
(前編https://thelocality.net/mae-sariang-ok-wa-1/からの続き)
2025年10月、タイ北西部メーホンソーン県のメーサリアンを訪れた。
この町を知ったきっかけは、現地で日本語教師として活動していた後輩だった。予定していた観光地を巡る旅ではない。ひょんな縁から訪れることになった山あいの町で、思いがけず伝統的な祭りに出会った。

目次
お祭りは午前4時から
その中でも、強く印象に残ったのが早朝の風景である。
筆者が目を覚ましたのは午前4時。メーサリアンの町は、まだ暗闇の中にあった。
観光地なら、まだ誰も起きていない時間かもしれない。しかしこの日、通りには少しずつ人が集まり始めていた。
Ok-Waの早朝の托鉢である。


僧侶たちが住民の家々の前を歩き、人々が食べ物などを捧げる。これが祭りの期間中、3日間続く。
カメラを持って、まだ薄暗い通りを歩いた。
祭りというと、華やかなパレードや音楽を想像しがちだ。しかしOk-Waの始まりは、むしろ静寂の中にあった。
それぞれの家の前で、人々が僧侶を迎える。
まだ空が暗い時間から始まるその光景を見ていると、祭りが特別なイベントとして突然現れるのではなく、普段の暮らしの延長線上にあることを感じた。

寺院から町へ広がる灯り
早朝の托鉢を終えると、町は少しずつ日常の時間へ戻っていく。
祭りの期間中、町にあるいくつかのワット(寺院)を巡った。
タイの寺院は、宗教的な儀礼の場であると同時に、地域の人々が集まる場所でもある。
Ok-Waでは、寺院だけでなく家々もランタンなどで飾られ、町全体が祝祭の舞台になる。




夜になると、昼間とはまったく違う表情が現れた。
灯りがともり、人々が集まり、伝統芸能や音楽が町を包む。
2025年の祭りでは、6日に文化広場で開会式が行われ、7日には光と音のショー、8日には「Ngeung Candle Procession」と呼ばれるろうそくの行列、さらに「Miss Ok-Wa」のコンテストなどが行われた。
宗教的な儀礼を中心に、地域の文化や娯楽が重なり、一つの祭りを形づくっている。






「秘境」で祭りを見るということ
メーサリアンは、タイの有名観光地と比べれば、決して多くの観光客が訪れる場所ではない。
だからこそ、この場所で見た祭りには特別なものを感じた。
観光客のためにつくられたショーを見に行くのではない。
町に暮らす人々が毎年繰り返してきた行事を、そこへ訪れた人間が少しだけ見せてもらう。
その距離感が心地よかった。
旅には、ガイドブックに載っている有名な場所を訪れる旅もある。
一方で、誰かとの縁によって、予定にはなかった小さな町へたどり着く旅もある。
メーサリアンで見たのは、まさに後者の旅だからこそ出会えた風景だった。
午前4時の暗闇。
家々の前で僧侶を迎える人々。
そして、夜の町を彩る無数の灯り。
華やかな祭りの風景だけではなく、その背景にある人々の日常を見られたことが、この旅で最も印象に残っている。




アクセスと今年のOk-Wa日程
メーサリアン町自治体の公式発表によると、2026年のOk-Waは10月25日(日)〜27日(火)で予定されている。
公式サイト:https://maesariang.go.th/catalog/news/1531?utm
メーサリアンへは、タイ北部の中心都市チェンマイから陸路で向かうことができるので、機会があればぜひ足を運んでほしい。
□筆者が利用したバス予約サイト
クレジットカード支払いができなかったが、コンビニでバーコードを見せると払えた。
grabなどのタクシーサービスは、2025年時点では利用できなかった。
□チェンマイのバス停(第2バスターミナル)
□メーサリアンのバス停
□2025年のOk-Wa Traditionサイト:
https://www.thailandfestival.org/events/ef34a7c3-c60d-44db-b9f9-ae891f209cca
※写真は全て筆者が撮影(2025.10,06-08)





