とんねる横丁内、防空壕跡地にある四軒目食堂。コロナ禍の影響を受け、一時閉店していたが、70年続く歴史を繋げたいと若い店主が立ち上がった。
“もう一度とんねる横丁に人の賑わいを” 横丁文化の復活の願いに迫った。
四軒目食堂は、とんねる横丁の右から4番目に位置しているのが店名の由来。○四のマークが目印だ。ドーム型の店内を奥へ奥へと進んでいくと、突き当たりには座敷も2席ある。入り口からは想像もつかない広さとなっており、まるで秘密基地に入り込んだようなワクワクした気分を味わうことが出来る。
湯気たつおでん釜に心惹かれ、おでんとおすすめのホルモン串を注文。
お店の看板メニューでもあるホルモン串は、ボリューム満点で身もぷりぷりで口に入れた瞬間、脂がとろけて絶品!とんねる横丁内の柴田ホルモン店さんから直接仕入れているそうで、おでんの牛すじにも使用しているという。
「お店のメニューにはとんねる横丁の市場の食材を多く使用しています。サービス精神も旺盛だし、若い世代が来てくれるのをすごく喜んでくれて。ただ、そういう義理人情を抜きにしても本当にここの食材って質も良くて美味しいものが多いんです」と語るのは現店主の西頭翔太郎(にしとう・しょうたろう)さん。
四軒目食堂は、戦時中に防空壕として使用されていた跡地に創業のおかみさんが1947年戦後すぐにオープンされ、市民に愛され約70年ずっと親子2代で続いてきた。歴史を繋げたいと店主の西頭さんが引き継いだという。
「家業が卸屋というのもあって、元々「食」に関わるお仕事をしたいなと思っていました。僕の家業も江戸時代から続いていて。他店舗もしてるんだけど、そこも戦後から長く続いて地元の方に愛されていた食堂の跡地で開店したんです。だからそういう歴史あるものとか長く続いていくものって大切にしていきたいし、なかなか70年以上とかやろうと思っても簡単には出来ないことだから、引き継いでいきたいなと思いました」と語る西頭さん。
コロナ禍で開店延期などを余儀なくされるなど様々な苦難はあったものの、「以前の四軒目食堂の常連さんが『開店待っとたよ〜!』って来てくれたんです」と嬉しそうに話してくれた。
今後、とんねる横丁として「ひとつの街づくり」をしていきたいと意気込む西頭さん。
「ここ、とんねる横丁は、全国各地で人口的に作られている横丁文化とは違って、昔からあるもの。ずっと残していきたいもの。だからここにもっと人が集まるような街づくりをしていきたいんです。横丁で買ったものを外で気軽に食べたりとか。昔みたいに活気を取り戻していきたい。まずはここ“四軒目食堂”から少しずつ始めていきます」。
そう夢を語った。
店舗情報
- 四軒目食堂
- 〒857-0864 長崎県佐世保市戸尾町5-25
https://instagram.com/yonkenme.shokudou_sasebo?igshid=YmMyMTA2M2Y=
鶴 百合香さんの投稿