
東京都と都内スタートアップ企業である株式会社GATARIが連携し、地震発生時に地盤が液体状になる液状化など、防災について楽しみながら学ぶワークショップ「防災クエスト&防災サッカー」が2月1日、都立水元公園(葛飾区)で初めて開催されました。今回のイベントにはサッカー漫画『キャプテン翼』に登場するチームと同名の地元葛飾区のサッカークラブである「南葛SC」が協力し、サッカーを通じて災害から身を守る方法や知識を楽しみながら学ぶワークショップとなりました。都内に住む親子を中心に約20名が参加し、防災クエストと防災サッカーを通じて、防災や液状化に関する知識を深めました。
「防災クエスト&防災サッカー」を主催した東京都都市整備局市街地建築部 建築企画課 の担当課長・松沼宏樹さん、課長代理・高嶋直章さん、東奈緒美さんに当日の様子や今後の展望について伺いました。
サッカーやクエストを通じて防災や液状化について「楽しく学ぶ」

当日会場に集まった参加者はまず、ウォームアップとして最先端MR(Mixed Reality)技術プラットフォーム「Auris(オーリス)」を活用した防災クエストに取り組みます。スマホを片手に公園内を冒険し、公園内のポイントに近づくと、スマートフォンにポップアップが表示され、音声が流れます。ストーリー仕立てで、RPGのような感覚で防災や液状化に関する知識を学ぶことができます。
ウォームアップが完了し、いよいよ防災サッカーがスタート。参加者は事前に覚えた防災時の備蓄品を言いながらパスをする「パス・ストック」やクイズの正解だと思う方向にドリブルをする「ドリブル液状化○×クイズ」を南葛SCの選手とともに楽しみました。

参加者からは「液状化という名前は聞いたことはあったが、深くは知らなかったのでサッカーやクエストを通じて楽しく学ぶことができて良かった」などと前向きな感想があがったと高嶋さんは話します。
「今後もさまざまなツールで啓蒙啓発していく」
今回の企画背景と展望について松沼さんは「液状化現象はネガティブな話題として語られることが多いが、できれば楽しく学んで欲しいと思い今回のイベントを開催した。今後もさまざまなツールを使い、啓蒙啓発をしていきたい。また、東京都は2024年に事業者と連携し液状化対策を総合的に促進することを目的に『建築物液状化対策促進 東京コンソーシアム』を設立したので、コンソーシアムとして、自主的な活動につながっていけば」と語りました。