秋田県南部に位置する湯沢(ゆざわ)市に、クリーニングの仕上屋というクリーニング店があります。洋服だけにとどまらず様々な汚れを落とすことができるという強みを持つこのクリーニング店の裏には店主の熱い思いがありました。
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一番落とすのが大変な汚れはカラーボールのインク?!
銀行に強盗が入った際に活躍するのにカラーボールがありますが、銀行の行員さんが防犯訓練中に誤って落としてしまったカラーボールのインクが新しいスーツについてしまい、汚れを落とすことができなかったのでクリーニングの仕上げ屋で相談を受けたといいます。
警察の科学捜査研究所(科捜研)にカラーボールのインクに入っている成分を聞いたところ「答えられない」といわれたため、自分たちでどんな成分が入っているか想像してやっと汚れを落とすことができたそうです。
その他にも、人間の体から出た汚れは、科学的に落とすことが難しいと感じたそうです。
徹底的に成分の分析をし、汚れに向き合っています。
祖父の事業を継ぎ、事業拡大へ
社長である高橋友広(たかはし・ともひろ)さんの祖父が昭和25年にクリーニング店を経営を始め、その後湯沢市に移転したことをきっかけに、事業を拡大していったそうです。
また、はじめは家族のみでの経営でしたが、高橋さんの代になり「どうせやるなら1人でも多くの人と働きたい」という思いから従業員の拡大につながっていったそうです。
革靴や墓石にまでサービスをひろげる。まわりの情報に気を張り巡らし、コロナも味方につける事業展開
クリーニングの仕上げ屋では革靴の靴底のリペア(はりかえ)も行います。バイクの教習所の教習指導員が履いている靴の裏の部分がすぐに平らになってしまい、すぐ捨てて買い替えてしまう方が多くいると聞いたため、「本来捨てるべきだった革靴を修理して再利用することで、コストを抑えることができるのではないか」と考えたそうです。
新しい革靴を買う価格の三分の一くらいの価格で修理できるため、お客様へのメリットも大きいと考え、サービスを行うことにしたといいます。
また、2020年の春頃コロナの影響により、外出する機会が減り洋服などが外で汚れることが減ったため、お客様の数が減少したことがありました。そんななか、新たな事業を展開しようと考えていた時、お墓の汚れの大半はカビであることを知って、「墓石の掃除のサービスを行うのはどうだろうか」と思いついたそうです。
洗う作業は自社で行い、コーティング剤は他社の製品を使用して行っているそうです。
約1年間かけてサービスを完成させました。現在は技術を持っている従業員が少ないため、従業員の育成に力を入れています。
常にまわりの情報に気を張り巡らし様々なサービスにつなげ、コロナをも味方につける事業展開をしています。
お客さんの要望に応えられない「これ以上落ちませんカード」のない店へ
社長の高橋さんは衣類についた汚れが落ちなくても、クリーニング店とお客様との間にお金のやり取りが発生することに疑問を持ったといいます。
このカードをつけないサービスをしなければ、いいサービスを提供しているとはいえないので、お店を継続していくことは困難だと感じたそうです。
他社では、汚れの種類に限らず、1つの薬剤を使用し落ちない場合は、「これ以上落ちませんカード」をつける体制が1番簡単であり、この体制をとっているところが多いそうです。
クリーニングの仕上屋では、そのように「これ以上落ちませんカード」をつけることを当たり前にはしたくないと感じていたことから、まずは汚れのメカニズムを知る必要があると考えたそうです。
メーカーさんに尋ねたところ汚れは大きく2種類あり、人間の体から出る汚れと、外からついた汚れの2つに分けられることを学んだそうです。
クリーニングの仕上げ屋は汚れに向き合い「これ以上落ちませんカード」のない店を目指しています。
秋田市内の薬局や楽天で汚れのプロが作った家庭用洗剤、販売中!!!
クリーニングの仕上げ屋では、自社で開発したクリーニング薬剤の家庭用洗剤(ふんわり石鹸)があります。現在、秋田市内の薬局や楽天で販売しているそうです。価格は少し張るものの、1回分の使用量が少ないため、何度も買い足す必要がありません。
汚れに向き合うプロが作った洗剤が少しでも気になった方は秋田市内の薬局や、楽天での購入を検討してみてはいかがでしょうか。
~店舗情報~
クリーニングの仕上げ屋
住所:秋田県湯沢市湯ノ原1丁目2‐6
電話:0120‐733-703
営業時間:月曜日~金曜日 8:00~19:00
土曜日 8:00~18:30
日曜日 10:00~18:00
定休日:水曜日
ホームーページ:https://www.siageya.jp/
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