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日本の象徴「米」から作られる酒は日本人の英知の結晶
「米」それは私たち日本人にとってかけがえのない大切な物であると筆者は思っています。そう思う人は全国にたくさんいらっしゃる事でしょう。米ははるか昔より私たち日本人を育んできた日本で最も大切な作物のひとつです。日本人は米と共に歴史を歩んできました。
そして米から作られるお酒「日本酒」は日本人の先人の方々の英知が生んだ未来永劫(えいごう)残していくべき日本の宝のひとつであると筆者は強く思っています。
筆者は米と日本酒が大好きです。味はもとより米と日本酒の歴史は知れば知るほど尊く感じます。
そして筆者の住む宮城県は日本有数の米どころであり酒どころです。その宮城県で最も歴史の古い酒蔵「内ヶ崎酒造店」の取材をさせていただきました。
創業は1661年(寛文元年)、宮城県で最も長い歴史を持つ酒蔵。受け継がれし技と心を今に伝える蔵人の魂
宮城県富谷市。宮城県のほぼ中央に位置し豊かな自然を有するこの市は古くから奥州街道の宿場町「富谷宿」として発展してきました。そんな富谷市には宮城県で最も長い歴史を持つ酒蔵「内ヶ崎酒造店」があります。

1661年創業である内ヶ崎酒造店が造る素晴らしい味わいの日本酒は国内外を問わず多くの方々に愛されています。筆者もまた内ヶ崎酒造店のお酒に魅了された者のひとりです。
その出会いは一杯の熱かんから「鳳陽」の深い味と香り
宮城県には多くの銘柄の日本酒があります。どの日本酒も蔵人の方々の思いが詰まった絶品ぞろいです。その中で筆者が内ヶ崎酒造店の代表的な銘柄「鳳陽」(ほうよう)と出会ったのはとある一軒のお店でした。
寒い時期でしたので熱かんが飲みたいと思いお店のご主人に「熱かんがおいしいお酒はありませんか?」と伺ったところおすすめしていただいたお酒が鳳陽でした。優しく澄んだ香りと米のうまみが濃く、まろやかですっきりした後味。とても豊かな味に感服しました。
「鳳陽」その銘柄に込められた意味とは
「鳳陽」その名は古代中国の古事「鳳鳴朝陽」(ほうめいちょうよう)から名づけられたそうです。世の中が平和である事を示したり、優れた人物が大きな志を発揮する機会を得ることなどを指す言葉だそうです。
これにあやかり家運の隆盛を願って名づけられたとされています。飲む人への思いが込められた銘酒なのです。
米のうまみに満ちた豊かな味とやわらかい香りの純米酒鳳陽
筆者は自宅で内ヶ崎酒造店のお酒を飲むときは純米酒鳳陽をよく飲みます。

飲み易いやわらかい口当たりに米のうまみとコクが生きているふくよかな味わいがとてもおいしいです。
鳳陽は色々な料理に合うのですが、筆者は自宅で飲む際にイワシの竜田揚げに純米酒鳳陽を合わせてみました。




サックリと揚げた竜田揚げを大根おろしとおろしショウガでいただきます。そこに鳳陽の純米酒をひとくち

イワシの濃密なうまみと脂のコクを大根おろしとおろしショウガがそれを引き立てつつもさっぱりとさせたところに鳳陽のふくよかな味と香りがさらなる奥深さへと誘います。
また鳳陽は熱かんにするととてもおいしいのですが、ぬるめのかんにするのも特におすすめとのことです。
フルーティーな香りと軽やかな甘みを感じる華やかな味わいの純米大吟醸 鳳陽。
ここで純米大吟醸をひとつご紹介したいと思います。
純米大吟醸 鳳陽です。

こちらのお酒は果実のような優しい香りにほんのりとした甘みにキレの良さをあわせ持つ芳醇(ほうじゅん)な味です。多くのファンを持つこの一本は様々なシーンにおすすめのお酒です。
このお酒を肉じゃがとの組み合わせでいただいてみました。

このときは300mmのものをよく冷やして飲みました。

肉じゃがは宮城県産の黒毛和牛の切り落としに、これも宮城県産のジャガイモと玉ねぎを用いて作りました。肉のうまみが具材と煮汁に染み込んだこっくりとした味に仕上がりました。この温かい料理によく冷えたキリっとフルーティーな純米大吟醸鳳陽の組み合わせがよく合います。
豊かな自然と生産者と蔵人、市民の力で作られた富谷市のお酒。純米酒蓑かくし
ここで鳳陽以外のお酒を紹介します。

純米酒 蓑(みの)かくし。富谷市の自然豊かな成田地域にて栽培収穫をした「まなむすめ」を原料米にして仕込まれたお酒です。
富谷市の美しい自然と造り手の真心に育まれたその味は、透明感のある米のうまみを鮮やかに映した深みのある美酒です。
この「蓑かくし」にコロッケの組み合わせでいただいてみました。

コロッケは合いびき肉と玉ねぎのみじん切りをしょうゆの甘辛い味付けで炒めたものを潰したじゃがいもに混ぜ込んで揚げました。

内側からじんわりと染み渡った味付けが効いて、味に深みがありつつもあっさりとしてどんどん食べすすめられますが、そこにソースをかけると更においしさが増すのです。
このコロッケに「蓑かくし」を合わせると蓑かくしの透明感のある旨味がコロッケと互いの味を高めあってスッキリとなおかつ後を引く味となり、個人的な好みではありますが味の相乗効果が生まれました。
蓑かくしは内ヶ崎酒造店と富谷市の皆さんの思いが詰まった銘酒です。
先人の思いを胸に古き良きものを守りながら新しいことへの挑戦を続ける。日々のたゆまぬ精進が銘酒を生む。
取材にあたり社長のお姉さまの萩山ちえさんにお話しを聞かせていただきました。

「今の日本酒は先人たちが積み重ねてきたたゆまぬ努力があってこそ。自分たちも努力を続けて次の世代へつないでいく」と萩山さんは話してくれました。
内ヶ崎酒造店では、お客さまにおいしい飲み物を提供し、それが続いて伝統となっているので、古き良き物を残し問題点は改善し、進化を恐れず技術を磨き日々おいしい酒造りに努めているのです。
日本酒に携わる人や日本酒を愛する人たちが共通して願うように、筆者もまた、ひとりでも多くの方に日本酒の魅力と素晴らしさを知っていただきたいと強く願っています。
萩山さんからは「伝統的な部分や日本酒造りにおける微生物の複雑な部分に思いを寄せてもらえたり、日本人が一生懸命に造っている神秘的なお酒だと感じてもらえたら嬉しいです」というお言葉を聞かせてもらいました。
日本酒は日本で生まれ日本人が育んできたかけがえのない素晴らしい酒文化であり、これからも残し発展させて行かなくてはならない。未来につなげていく私たち日本人の宝物です。
今回の取材を通じて内ヶ崎酒造店の日本酒造りへの真摯な姿勢と目標に筆者は心から感服し、改めて日本酒の素晴らしさを実感しました。
内ヶ崎酒造店の酒造りへの熱き思いにふれて、自分が日本人であることが誇らしく思えました。内ヶ崎酒造店はこれからも新たな日本酒の歴史を刻んで行かれることでしょう。
情報
内ヶ崎酒造店
〒981-3311宮城県富谷市富谷新町27
TEL.022-358-2026
FAX.022-358-6208





