■「瀬戸内しまなみ海道・国際サイクリング大会 サイクリングしまなみ2022」が4年ぶりに開催
「趣味は?」
と問われれば、
「サイクリングです!」
と元気に答えてきましたが、ここだけの話ですね、実はロードバイクには一年以上乗っていません。
東京から愛媛県今治市(いまばりし)に移住をした際、
「しまなみ海道がある今治市に引越したら、いつでもサイクリングができるぜ!」
と息巻いていたのですが、「いつでもできる」は、「今じゃなくても良い」に変換されてしまいます。
しかし今年は、コロナで中止になっていた「サイクリングしまなみ」というサイクリングイベントが4年ぶりに開催されるとのことで、思い切って申し込んでみました。
「サイクリングしまなみ」とは、
「今治市と広島県尾道市の西瀬戸自動車道(しまなみ海道)の高速道路の本線を通行止めにして、車じゃなくて自転車で走ってやろうぜ!」
という、なかなかぶっ飛んだサイクルイベントなのです。
コースは、上記しまなみ海道のほかに愛媛県上島町を通るコースなどいろいろあり、初心者からガチ勢まで楽しめるイベントです。
■エントリーからスタートまで
実際にエントリーして走るまでは、
① 申し込み
② 抽選(外れる場合もある)
③ 入金(私が申し込んだコースは、14,000円!)
④ 前日受付(ゼッケンなどを受取りに行かなくてはいけない)
⑤ 大会当日
という、なかなか面倒くさい流れになっています。
問題は、高額な14,000円や前日受付・・・だけではなく、
「⑤大会当日には、スタート地点まで行かなくてはいけない」
ということです。
「当たり前じゃないか!」
とお思いでしょうが、私はしまなみ海道の大島という島に住んでいるので、スタート地点まで行って、すぐにまた戻って来なくてはいけないのですよ。
▼こんな感じです。
(赤ライン) 朝6時に大島の「自宅付近」からスタートして、四国本土にある大会の「スタート地点」に到着。
これだけで、あろうことか20kmも走ってしまいました。
大会スタート前にしてすでにお尻が痛いのです。
(青ライン) そして大会がスタートしたら、青いラインのコースを通って、またすぐに大島に戻るのです。
「徒労」という文字が頭の中でグルグル回ります。
▼早朝、スタート地点へ向かう途中の来島(くるしま)海峡大橋(全長4.1km)。
高速道路本線は、朝6時から通行止めになってました。
朝日が昇り、車が通っていない来島海峡大橋を照らします。
眠い・・・。
▼ようやくスタートの集合場所に到着。
トイレに行くだけでも10分以上並びます。
▼汗が引いた体を震わせながら一人で時間をつぶし、同じコースを走る人たちとぞろぞろとスタート地点に向かいます。
この日は、6,000人を超えるサイクリストが参加していたそうですよ。
▼いよいよスタート!
高速道路の入り口を自転車で通る、というレア体験。
▼ちなみに今回私が走るコースがこちら。
(赤ライン) 高速道路
(青ライン) 一般道
前半は高速道路で、後半は一般道となります。
この大会はレースではないので、急ぐ必要はないのですが、時間制限(●時までに■■を通過していないと失格)があるのと、私が走るコースは80kmもあって先は長いので、なるべく速く走って、ゴールに到着したいものです。
なので、のんびりと走っている人をどんどん追い抜いていくのですが、この「追い抜く」という行為がなかなか難しいのです。
たまたまペースが同じくらいの人がいたとすると、見知らぬ人と何kmも前後や隣で走る羽目になるのです。
この気まずさに耐えかねて無理をして追い抜くと、こっちのペースが落ちた時にまた抜かれて、
「競っていないのにまるで競い合っている」
という、よく分からない状態になってしまいます。
この同じペースで走る人が「おじさん」ならまぁ良いのですが、例えば「若者」だったとしましょう。
傍目には、私は「若者に異常な対抗心を持ち、やたらとアタックを仕掛ける面倒な初老男性」と映ってしまうかもしれません。
さらにこれが「女性」だったとしましょう。
女性からすると、後ろから呼吸が乱れたおじさんが追走してきて、なかなか離れないと相当キモいでしょう。
それは私も切ないので、こういった状態になると頑張ってスピードを上げて一気に追い抜いて行くのですが、困ったことに前にも女性はたくさん走っています。
すると無理してスピードを上げた分、更に呼吸が荒くなったおじさんが、後ろからすごい勢いで追いかけてくるという恐怖を、前を走る女性に与えてしまうのです。
女性 A 「やっぱり、しまなみ海道でのサイクリングはサイコーね!」
女性 B 「景色は良いけど、さっきから後ろのおじさんがずっと離れないんだけど・・・」
女性 A 「え?ヤダ! 何よコイツ超キモい! 10分くらい前にも居たわよ!
しかもめっちゃハァハァ言ってるじゃない!」
女性 B 「あ、すごい勢いで追い抜いて行ったわよ。 キモいって聞こえたんじゃない?」
女性 A 「いいじゃん別に。 ほら前の女性も超キモがってるわよ!」
・・・こんな感じでしょうか。
サイクリングもなかなか難しいですね。