6月後半に訪れ、私に動揺をもたらした場所は、和歌山県すさみ町にある「吉野国立公園 日本童謡の園」。偶然訪れたために全貌は解明できていないが、あまりの面白さに伝えたくてたまらなくなり、体験したことだけを書いてみた。まずはこちらの動画を見て頂きたい。
【動画】”てまりと殿様”を聞きながら和歌山の景色をどうぞ
笑い声が入ってしまっているが、童謡を聞きながら目の前に見えるのは、吉野国立公園になっている「枯木灘(かれきなだ)」と呼ばれる絶景である。銅像の横にあるボタンを押すと陽気に…時にはしんみりと流れる童謡は全てフルコーラス。興味本位で押したら最後まで聞き続けなければならず、途中で止めることはできない。銅像は広場に3体あったので、全て聞くなら10分以上滞在が必要だ。
園内は広場と遊歩道に分かれており、遊歩道を歩くとやはり童謡が流れるが、こちらはセンサーで反応するので、避けることはできない。知らずに曲が流れ始めたときはびっくりして、思わず声を上げてしまった。センサーは7ヵ所確認ができ、ステレオも各所完備してある。なかなかハイテクな作りだ。
そんな遊歩道には見晴らし台が設置してあり、「海」の童謡と共に海が一望できる。歩いていると、だんだん童謡が流れるのが楽しくなってくる。こちらでは残念ながら、センサーが反応せず聞けなかったので、物足りなくなり思わず自分で歌ってしまった。
見晴らし台からもう少し歩くと、春日神社や灯台がある江須崎島につながっている。今回は散策できなかったのが残念だが、江須崎島は国の天然記念物に指定されているようだ。
吉野国立公園というと、奈良の「吉野山」の一面の桜の景色や、奈良県、三重県、和歌山県の県境を流れる渓谷「瀞峡(どろきょう)」など、風光明媚なイメージだが、ここ「枯木灘」も雄大で素晴らしい。しかしながら、このすさみ町の「童謡の園」は、「枯木灘」を目にしながらも、雄大なイメージとは違って、思わず笑ってほっこりしてしまう場所だった。
次回は全貌を解明すべく、もう一度足を延ばしたいと思っている。