ひとくち飲んだら「当たり!」 秋田発、男鹿の塩が生きる『あまじょっぺ塩キャラメルフラペチーノ』とはどんな味?【秋田県秋田市】

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古くから秋田県民に慕われている『あまじょっぺ味』として有名なのは、お餅などにつけて食べる「砂糖醤油」や、きりたんぽに塗る「甘味噌」などがある。言葉の響きの通り、甘くてしょっぱい、甘じょっぱい味のことだ。

 

 

このたびスターバックスが『男鹿の塩』を使用し、フラペチーノをあまじょっぺ仕立てにすると聞き、興味をそそられ、秋田市東通店のドライブスルーにて『あまじょっぺ塩キャラメルフラペチーノ』を買い求めた。

近くの公園に車を停めて、窓を全開。


鳥のさえずりと蝉の声を聞きながら、いよいよカップを外し、ストローで上部のホイップとキャラメルソースをすくって一口味わう。

「当たり!」

子供の頃、お煎餅やスナック菓子などを食べて、しょっぱい部分を口にすると、「当たり!」と喜んだものだが(わたしだけ?)つい口に出てしまった。

 

 

よく見ると、表面に塩の結晶がたくさんかかっていて、サクサクと小気味良い口当たりだ。

男鹿半島沖は、潮の流れが速いうえ、付近に大きな川が流れ込んでいないため塩分濃度が高く、不純物も少なくとても美味しい塩ができる場所なのだそうだ。ナマハゲだけが有名なわけではないのだ。

ストローをずっと差し込み思い切り吸い上げると、今度は底に溜まった塩とミルクをブレンドしたキャラメルソースのしょっぱさに「当たり!」がまたきた。

うーむ、正直、塩は味噌や醤油に勝てない思っていたが、キャラメルとミルクを味方につけた『塩』は無敵だ。

カップの中身がずいぶん溶けて、飲み進むうち、徐々に「当たり」の回数は減り、塩はすっかり溶け込み、まろやかなキャラメルとミルクのフラペチーノになり、最後は喉の渇きにまかせて勢いで飲んでしまった。塩のアクセント、コク、旨味、とても美味しい。

そして意外にあっさり(しかも塩分で熱中症予防!)でもう一杯いけるかも、と思った。

取材した日の午後は、統計史上初めて宮城県に上陸した台風8号が、秋田の上空を通過中だったが、幸い大きな被害はなく、午前に強く降った雨はもう上がっていて、曇天。風は少し湿気に冷たさを帯びていた。

帰宅後に、台風が男鹿半島沖で温帯低気圧に変わったというラジオの声を聴き、海水を巻き上げながら渦を巻いて消えていった台風の姿と『あまじょっぺ塩キャラメルフラペチーノ』の姿を重ね合わせ、余韻を味わった。

トッピングがあったらしいことに後で気づく、次行ったら絶対頼もう!

天野崇子

天野崇子

秋田県大仙市

編集部編集記者

第1期ハツレポーター/1968年秋田県生まれ。東京の人と東京で結婚したけれど、秋田が恋しくて夫に泣いて頼んで一緒に秋田に戻って祖父祖母の暮らす家に入って30余年。

ローカリティ!編集部のメンバーとして、みなさんの心のなかのきらりと光る原石をみつけて掘り出し、文章にしていくお手伝いをしています。

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