「麦秋」の季節、黄金色に輝く大麦畑。麦焼酎の原料が収穫期を迎える【長崎県壱岐市】

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長崎県壱岐市の深江田原(ふかえたばる)では、大麦が黄金色に輝き、そよ風に揺られ、「麦秋(ばくしゅう)」の光景が広がっています。農家たちは収穫に追われ、コンバインで収穫をします。

平野に広がる麦畑

深江田原は諫早(いさはや)平野に次いで長崎県内で2番目に広い平野です。見渡す限り平らな畑、それを覆うように広がる空を見ていると、ここは島なのかと不思議に思うほど。それにしても麦の穂が実る季節を「麦秋」というのは違和感がありますよね。調べてみると、収穫の秋というように収穫の時期を秋とするなら、麦にとっての秋ということで、「麦秋」と呼ぶそうです。

大麦の収穫

11月ごろに植えられ、ほんの少し前まで青々としていた大麦は、4月末頃になると小麦色になり、5月初旬にはいよいよ刈り取りを迎えます。大麦の生育状況や天気と相談しながら、農家らはコンバインを動かし始めます。

農事法人「池西ファーム」では70アールの畑で、二条大麦の「はるか二条」を育てており、5月15日に刈り取りを開始しました。代表の山口喜美夫(きみお)さんは「今年の大麦の出来はまあまあ良い。雨が多かったので、少し刈り取りが遅れている」と話しました。

2日で全てを刈り取る計画とのことでしたが、刈り取りが遅れたことで倒れかけている麦が、コンバインに引っかかり、「やおいかん」と汗を拭きながら作業を進めていました。「やおいかん」は壱州弁(いしゅうべん)・壱岐の言葉で大変だ、どうしようもないというようなニュアンスの意味を持つ言葉です。

収穫の途中で麦畑から鳥の卵が出てきました。「持って帰って食べん?」と言われましたが、何の鳥がいつ生んだ卵なのかわからないので、丁重にお断りしました……。

壱岐焼酎の原料になる大麦


一定の量を刈り取ったら、トラックに麦を移します。

収穫された大麦は、すぐ近くのJAライスセンターへ運び、乾燥の作業を経て、出荷されます。壱岐の特産品である、壱岐麦焼酎の原料となります。麦特有の香ばしさを感じられる壱岐麦焼酎に生まれ変わるのが待ち遠しいです。

写真はすべて2024年5月15日筆者撮影

田口有香

田口有香

長崎県壱岐市

校閲記者兼コミュニティマネージャー

第4期ハツレポーター/ライター兼農家の嫁であり、3人の子どもの母。生まれ育った大阪から壱岐島に家族で移住。
壱岐島は長崎県の離島ですが、福岡から高速船で65分という抜群のアクセス!!海がきれいなのはもちろん、お魚もお肉も野菜も米も焼酎もそろっておりグルメも自慢できます。

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