佐世保の市の中心部は、湾の入り口が南の方角にあり、三方を山で囲まれた街です。
佐世保のシンボルと言えば、烏帽子(えぼし)岳(標高568m)別名、佐世保富士とも呼ばれています。
もうひとつ、佐世保市内の西側の山頂にそびえ立つ弓張岳 (標高364m)があります。
弓張岳展望台は佐世保市が認定する九十九島の絶景ポイント「九十九島八景」のひとつです 。
長崎には100万ドルの夜景があるといいますが、佐世保には九十九万ドル(九十九島だけに)の素晴らしい夜景があります。長崎に負けていません。
カップルで訪れると、雰囲気が良くとても盛り上がる場所です。
戦時中は、軍の施設があり一般市民は登ることが出来なかったと聞いたことがあります。
「弓張岳(海軍では田島岳と呼んだ)において本格的な高射砲台の整備が行われたのは昭和13年(1938)頃のことであった。最初の装備は3年式8cm高角砲2門、空中聴音機1基、須式90cm探照灯1基であった。この装備は太平洋戦争開戦後の昭和17年に警戒用の電探(レーダー)が装備された他は大きな変化はなかった。しかし昭和19年7月の初空襲以降に戦訓に基づく増強が繰り返され、最終的には98式10cm高角砲6門、警戒用の11号電探1基、射撃用の41号電探1基を装備した。記録によると6回の対空戦闘を行い、佐世保空襲の際には電測射撃14回、136発の発砲を行っている」 ❝田島岳高射砲台跡❞ 佐世保市ホームページより引用
今は砲台跡だけが、窪みとして残されています。
展望台へ上がれば、東の方角に佐世保市街と港の風景、南の方角に佐世保港の入り口付近が見えます。遠く、旧針尾無線送信所、大村湾、大村の多良(たら)岳や五家原(ごかはら)岳などが一望できます。
空気が澄んで、お天気が良くて、本当に運がいいと雲仙岳までが見える時があります。
筆者も、この街に約60年住んでいますが、雲仙岳が見えたのは数えるくらいしかありません。
海上自衛隊基地や米海軍基地を眼下に見下ろして、立神係船池(修理艦船繋留場)や旧佐世保海軍工廠跡(現佐世保重工業株式会社/通称SSK)が一望できます。
佐世保港の中にポツンと、一島だけの島「一里島(いちりしま)」があります。
一里島については、各メディアで取り上げられてますので興味のある方は、検索してみてください。
西の方角からは、五島列島、平戸島を始め、世界遺産の島「黒島」、「高島」など西海国立公園内にある南九十九島の風景を一望できます。
特に夕暮れ時、五島沖の東シナ海に沈む夕陽は最高で、佐世保の映えスポットでもあります。
弓張岳展望台は平成21年(2009年)に第二展望台が建設され、第一展望台とともにバリアフリー化されています。
とても素晴らしいロケーションです。
【弓張岳展望台】
佐世保駅より「弓張岳展望台」行きバスで約25分
マイカーやレンタカーで約15分、車での登頂可能です