
2025年3月16日、山口県周南市鹿野(かの)、大潮(おおしお)地区にある旧大潮小学校で開催された「お花に本気出した文化祭」は、鹿野地域全域を会場に、冬季を除き毎月開催されるマルシェイベント「KANOかくれがマルシェ」内のイベントとして開催されました。
花をテーマにしたこの文化祭は、どのような思いで開催されたのか、実行委員会の荒木萌さんにお話をうかがいました。

周南市内在住の荒木さんが、鹿野を訪れるようになって約2年。
関係している団体が鹿野の古民家を使って活動していることがご縁になったそうです。
介護福祉士として働くかたわら、絵手紙ボランティアなどの活動をされている荒木さんは、昨年、旧大潮小学校で開催された「大人が本気出した文化祭」にも参加。鹿野の中で、さまざまなご縁に恵まれました、と語ります。
そんな中、てんぐ巣病の周知活動などを進める団体「さくらの守人」を知り、その活動をみんなに知ってほしいという思いから、「お花に本気出した文化祭」の企画がスタートしました。
「お花に本気出した文化祭」開催風景

当日は雨が降り、建物の中でも吐く息が白いほどの寒さでしたが、木造の校舎内には、多くの人が訪れていました。
教室ごとに、トールペイントやポストカードといった物産、レンタル着物サービスなど、さまざまなお店が並びます。

また、講堂ではステージイベントも開催。「自分の好きな服を着ていける場所を作りたい」というコンセプトで活動する「黒猫のクローゼット」のファッションショーには、荒木さんも参加して、すてきな衣装を披露されました。

また、会場の各所には、鹿野の特産品である手すき和紙「山代和紙」を使った造花や装飾が施されていました。和紙のやさしい風合いが、木造の会場によくマッチしています。

地元大潮地区からも、地域の産品を販売する「大潮田舎の店」が参加。イベント限定のいなり寿司と桜餅をはじめとした加工品の販売をされていました。


多くの人が集まり、作り上げられた文化祭。
「これまでいろいろな人に助けられてきましたし、お世話になった人への恩返しと、出店を考えているけれどもその場所が見つからない人を助ける、恩送りができたらと思います」荒木さんは、開催の思いをそう語ります。
「ラテン語で『カルペ・ディエム』という言葉があります。『今日と言う日の花を摘め』という意味の言葉なのですが、仕事の中でも利用者様の『今日』という花を摘み、たくさんの思い出を作りたいと考えています。同じように、このイベントに関わった皆さんの一日一日が、すてきな思い出になればと思います」
そんな思いが皆に届き、みんなにとってすてきな思い出が重なっていくよう、荒木さんの今後の活動に、心からエールを送ります!
さくらバトンプロジェクト、進行中!
荒木さんは「さくらの守人」とも協力しつつ、山口県内の介護施設に桜の枝を届ける活動「さくらバトンプロジェクト」を進めています。
施設利用者の方々と、一緒に桜が咲くのを見守ってほしい、という気持ちで続けられるこのプロジェクトでも、県内に「花」が広がっています。
さくらバトンプロジェクトについては、Instagram上で活動の様子が紹介されています。
情報
さくらバトンプロジェクト:https://www.instagram.com/pyopyoron
お花に本気出した文化祭:https://www.instagram.com/ohana_bunkasai