地域の魅力が五感に響く こおりやま産業博2025で出会った“未来をつくる現場”【福島県郡山市】

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10月11日から2日間、福島県郡山市の農商工業者など、さまざまな産業分野の事業者が業態の垣根を超えて一堂に会した「こおりやま産業博2025」がビッグパレットふくしまの多目的展示ホールで一般公開され、多くの来場者でにぎわった。

10回目となる今年は「つながる産業、広がる未来」をテーマに、「食・スイーツ」「ヘルスケア」「ものづくり」など10のゾーンに200件以上のブースが並び、市内外から出展した150以上の企業・団体が地域を通じたそれぞれの商品やサービスの魅力、技術力などを発信した。

会場ではeスポーツやチョークアート、医療技術の体験コーナー、郡山市湖南町で栽培されたシイタケの試食など、来場者は世代を問わず多彩な展示や体験を楽しんだ。

手まわし発電機で電車模型が走る!

このうち、「くらしゾーン」に出展した郡山市・こおりやま広域圏地球温暖化防止活動推進センターのブースでは、「我が家でできる賢いエネルギー生活」をテーマに、創エネ・畜エネ・省エネの取り組みを紹介。

筆者は、同ブース内に設置された手まわし発電機を使って模型電車を走らせるワークショップに参加した。自分の手の力が電気となり、目の前の模型を動かすという感覚は新鮮で、思わず必死になってハンドルを回して発電する大人の姿も見られた。普段何気なく使っている電力が多くのエネルギーと仕組みに支えられていることを、体験を通じて自ら理解できる貴重な機会だった。

発酵まつり&グルメフェスも同時開催

また、同フロアのコンベンションホールでは「こおりやま発酵まつり2025」も同時開催され、パン、味噌、紅茶、スイーツなど郡山の発酵食品が並んだ。

市内外の21企業・団体が出展し、みそ作り体験や発酵セミナーも実施。郡山市内在住の外国人が講師となり、自国の料理を紹介するセミナーも開催され、普段なかなか出会えない味や文化に触れようと、来場者の関心が集まった。

産業、環境、食、文化が融合した「こおりやま産業博2025」は、郡山の多様な魅力を体感できる場であり、地域の可能性を再認識する機会となった。世代や業種の垣根を越えた交流と発見が生まれた2日間は、郡山が描く未来への一歩を確かに感じさせるものであった。次回の開催にも大きな期待が寄せられる。

昆愛

昆愛

埼玉県川越市出身。前住地は山形県鶴岡市。会社員のかたわら、地域資源の掘り起こしとその魅力発信活動に取り組む。2023年、「誰もいなくなった町。でも、ここはふるさと~原子力発電所と共存するコミュニティで“記憶”と“記録”について考える【福島県双葉郡富岡町】」で本サイトのベスト・ジャーナリズム賞を2年連続受賞、また2024年、天文活動の報告・交流等を目的としたシンポジウムでの発表「天文文化史で地元の魅力発信?九曜紋が導く新たな誘客構想とは【福島県南相馬市】」で渡部潤一奨励賞を2年連続受賞。

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