トゥルトゥルコリコリ天草を煮詰めて作る「ところてん」【長崎県壱岐市】

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*天草を煮詰めた煮汁を固めるため木箱にいれて粗熱をとっている

暑い中、家先で煮詰める「ところてん」

ところてんは「天草」(テングサ)という海藻を煮詰めて作ります。夏の暑い時期に、窯焚きするので、作るのはとても大変です。しかし、夏の来客のおもてなしやお盆のお供えに、冷たくてのどごしの良い「ところてん」は欠かせません。出来上がったところてんは棒状にして、水の中で保存します。食べる前に天突きで、ニュルっと出します。

2,3年寝かしてからがちょうど良い「天草」

*冷暗所で2,3年寝かせ、使いどきになった天草

壱岐(いき)市内ではスーパーに乾燥させた天草が売っています。少しピンクや紫がかっているのですが、時間が経つとだんだん色が抜けて白っぽくなります。「スーパーで買ってきて2,3年ほど寝かすとちょうどいい」と義母は言います。

トゥルトゥルコリコリ、驚きの食感

*お盆にお供えされるところてん

手作りのところてんの食感は、トゥルトゥルでコリコリです。のどごしが最高です。ほんのり磯の香りがして、天草からできていることが実感できます。一度、手作りの突き立てのところてんを食べると、市販のものでは物足りなくなります。

暑い時期に窯炊きをするのは大変、しかも天草も手に入りにくくなってきて、手作りする人はすくなくなっているようです。義母は「手作りするのはこれで最後やけんね」と口癖のように言いながらも、毎年作り続けています。

*写真はすべて2023年8月 筆者撮影

田口有香

田口有香

長崎県壱岐市

校閲記者兼コミュニティマネージャー

第4期ハツレポーター/ライター兼農家の嫁であり、3人の子どもの母。生まれ育った大阪から壱岐島に家族で移住。
壱岐島は長崎県の離島ですが、福岡から高速船で65分という抜群のアクセス!!海がきれいなのはもちろん、お魚もお肉も野菜も米も焼酎もそろっておりグルメも自慢できます。

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