「やめるわけにはいかねぇんだ」。世代や地域をかき回し、活動20年目に突入した超神ネイガーのこれまでとこれから【秋田県にかほ市】

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「ねとらぼ」というwebメディアが行った、【30代女性が選ぶ】かっこいいと思うご当地ヒーローがいる都道府県ランキングで、なんと秋田県が第1位となりました。

そのランキングに大きな影響を与えたのが、秋田が誇るご当地ヒーローの草分け「超神ネイガー」です。

普段は農業にいそしむアキタ・ケンが変身するヒーローとして2005年に登場。秋田弁を「べらめがした(べらべら喋る)」ヒーローショーが大人気になりさまざまなメディアに取り上げられ、ついにはアニメソング界の帝王・水木一郎がテーマソングを歌うなど、秋田のご当地ヒーローながら全国的にも有名になりました。

その超神ネイガーも、2024年6月12日で誕生から19年、活動20年目を迎えました。

「戦う秋田名物」として県民になじみすぎているヒーローは、従来のヒーローショーのみならず、田植えや稲刈りなどの農作業をはじめ、県外での秋田県PR活動に参加、街中でさまざまな人と触れ合うなど、多彩な活動を続けています。

世代や地域を超えた関わりのつなぎ役として、かっちゃます(かき回す)正義のヒーロー・超神ネイガーに、活動のこれまでとこれからについて伺いました。

20年目を迎えた、戦う秋田名物!超神ネイガー

そもそも、「ネイガー」という名前の由来は、男鹿の伝統行事なまはげの掛け声「なぐご(泣く子)はいねーがー」から、とのことです。「ネイガーは鬼のような神の使いで、子どもたちには新しいスタイルのナマハゲと感じでもらってる。そっから俺を通じて、ナマハゲや秋田弁、秋田の文化さ興味を持ってもらえればいっすな」と、秋田弁丸出しで答えてくれました。

長年さまざまなイベントに登場したりショーを行い、みんなを楽しませてくれているネイガーですが、ヒーローゆえの苦難もあるとのことです。「真夏の35度以上の炎天下でやるどぎは、もう体力勝負だすな。もちろん鍛えでるけど、それ関係なく、やばいっすよ(笑)」。

しかも活動当初から、自分たちでハンドルを握り車で県内全域を回っていたとのこと。

「地元のにかほ市は秋田県の一番南で、秋田市に行くにも横手市に行くにも1時間半かがるがら。毎週のように大館(おおだて)、角館(かくのだて)、八峰町(はっぽうちょう)、東成瀬(ひがしなるせ)どが出がけで、全県を隅々回ったすな。しったげ(すごく)大変だったども、これやったおかげで秋田の各地の事が分がっていがった。これはおれたちの誇りだし宝物だな」。

そんな苦境も乗り越えた(?)現在、ネイガーが誕生した当初に夢中になった子どもたちが親になり、最近では親子2世代でネイガーに会いに来るとのことです。

秋田名物「児玉冷菓のババヘラアイス」でお手伝い

ヒーローは「やめない、諦めない」。となりの兄ちゃんのような身近な存在で、寄り添い続ける

ヒーローとして長年活動している秘訣を尋ねると、「ヒーローっていうのは簡単にやめられねんだ。諦めねぇがら。踏ん張って続けてるうち『頑張ってらな』ど、周りで応援してくれる人が増えできた。そこら辺にいる兄ちゃんのような身近なヒーローとして、地域の人たちと一緒に地元を盛り上げて、 足元固めていごうっていうのを意識してきたんだ。よぐ『大変じゃないですか』っていわれるけど。ヒーローであり続けることもすごいやりがいあるし。やっぱりガッツリやった分、お客さんの反応ってリアルだすべ。子供たちも喜んでくれるし」と、ネイガーは語ります。

より地域に寄り添い、となりの兄ちゃんのように身近になったネイガーは、自らがあきたこまち減農薬特別栽培米=「ネイガー米」や酒米の田植え・稲刈りなどの農作業や草刈りなども行い、SNSで発信しています。「じっちゃんばっちゃんとか、地域の人はみんな草刈りやって、昔からの伝統の祭りもずっと守ってきている、それをネイガーも一緒にやっているだけだ。街の農業のプロやレジェンドはいっぱいいるし、かなわないこともいっぱいあるし」。

春は、田植え機に乗って農作業
秋はコンバインで稲刈り

また「農業やる時も、じっちゃんばっちゃんが『ネイガーおめにはまげねど(負けないぞ)』って言ってくるんですよ(笑)。そうすればおれたちも『まげらいね』って返すけど、最後には『やっぱりかなわねな、おへでけれ(教えてください)』って言って。お孫さんには、ネイガーよりもじっちゃんの方がもっとすごいんだって言ってるんだすよ」と、子どもから祖父母の世代も含めて、地域のレジェンドを大事にするコミュニケーションを取っています。

ネイガーは、秋田弁も守る!

そして、秋田弁を大事にして守り続けるのもネイガーの使命だと思い活動しています。

「おれたち、秋田弁は秋田の魅力のひとつだと思ってるんで、ネイガーのショーを通じて子どもたちに伝えることも出来るのがなって。最近秋田弁を話す子どもも減ってるので、じっちゃんやばっちゃんのように秋田弁を教える役割がネイガーだっていいんでねぇがど思ってら」。

近年は県外のPRイベントなどにも参加し、秋田弁を駆使して秋田の魅力を県外の方に伝えています。「ふるさと秋田を後にして頑張ってる人たちが来るんだすよ、ここは東京、千葉県、関西だよな?一瞬、秋田かなって思うぐらい。みんなが集まって懐かしがって楽しんでけるんだすよ。会場で今日来てくれてありがとうって感謝言われるんだすよね。でもそれはおれたちの方が逆にすごい感謝あるんだ。会場で秋田に来たごどない人には、今度秋田にけよ(来いよ)って。うめぇ米や自然どが遊びどが、秋田でできるごどっていっぱいあるがら。いいどご分かんねば、おれたちがおへでやる(教えてあげる)ってしゃべってら」。

県外で行われた「秋田県フェア」でのステージ
全国各地の魅力を紹介する「ふるさと交流ショップ台東」前で、「サキホコレ」を手に秋田をPR

ネイガーは男鹿ナマハゲロックフェスティバルに登場したり、JA共済とコラボした保育園・幼稚園での交通安全教室を行うほか、にかほ市とのタッグで土・日・祝日ににかほ市の観光スポットに参上して写真撮影やカードのプレゼントなど行う「ゲンキ・リチャージプロジェクト」を実施するなどさまざまな事にチャレンジしており、これからも秋田のために活動します。

ヒーローと楽しく学べる交通安全教室

「みんなが元気になるような活動を、ネイガーからどんどん発信していぎてっすな。 リアルに農作業とか草刈りなどをやって、子供たちにも伝えて。そのためには健康でねばね。続けるごどって、いちばん難しくて、でも大切なごどだから」。

最後に「ネイガーがいる限り、秋田弁はなぐなんなぇ(無くならない)。ちっちゃい子たちは秋田弁でなまってけれ、へばな(じゃあな)!」とメッセージをくれました。

秋田が誇る我らがヒーロー・超神ネイガーの活躍は、まだまだ続きます。

【超神ネイガーの関わりしろ】

■秋田を愛する全国すべての人に

・秋田弁をたいせつにすること!
・秋田の米を味わって食べること
・秋田の酒を味わって飲むこと
・秋田の野菜や果物を味わって食べること
・秋田の伝統や歴史を知って守ること
・健康にすごすこと!
・家族を大事にすること

■にかほ市の観光スポットでネイガーと会ったらカードがもらえる。にかほ市が超神ネイガーとタッグを組んだ「ゲンキ・リチャージプロジェクト」。
http://nikaho-neiger.com/

■超神ネイガーをイベントに呼んだりキャラクターとして使用したい方

出演依頼・お問合せページよりご連絡ください
https://neiger-info.com/request.html

■ネイガーに会いたい!各種イベントに参加したい方

出演情報ページをチェック!
https://neiger-info.com

■ネイガーとSNSで交流したい方

X(旧Twitter)公式アカウント⇒フォロワー10.9万大人気アカウント
@neiger_akita

Instagram公式アカウント
https://www.instagram.com/neiger_akita

Facebook
https://www.facebook.com/akitaneiger/?ref=embed_page

「あきたの物語(https://kankei.a-iju.jp/)」は、物語をとおして「関係人口」の拡大を図ることで、県外在住者の企画力や実行力を効果的に生かした地域づくりを進め、地域の課題解決や活性化を促進する事業として秋田県が2023年度から始めました。秋田県や秋田にまつわる「ローカリティ!」のレポーターや地域の関係者が、秋田県各地の人々の活動を取材し「あきたの物語」を執筆して秋田県を盛り上げています。

森川淳元

森川淳元

秋田県秋田市

編集部編集記者

第1期ハツレポーター
秋田県北秋田市出身です。少しばかり出版や取材などに関わったことがあり参加させていただきました。レポーターになり、改めて秋田ならではの面白いところを深掘りできたらと思います。

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