
私の地元、福岡県八女市では、毎年秋分の日前後の3日間、八女福島の白壁の町並みに紅白幕が張られ、福島八幡宮境内にて放生会の奉納行事として、「八女福島の燈籠人形」と言われるからくり人形芝居が上演されます。
それと同じ頃、東京・渋谷の老舗ギャラリー「ルデコ」で毎年開催し、7回目を迎えるフォト写李音(シャリオット) 第七回写真展に今年も参加します。この展示は、写真家・魚返一真(おがえり かずま)先生の写真教室で出会った仲間たちとのグループ展です。
目次
女性が女性を撮ることで生まれるまなざしを大切に

今回展示するのは、久留米のライブハウスで撮影した写真と、八女で撮影した女性ポートレート。
ライブハウスの熱気に包まれる一瞬や、女性が女性を撮ることで生まれるまなざし――これらは、デザイナーを志していた学生時代、就職し、関東に暮らしていた頃、地元に戻ってからも、私がずっと大切にしてきた視点です。場所に関係なく変わらず心を動かされるものがあり、それが地元での撮影を通してより鮮明になってきました。
20年以上続く縁と写真教室の仲間たち
魚返先生は”妄想写真家”として女性ポートレートの一ジャンルを築いている方です。
早いもので7回目となりますが、その前も先生と一緒に展示させていただいていたので、出会ってからは20年以上が経ちます。
今はギャラリールデコの1階に写真学校が入っていますが、このルデコは建物自体が、展示スペースで、階を分けて複数の展示が行われています。
ちなみに階をまたいで全ての展示スペースで写真展を行うことを仲間内で「ルデコジャック」と呼んでいます。
1番最初に通った写真教室の師匠である渡部さとる先生の講座で参加した展示をルデコで行ったことがきっかけでみなさんと知り合いました。
渡部先生は著書”旅するカメラ”を書いたり、永瀬正敏さん、美輪明宏さんなどの著名な方々のポートレート写真を撮られるなど多彩な方で、撮影技法のみならず、写真の見方、作品の組み立て方、写真との付き合い方を教えてくださいました。
その頃から女性ポートレートを撮っていたのですが、私の作品のコンセプトから、”えりちん(私)の写真の師匠が上の階で展示をしているよ”と言われてたまたま同時に開催されていた写真展を見に行ったのです。
初めて展示会場で魚返先生を始めみなさんに出会った時は、モデルと勘違いされて撮影モデルのスカウトされたことが、制作側にしか立った事のない私にとっては、衝撃的な事件でした(笑)
男性が多い「女性ポートレート」の世界に、女性として加わることの面白さも感じながら作品を出展し続けています。
渋谷で感じてほしい、久留米の音と八女のまなざし
久留米の音、八女のまなざし、そして私自身の変わらない感覚。そのスクランブルな交差点を、渋谷という都会の真ん中で感じてもらえたら嬉しいです。
※記事の使用写真は展示会で展示している作品そのものではなく、展示作品の別アングルから撮影したものです。
情報
フォト写李音(シャリオット) 第七回写真展
会場:渋谷 ギャラリー・ルデコ
住所:150-0002 東京都渋谷区渋谷3-16-3 高梨ビル6階
会期:9月16日(火)~21日(日)
時間:11:00~19:00(最終日は17:00まで)
入場無料
※今回、展示のみの参加で残念ながら在廊できないのですが、感想ノートにコメントを書いていただけるとありがたいです。

※Optis ParisはAngenieux, Kinoptikというフランスの2大シネレンズメーカーの源流で1910-1920年代に存在した事以外、殆ど記録がない謎のメーカーです。フィルムカメラで撮影し、現像、プリントされた写真の展示、また貴重なカメラ、写真なども会場におかれたりするのでご興味のある方は是非お越しください♪
