃木市地域おこし協力隊として栃木市の寺尾地区をメインフィールドに活動している。情報サイト「テラオノサイト」の立ち上げ・運営やYoutubeにてローカルラジオ「ラジロー」を配信するなど情報や魅力発信を行っている。趣味はキャンプとサウナ。