
唐松神社(からまつじんじゃ)は、秋田県大仙市協和境にある神社です。
女性の生涯を守る「女一代守神」として、縁結び、子宝、安産の神をまつり、「境の唐松さん」として地域の人たちに親しまれてきました。また、地元だけでなく県内外から参拝に訪れる人も少なくありません。

子どもの頃、私は毎日この神社の前を通って学校に通っていました。特別な場所というより、いつもそこにある風景の一部でした。
この神社の大きな特徴は、鳥居をくぐったあと、階段を「上る」のではなく「下り」で本殿へ向かうこと。日本でも珍しい「下り宮」と呼ばれる造りです。
地元では「殿様がこのあたりを通った時に落馬し、怒って本殿を下げさせた」そんな言い伝えが残っています。私も長いあいだその話をそのまま受け止めてきました。
下り宮の由来については、調べてみるとまだまだ別の理由や背景がありそうな気もします。当たり前すぎて深くも考えていませんでしたが、来年はこの「なぜ?」をきちんと調べてみることを、ひとつの目標にしてみようと思いました。
2025年12月27日。年末の様子を撮影しようと立ち寄ると、10月に来た時にはなかった新しいしめ縄が本殿にかけられていました、宮司さんがいらしたのでうかがうと「しめ縄は、昨日替えたばかりなんですよ」と教えてくれました。それは地元の有志の方による奉納だそうです。

新しい年を迎える準備はとても静か。でも、確かに続いていることを感じました。
年の終わりに、階段を下りながら立ち止まる。そんな時間を与えてくれる神社が地元にあることを、少し誇らしく感じた年末でした。








