3月3日は桃の節句。女の子の成長を願い、飾るものといえば、そう。ひな人形ですね!
かつて大陸と邪馬台国を結ぶ重要な土地だった長崎県壱岐島では、その当時の名残が残っているひな人形が飾られています。その名も「弥生土器でひなまつりを再現してみました!」
3月といえば弥生。弥生といえば、ひなまつり、そして土器!
長崎県壱岐市といえば、古くは魏志倭人伝にも登場し、大陸と邪馬台国を繋いだ重要な土地です。その歴史を後世に残そうと2010年に開館した施設が壱岐市立一支国博物館(いきしりつ いきこくはくぶつかん)です。施設の建築設計を手掛けたのは、黒川紀章(くろかわ・きしょう)氏。生前最後の作品です。
一支国博物館では常設展示として、遺跡発掘で見つかった土器や金物、祭祀(まつり)りに使われたであろう卜骨(ぼっこつ)や貨泉(かせん)なども展示されています。その展示に向かう前にエントランスホールに飾られているものこそ、弥生土器を使ったひな人形です。
お殿様とお姫様はもちろん、三人の官女と五人囃子(ばやし)までずらりと勢揃いしておられます。
お飾物も充実しており、お殿様とお姫様の首からは勾玉が飾られ、五人囃子には発掘道具や発掘された土器の計測具や筆などを持っておられる独特の飾りです。
日本初のガラス収蔵庫がある一支国博物館
お茶目な一面だけでなく、価値ある展示物の多くが収容されていることが魅力の一支国博物館。
実は日本初のガラス仕様のオープン収蔵庫もあり、発掘された遺物が収蔵されている様子も見放題です。長崎県埋蔵文化財センターが併設されていることもあり、県内で発掘された無数の土器や陶器がここに集まってきます。
さらに島内には、弥生時代のものとしては吉野ヶ里遺跡、登呂遺跡に次ぐ、日本3つ目の国指定特別史跡である原の辻遺跡(はるのつじいせき)を有しているため、10万点もの遺物や日本最古の船着場も見つかっています。
日本の重要な歴史を伝えつつ、女の子の健やかな成長も見守ってくれる一支国博物館。ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
一支国博物館
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