
インターネット通販サイト・楽天市場や、総合旅行予約サイト・楽天トラベルなど国内最大級のプラットフォームを運営する楽天グループ株式会社(以下、楽天)。EC事業を核としながらも金融やエンターテインメント、モバイル事業など時代の変化に合わせてさまざまな挑戦を行っています。
同社は2008年から地域創生事業として、自治体や地域の事業者とともに地域活性化に取り組んできました。国内最大級のプラットフォームと豊富な顧客データを生かした楽天独自の切り口で、課題解決の提案、地域の事業者が稼ぐ力をつけるための支援をしています。
今回は地域創生事業・共創事業推進部の中川 卓哉(なかがわ・たくや)さんと佐藤 慎也(さとう・しんや)さんに、楽天が地域創生に取り組む意義や現在の取り組みについてお話を伺いました。

目次
強いプラットフォームとデータ量で地域のエンパワーメントを目指す
国内最大級のインターネットショッピングモール「楽天市場」や旅行予約サービスの「楽天トラベル」、インターネット銀行「楽天銀行」、ファッション通販サイトの「Rakuten Fashion」ーー。
現在、70以上の国内最大級のプラットフォームを持ち、膨大な顧客データを保有する楽天は、ECを核としたさまざまなサービスを展開し、時代の変化に合わせた挑戦を続けています。
その楽天がなぜ、地域活性化や地方創生に取り組むのか。佐藤さんは「『イノベーションを通じて人と社会をエンパワーメントする』という楽天の理念が大きく影響している」と話します。
中川さんは理念に触れながら、「社会課題の解決によって人の生活を豊かにすることを目指す私たちは、楽天の強みを地域に落とし込んでいくことで『地域の稼ぐ力』を醸成していきたいのです」と力を込めます。
現在、地方では人口減少を背景にさまざまな課題が生じています。それらの課題に対して、楽天は強力なプラットフォームと膨大なデータを活用し、自治体や地域の事業者を支援する。目指しているのは、地域が本来持っている力を引き出し、自ら成長し続けられる状態を作ることです。
楽天の強みとアイデンティティで関係人口の可視化を実現へ
自分たちのアイデンティティや強みを生かし、地域のエンパワーメントを目指す楽天。地域創生事業として、国・自治体の事業戦略の策定や、地域経済の活性化の事業提案、地域課題解決のための支援などを行っています。
特に佐藤さんが親和性が高いと話すのは“関係人口”の分野です。関係人口とは、特定の地域に継続的に多様な形で関わる人のこと。国が掲げる地方創生2.0基本構想でも、関係人口の拡大が重点的なテーマとして位置付けられています。
一方で課題となっているのが「関係人口の可視化」。「誰がその地域に継続的に関わっているのか」が把握しにくいのです。
そこで強みを発揮するのが、楽天が持つプラットフォームとデータの量。
「楽天市場や楽天トラベル、楽天ふるさと納税など、地域経済の活性化に関わる主要なサービスを複合的に保有していることで、『どの地域を訪れたのか』『地域の商品をどれだけ購入したのか』といった人の動きを分析できます。これにより、関係人口を可視化できるのです」と佐藤さんは強調します。
「地域が自発的に動く」そんな支援を

その関係人口に関する取り組みの一つとして、長野県飯綱町(いいづなまち)の支援があります。りんごの生産が盛んに行われている飯綱町では、「りんごの町」としての認知度向上に加え、将来の担い手となる関係人口の創出を狙っていました。
そこで楽天は、ふるさと納税の寄付者など、飯綱町に関心を持つ人へアプローチ。ボランティアや体験ツアーなどの情報を発信する「飯綱りんご部」というファンクラブサイトの立ち上げを提案しました。
その結果、設立1年にもかかわらず、約3000人が登録。当初想定していた約1000人を大きく上回る反響となりました。
「想定の3倍もの方に登録していただけました。やはり、地域の方に喜んでもらえるのはうれしいですし、そのような成功体験が生まれることで、『あれもやりたい、これもやりたい』と地域の方が前のめりに動き始める。その姿を見るととてもやりがいを感じます」と佐藤さんは話します。
このように、楽天は自社プラットフォームを生かし、地域に関心を持つ人を集め、その後も継続的に地域とつながる仕組みを構築しています。楽天のサービスを通じた関係人口の可視化が、今後さらに多くの地域へ広がっていくかもしれません。
「現在は道半ば」架け橋のような存在目指し、伴走を

地域創生事業が目指す姿について伺うと、「地域と人々をつなげる“架け橋”のような存在でありたい」と佐藤さん。
「自治体や事業者ごとに抱える課題や目指す姿はさまざま。一つのサービスでは解決できないこともあるので、楽天が持つさまざまなサービスやデータを組み合わせながら、地域に合った解決策を提案し、地域の課題解決や地域の力を引き出すお手伝いをしていきたい」
地方創生という分野の中では、自治体や地域の事業者のゴールが明確になっていないケースも少なくありません。そのため楽天は、地域と対話を重ねながら、本当に実現したい姿を一緒に描き、その実現に向けて伴走することを大切にしています。
それを踏まえ、中川さんは次のように語ります。
「この事業はまだ道半ばだと思っています。楽天が地域創生をやっていることを認知されていなかったり、自治体と民間の文化の違いがあったり、思い悩むこともあります。しかし、自分たちの強みを生かしながら誠実に地域に向き合い続けることで、全国の地方を活気づけられると信じています」と中川さんは力強く話します。
※写真はすべて楽天グループ提供
聞き手・書き手:ローカリティ!編集部 國府谷純輝
印象に残った言葉
自分たちの強みを生かしながら誠実に地域に向き合い続けることで、全国の地方を活気づけられると信じています
取材先情報
取材先: 楽天グループ株式会社
地域創生ポータルURL: https://region-empowerment.rakuten.co.jp/






