「エレベーターで上陸する島」は、うねる渦潮を目の前で見ることができる激レアスポットだった!

瀬戸内海に浮かぶ島々を7つの橋で結ぶ「瀬戸内しまなみ海道」。

愛媛県今治市の本土と大島を結ぶ来島海峡大橋(くるしまかいきょうおおはし)の途中にある馬島は、島民以外は車で行くことができない激レアスポットです。

島民以外は、バイク(125cc以下)・自転車・徒歩で橋を渡り、途中にあるエレベーターで島へ降りるしかありません。猪におびえながら島を探索すると、日本三大急潮のひとつ来島海峡の大迫力潮流スポットが出現します。

愛媛県今治市と広島県尾道市の瀬戸内の島々を結ぶサイクリスト憧れのしまなみ海道(西瀬戸自動車道)。

そのサイクリングの聖地、しまなみ海道にあるにも関わらず、あろうことかサイクリストにほぼ素通りされてしまう馬島という島に行ってきました。

そこで凄い光景に出会ったのでご紹介します。
 

馬島は、「うまじま」ではなく「うましま」と読みます。

NO濁音です。

愛媛県今治市の本土と大島を結ぶ来島海峡大橋(総長約4km!)の途中にこの馬島はあるのですが、江戸時代に今治藩が馬の放牧をしたことが島名の由来だそうです。

この馬島、実は島民の方以外は車で島に入ることはできないのですが、徒歩や自転車・バイク(125cc以下)なら、来島海峡大橋からなんとエレベーターで下りて島に行くことができるのです。

■橋からエレベーターへ向かう通路。


■エレベーターは自転車も余裕で入れる大きさです。

■「危険 イノシシ出没注意!!」

エレベーターを降りるとなんとも恐ろしい張り紙が。

「追いかけたり、石を投げたりしてはいけません」と書いてありました。

・・・しません。

エレベーターから出て少し道を進むと急な坂になっています。

坂があればもちろん上りたくなりますよね、先輩。
上には一体何があるのか楽しみっす、先輩。

イェーーーイ!

・・・すみません。

初めて来た場所でテンションが上がってしまいました。

勢いよく自転車で飛び出したのですが、まぁまぁ斜度の大きい激坂で、あっという間にゼェゼェと喘鳴を島に響かせながら必死で上りました。

■坂の上に着きました。



■なんということでしょう。

元の場所(来島海峡大橋)に戻っただけでした。
橋からエレベーターで下り、急な坂を上がると橋に戻るのは当然と言えば当然の帰結。

50年も生きてきてそんなことにも気づきませんでした。

「どうしても坂を上りたいぜ!」

という強い意志がある方以外は、エレベーターから出たらすぐに坂を下ることをお勧めします。

50年分の重いため息をつきながら、死に物狂いで上った坂をあっという間に下り、海にでました。

■来島海峡大橋の真下の海岸。

■海岸は潮の流れでゴミが流れついていて、ちょっと残念な感じ。

そんな海岸には化け物のようにデカくなったアロエに会うことができます。

 ■しばらく散策すると神社を発見。

鬱蒼とした山の上の神社を見上げ、先ほどの「危険 イノシシ出没注意!!」の張り紙が脳裏を掠めます

2分ほど逡巡しましたが、せっかく来たので勇気を振り絞って石段を上ることにしました。


「人間讃歌は勇気の讃歌!!
人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!!」

とツェペリ先生も仰っていますね(漫画『ジョジョの奇妙な冒険』より)。

■幸いにも猪に遭遇することなく到着。

私の勇気が猪に勝ったということですね。
ちなみにこちらの神社は、「馬島神社」という名称。

■ぐるりと回ると小道があり、更に進むとなんと灯台が出現。

■「ウヅ鼻灯台」という名前みたいです(右読み)。

初めて点灯したのは、なんと昭和13年ですって。

灯台って何となくちょこっとテンションが上がりますよね。

亥年生まれにあるまじき猪への恐怖に打ち勝ち、勇気を出して上ってきて良かったです。

すっかり満足して、小走りで石段を駆け下り、最後の3段をかわいらしくジャンプして着地しました。

「まだまだ若いぜ」と一人でニヤつきながら、ふと横を見ると謎の小道があるではありませんか。

■今度こそ猪が飛び出してきてもおかしくありません。

どうですか。
いかにも出そうですよね。


先ほどの張り紙の

「イノシシに遭遇したら、慌てず、騒がず、刺激せずその場を離れてください」

の文言を思い出します。
果たして実際に猪に出くわして、慌てずにいられる人などいるのでしょうか。

否。

よほど慣れていなければ、100%慌てます。
って言うか、パニック間違いなしです。

ですが。

それでも私はこの謎の小道も進んで行くのです。
こんなにも私がタフで男らしいとは貴兄も思っていなかったことでしょう。

■ドキドキしながらおよび腰で進むと海にでました。

■天気はイマイチですが、海はとてもきれいです。

■そしてふと岩場の方へ行ってみると、なんと岩にトンネルのような穴が開いているではありませんか。

さすがに海岸に猪は出てこないでしょう。
もちろん勇気の塊の異名を持つ私は進んで行きます。

■ゴーーーッ!という凄まじい波の音が聞こえてきました。
凄い潮の流れです。
 

すぐ目の前で川のように潮の流れがうねる様はなかなかの迫力です。

恐らく先ほどの「ウヅ鼻灯台」の”ウヅ”は”渦”のことなのでしょうね。
どうでしょうか。

ちなみに「日本三大急潮」というものがあり、この今治市の来島海峡はその内のひとつだそうです。

■動画を撮ってみました。

伝わるかなぁ。

動画→ 馬島の潮流

ということで、馬島は小さい島ですが、なかなか楽しかったです。

しまなみ海道へ行くことがあれば、ぜひ馬島にも足を伸ばしてください。

日本三大潮流の凄い渦潮が見られるかもしれません(潮が満ちている時は、危ないので注意してください)。

ちなみに猪は日中にはそうそう出没しないそうです。

ヒョードーミキヒロ

愛媛県今治市/第4期ハツレポーター

大阪→東京→愛媛の今治市、しまなみ海道の大島へ移住。現在、地域おこし協力隊をしながら趣味の格闘技の教室を「GRABAKA 今治大島」という名前で開催中。素通りしてしまうには勿体ない、しまなみ海道のいろいろな魅力をお伝えしたいと思ってます!