2024年2月14日はバレンタイン・デー。日本の花業界が全国各地で実施する「フラワーバレンタイン」のイベントが開催中ですが、秋田市では2月6日、秋田駅東西連絡通路「ぽぽろーど」に花のモニュメントが登場しました。
情熱的な真紅のバラ、明るい赤のガーベラ、鮮やかなピンクのカーネーションなどの華やかな色彩が駅構内をパッと明るくし、バレンタインの雰囲気たっぷり。通りかかる人たちの目を引きます。
日本では長年、バレンタイン・デーは女性が男性にチョコレートを贈る習慣が一般的に広まってきましたが、ここ10年ほどで男性が女性に花を贈る機会が増えているとのこと。
今日はバレンタインデーの背景と、贈り物選び事情を探ります。
目次
■花のモニュメントは、こうして作られる
その前に、花のモニュメントはどのようにして完成したのか、その制作過程をご紹介いたします。
秋田市内で生花店を営む有志ら約10名が生けた花は、生花仲卸会社「株式会社みづき」の生花用低温庫に3日ほど保管され、当日搬入されました。
事前に設計されたサイズの木板の上に花器を乗せ、モニュメントの中央部・前方・後方・側面・下部を花で覆うように花器を配置し、ひもで結び花を台に固定、途中で花を挿すための花材であるオアシスに給水するなど、着々と準備が進みます。
まとまりのあるモニュメントの仕上げとして、花の高さや向きが微妙に異なる花器を入れ替え、モニュメントの土台部分をピンク色の紙で覆い、花のモニュメントは完成しました。
■花のモニュメントの見どころ
みなさんは、視点を変えると見え方が変わり、新しい何かを発見したことはありますか?
この花のモニュメントは、花を見る位置や角度によって、様々な印象を受けることができます。
例えば、モニュメントの上部を見上げてみると、たくさんのバラが揃って上を向き、優雅で誇らしく咲いているように感じます。
腰を低くしてモニュメントの脇から眺めると、上向きで動きのあるカーネーションの花びらと、ピンクのスイートピーの花びらの、調和がとれた色合いと動きを感じます。
また、まだ蕾の多いコデマリの先端部分に白い小さな花が咲き、次第に開花するのが楽しみです。
ふと目に留まった1輪のカーネーションの濃いピンクを眺めると、すぐそばでガーベラが寄り添うように徐々に開花し始めているのに気づきます。
■花を贈る楽しさ、貰う喜びを!
「一般社団法人花の国日本協議会(旧フラワーバレンタイン推進委員会) 」は、本来のバレンタインデーの姿である「男女がお互いに愛を伝え合う」ことを踏まえ、友人・恋人・家族などの幅広い人間関係の中に、花を贈る楽しさや貰う喜びをここ日本でも広げようという思いがあります。
秋田市の「フラワーバレンタイン推進協議会」では、7〜8年前から花のモニュメント駅構内やショッピングモールなどで制作・展示を行っており、協議会を先導する「株式会社みずき」専務取締役の鈴木正徳(すずき・まさのり)さんは次のように話します。
「お花を人にあげるという機会は普段、なかなかないかもしれません。バレンタインデーは、かしこまらずにちょっとしたお花を人にあげる機会になればよいと思います」
■一粒のチョコか、一輪の花か?
完成した花のモニュメントの前で会話が弾む、秋田のマダム2人は、口を揃えて「バレンタインは、お花がいいわよねぇ」と話していました。
「そういえば!」とマダムAさん。かつて、バレンタインデーに男性へチョコレートを贈ったお返しに、箱に入った花を貰ったのだそう。マダムAさん想いのセレクト品、素敵な思い出ですよね。
秋田市内で唯一の百貨店のバレンタイン催事を見てきたマダムBさんの「チョコは食べるとなくなるけど、花は残るからねぇ」との一言に、筆者は大きくうなずいたのでした。
一粒700円のチョコレートと一輪700円の花。どちらにも良さがあります。バレンタインデーの贈り物にするなら、みなさんはどちらにしますか?
ちなみに、花は人の気持ちのメッセンジャーになる「花言葉」を持つので、相手に伝えたい思いそのもの、心強い存在です。
小さな花束を添えたチョコも良さそうですね。
みなさんにとって、2024年のバレンタイン・デーは素敵な思い出が残る一日となりますように✿
1 件のコメント
今回の作成に携わったものです。制作側の意図をとても理解していただき、詳細なレポートにとても感謝いたします。花の消費拡大を目的に初めて事業ですが、通行中の多くの方に「キレイだね」「豪華だね」「素敵」と言っていただけて嬉しかったです!!準備など大変ですがやって良かったなと思える瞬間でした。
記事にしていただきありがとうございました!!