夜の佐世保では、まるでスペインのようなバル文化を体験することができる。ちょっとしたおつまみをつまみながら、お酒を一杯飲んで、隣の人とコミュニケーションを楽しんだ後は長居をせずに、又次のお店へ移動する「はしご酒」の文化が根付いている。佐世保の人はそのことを「のみさるく」と呼んでいる。
まちを代表する居酒屋「ささいずみ」を経営する酒見さんは、そういった「のみさるく」文化を広めようと、ビール会社のセールスマンに声をかけて、自分が出入りするお店以外でちょい飲みが楽しめるおすすめのお店を紹介してもらい、それらをまとめた「のみさるくマップ」を作って、市民や観光客に無料で配布している。酒見さんは「自分のお店だけでなく、佐世保の地域全体が飲みさるくをきっかけに盛り上がってほしい」と話す。
「のみさるく」ことが楽しみな私にとって、こういった取り組みが広がり、佐世保に飲みさるく人々が増えることは何より嬉しい。
また、佐世保では2012年から不定期ではあるが、過去5回、はしご酒を楽しむ「佐世保バルさるく」というイベントを催している。参加者は5枚綴のチケットを事前に購入し、参加店舗でチケット1枚を出すと、お酒とおつまみのバルメニューと交換でき、楽しんだ後はまた次のお店へはしごするイベントだ。毎回イベントの夜の佐世保では「のみさるく」人々で街があふれる。この光景は何度見ても微笑ましいし、嬉しい。
コロナ禍で、飲みさるく人々が減ってしまったのも事実だが、「のみさるく」文化は廃れない。そこにおいしいお酒とおつまみがある限り…
情報
させぼバル
https://www.sasebo99.com/gourmet/sasebobar
松尾 麻美さんの投稿