沖縄県は2023年度、たくさんの「お宝=魅力」をもつ離島各所の事業者さんたちが、SNSなどの『デジタルツール』を利用してさらに魅力的な発信をしていけるように「沖縄県主催🌺価値を伝えて売りまくるためのデジバズ講座」という取り組みを行っています。この記事は、参加された事業者さんを対象に、「ローカリティ!」のレポーターがその輝く魅力を取材し執筆したものです。沖縄離島の魅力をご堪能ください。
しろう農園のアイドル、ヤギさんたちのお仕事は雑草を食べること!有機JAS認定のオーガニックアロエベラ栽培の秘密。
しろう農園株式会社は沖縄県宮古島市でアロエベラを露地栽培している事業者です。アロエベラを栽培する農地面積は日本最大を誇ります。この広い農地でオーガニックのアロエベラを栽培するには秘密があります。
それは畑の雑草管理にヤギ達の力を借り、人では目が行き届かないような細かな雑草もむしゃむしゃと食べて管理してくれていること。さらにそのフンはたい肥として、畑に還元するサスティナブルな循環型農業を実現しています。
この無農薬循環型農業の結果、しろう農園のアロエベラは有機JAS認定を受けています。有機JAS認定は農薬や化学肥料など化学物質に頼らず栽培していることを証明しています。
この循環型農業が実現した背景には、宮古島の土壌と環境整備のパートナーとして古くからヤギ達が活躍していたことがありました。
まず宮古島の土壌は「島尻マージ」という赤土、琉球石灰岩、島尻層泥岩という三層になっており、水はけの良い地質がアロエベラ栽培に適しています。この土壌のおかげもあり、島にはハブがおらず、安心して暮らすことができます。
さらに宮古島では古くからヤギが雑草を食べ、農地を管理する文化があります。しろう農園で暮らすヤギ達は白ヤギ・ゆき園長を筆頭にした農園のアイドルとしての一面に加え、持ち前の食欲でほとんどの種類の雑草を食べてくれます。さらにそのフンはたい肥として再活用される無農薬循環農法です。
その2つの島の特性が合わさり、しろう農園は日本最大農地面積のアロエベラ畑となったのです。
アイドルのお仕事は、みんなと一緒に遊ぶこと!ヤギとのふれあい体験は豊富なメニューをご用意しています。
普段はアロエベラ畑の環境整備をしているヤギ達ですが、実は人と触れ合うのもとっても大好き!しろう農園ではその性質を生かし、ヤギ達にストレスがかからず、遊びに来てくれたお客様も満足していただけるふれあい体験を提供しています。
農園近くにあるヤギふれあい牧場で体験をすることができ、ヤギにリードをつけお散歩をしたり、ミルクやご飯をあげたりと都会では味わえないような体験メニューを用意し、ふれあい、動物達を身近に感じてもらうことができます。
体験メニュー以外にも自由に遊ぶヤギを観察することもでき、充実した時間を過ごすことができます。
さらに併設しているgo at cafeでは、農園で採れたアロエベラを使った特製ドリンクや手作りベーグルサンドを食べながらゆっくりした時間を過ごすこともできます。ヤギ達とふれあい、無農薬栽培のアロエベラを食べ、心身ともに癒される有意義な時間がここにはあります。
ヤギ×アロエのサステナブルな循環型農業。島の特性をかけあわせることで生まれた、無限大の可能性!
島の特性を生かし日本最大面積となった有機JASオーガニックアロエベラ栽培と、そこを管理するヤギ達の循環型農業。しかし、しろう農園の挑戦はそれだけでは終わりません。アロエベラの花を含めた宮古島の花々から採蜜する養蜂事業や、アロエの収穫・調理体験、宮古島ヤギのブランド化にも取り組んでいます。
さらにヤギはほとんどの種類の雑草を食べ、少量の水で生きることができるため、世界的にも育てやすい動物です。世界中でこの特性を生かした循環型農業が行われると、発展途上国の問題も解決へ向かう可能性を秘めています。
世界のモデルケースとして海外からインターンや実習生を招き入れ、知識や技術を教え、経験を重ねてもらうことで、世界に還元していくことを目指していきます。
島の特性を生かしたサスティナブルな循環型農業は、いずれ世界中の問題解決の糸口になり得ます。楽しみながら地球の未来を見据えることができるしろう農園へ、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
(全写真提供:しろう農園)